耐震偽装と報道責任

 - 本当のことが知りたいんで...耐震偽装と報道責任にタックルしちゃおうかな、と
 
 

■□ TITLES

 
 

 
 

■□ スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

--.--/--(--) |  スポンサー広告  []

 
 

 
 

■□ UR都市機構理事長ら 厳重注意処分 2006.11.29付で

昨日の深夜、「2006年2月13日の衆院予算委員会の映像ってネットにないかなあ」とググってたら、気になるフレーズが目にとまりました。

「都市再生機構理事長に厳重注意、マンションの耐震強度不足(21:00)」(日経ネット, 2006.11.29,21:00)

国土交通相 URの理事長を厳重注意「社会的信用を失墜させた」2006.11.29付けで

日経ネットの記事から抜粋して引用します。

[引用開始]

都市再生機構理事長に厳重注意、マンションの耐震強度不足

都市再生機構(旧住宅・都市整備公団)が1989年に分譲した東京都八王子市のマンションの耐震強度が不足していた問題で、冬柴鉄三国土交通相は29日、「社会的信用を失墜させた」として同機構の小野邦久理事長を文書で厳重注意した。同機構は当時の本社技術監理部長ら3人を訓告、担当理事ら6人を文書による厳重注意とする処分を発表した。

・・・・・・・・

同機構はこの日、内部調査結果を発表した。当初の構造計算だけでなく、住民側の求めで行った再計算、再々計算にも誤りがあった点について、(1)複数の専門家がチェックする体制が確立されていなかった(2)責任体制が不明確で組織的な対応が不十分だった――などの原因を挙げた。また、管理組合に十分説明する努力が欠けていたとした。 (21:00)

[引用終了]

全文はここ:http://www.nikkei.co.jp/news/past/honbun.cfm?i=AT1G2902U%2029112006&g=K1&d=20061129

さすが読売新聞 「都市機構、構造計算の誤り隠ぺい…理事長ら10人処分」と報道 GOOD JOB

さっそく、Googleのニュースで検索しました。抜粋して引用します。

[引用開始]

・読売新聞 都市機構、構造計算の誤り隠ぺい…理事長ら10人処分
 
・東京新聞 都市再生機構に厳重注意 構造計算書でミス繰り返し
 
・日本経済新聞 都市再生機構理事長に厳重注意、マンションの耐震強度不足
 
・朝日新聞 都市機構理事長に今年3度目の処分 欠陥マンション

[引用終了]

各メディア間の違いを比較してみましょう。

まず、読売新聞です。

がんばってます!!!
気合いはいってます!!!

背景事情や事件の重大性についてきちんと報道。ジャーナリズムの真骨頂。これぞ調査報道という感じです。

管理組合理事長「機構が基準を満たすために恣意(しい)的に数値を操作したのは明らか。問題部分を修正した計算書まで作っていたとは驚きだ」


[引用開始]

独立行政法人・都市再生機構(旧都市基盤整備公団)が分譲した東京都八王子市のマンションの耐震強度が不足していた問題で、機構は29日、内部調査結果を発表し、同マンションの構造計算書に誤りがあることを一昨年から認識し、問題部分を修正した別の計算書を昨年6月に作成していたことを明らかにした。

しかし、住民らに対しては「問題はない」と虚偽の説明をしていた。

調査結果を受け、国土交通省が29日、小野邦久・理事長を冬柴国交相による文書厳重注意処分としたほか、機構も小野理事長と村山邦彦理事を給与10%の辞退2か月とするなど幹部計10人を処分した。

この問題では、2002年にマンション(6階、19戸)の住民から構造計算書の提示を求められた機構が、「紛失した」としたうえで、03年に再計算書と再々計算書を相次いで作成。住民の依頼で専門機関が再々計算書などを分析した結果、鉄筋量を過大評価するなど不審点が見つかった。

内部調査結果によると、マンションは1988年の当初設計段階から強度が不足しており、再計算書、再々計算書にも壁の強度を過大評価するなど5種類の誤りがあった。

機構から再計算を委託されたのは、機構OBが社長を務め、当初設計も手掛けた日匠設計(東京都新宿区)だが、同社は再計算の際、機構の担当者と相談するなどして、通常の設計では全く採用していない不適切な方法で計算していた。

住民の指摘で機構側は04年6月以降、誤りを認識。再計算書、再々計算書とは別に、強度を上げるためにスリット(切れ目)を入れるなどして問題部分を修正した新たな計算書を05年6月に作成した。しかし、住民や報道機関に対しては、そうした事実を隠したまま、「見解の相違や単純ミスはあるが問題はない」などと説明していた。

小野理事長が国交相による文書厳重注意処分を受けたのは今回で3回目。問題のマンションの高林賢治・管理組合理事長は「機構が基準を満たすために恣意(しい)的に数値を操作したのは明らか。問題部分を修正した計算書まで作っていたとは驚きだ」と話している。

(2006年11月30日1時49分 読売新聞)

[引用終了]
全文はここです。http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20061129it15.htm?from=top
以上、読売新聞のGOOD JOB!!!でした。

東京新聞と朝日新聞は事実関係のみ報じる 今後の報道に期待

次は、東京新聞です。共同から配信を受けたようです。

ほとんど事実関係しか報道していません。これでは、背景事情や重大性がわかんないでしょうね。もし『マンション崩壊~あなたの街が廃墟になる日』(山岡淳一郎,日経BP社)読んでなかったら、絶対に、スルーしちゃってました。

なお、詳細について知りたい方は、とりあえず、一昨日の拙Blog日記「UR都市機構の構造計算書「紛失」は本当か?」をどうぞ

[引用開始]

都市再生機構に厳重注意 構造計算書でミス繰り返し

都市再生機構(旧都市基盤整備公団)が東京八王子市の分譲マンション2棟の構造計算書を紛失した上、計算書の再計算でもミスを繰り返していた問題で冬柴鉄三国土交通相は29日、機構の小野邦久理事長に文書で厳重注意するとともに、住民への適切な対応と再発防止策を求めた。

機構は同日、構造計算についてのチェック態勢の不備などを認め、小野理事長と担当理事の2人を2カ月、10%の給与辞退、関係職員8人を訓告や厳重注意とする処分を発表した。

このマンションは1990年前後に八王子市で同機構が建設。機構は構造計算書の紛失、再計算のミスに加え、うち1棟は耐震強度が不足していたにもかかわらず、10月まで認めなかった。マンションの管理組合は「依然としてきちんとした対応がされていない状況が続いている」として機構に善処を求めている。

同機構への文書による厳重注意は、大阪府和泉市の造成工事に絡んで職員が廃棄物処理法違反の罪で起訴された事件と、全国各地で起きた構造計算書の大量紛失問題に続き今年3回目。

(共同)
(2006年11月29日 21時05分)

[引用終了]

全文はここ:http://www.tokyo-np.co.jp/flash/2006112901000639.html

朝日新聞の2006年11月29日20時00分掲載は第一報のようです。しかし、内容は、ほとんど事実関係のみでした。全文引用します。

[引用開始]

都市機構理事長に今年3度目の処分 欠陥マンションで

独立行政法人・都市再生機構が旧公団時代の89~92年度に分譲した東京都八王子市の欠陥マンション問題で、同機構が構造計算書を紛失した2棟に設計ミスと2度にわたる再計算の誤りがあったとして、冬柴国土交通相は29日、同機構の小野邦久理事長を文書による厳重注意処分とした。

小野理事長への文書厳重注意処分は、大阪府和泉市の造成地での不法投棄事件(2月)と分譲マンションの構造計算書の大量紛失(5月)に続き、今年3度目。

同機構は同日、再発防止策として、新築の全物件に対する第三者チェックや構造計算チェックリストを新たに導入することを明らかにした。

今回の問題で、同機構は小野理事長を給与10%の辞退2カ月、技術管理担当理事を文書厳重注意と同辞退2カ月とするなど計10人を処分した。

[引用終了]

全文はここ:http://www.asahi.com/national/update/1129/TKY200611290338.html

いかがでしょうか。

朝日新聞の記事からは、背景事情や事件の重大性が読者に全く伝わらないように思います。でも、ここで、朝日新聞は広報紙か、と決めつけるのは時期尚早です。なぜなら、この記事は迅速性を重視したもので、後で、腰を据えた記事を書くということかもしれません。期待しましょう。

とりあえず、現時点での評価はこんな感じでしょうか。。。。

読売新聞 > 日本経済新聞 >>>> 東京新聞 > 朝日新聞


構造計算の合格点ゲットのテクニックは学生時代の単位ゲットのそれに酷似かも。。。


ところで、国土交通省とUR都市機構はこの処分をどんなふうに発表したんでしょうか??
さっそく、UR都市機構HPと国土交通省HPにアクセスしてみました。

まず、UR都市機構HPの「記者発表」です。ここ:http://www.ur-net.go.jp/press/
あります。あります。しかも、関連も含めると4つあります。

(1) 11月29日「機構の分譲住宅の不適切な事案に係る措置について」(pdf)
(2) 11月29日「機構の分譲住宅に係る不適切な事案の調査結果等について」(pdf)
(3) 10月11日「機構の分譲住宅に係るJSCAの構造計算結果について」(pdf)
(4) 5月23日 「機構分譲住宅についての構造計算書の紛失に係る措置について」(pdf)

印刷してみましたけど、(3)は、専門的すぎてかなり大変です。でも、ポイントはこんなかんじでしょうか。

「構造計算の方法はいろいろあって、ある方法では不合点になっても、別の方法なら、合法的に合格点をとることが可能」。

うーむ。これは、なんと言っていいのか、困っちゃいますよねえ。
学生時代を思い出しました。

物理学の単位。A先生は単位認定が厳しいことで有名。一方、B先生はかなり楽勝。どっちの授業をとってもOK。取得単位数も全く一緒。で、この単位は必須科目。もし取れなかったら留年必至。一方、就職先からは内定ゲット。

管理人なら、いかんではありますけど、やっぱり、A先生の授業をとります。

話が脱線しちゃいました。(1)から少し引用しておきます。

「再作成した構造計算書に工学上の判断として不適切なもの及び誤りがあったことを等を厳しく受け止め」(UR都市機構)

[引用開始]

機構の分譲住宅の不適切な事案に係る措置に突いて

1 UR都市機構におきましては、機構の分譲住宅に係る不適切な事案について調査を行ったところですが、再作成した構造計算書に工学上の判断として不適切なもの及び誤りがあったことを等を厳しく受け止め、本日付けで次のとおり関係者の処分を行いました。

・・・・・・

2 居住者の皆様に瑕疵物件を販売した上、二度にわたり提出した再計算で結果的に不適切な見解をお伝えしていたことにつきまして、誠に申し訳ないことと考えております。また、本件により機構の住宅に対する信頼を裏切ることとなり、誠に遺憾なことと考えております。

[引用終了]

さて、次は、国土交通省HPです。
場所は「報道・広報」の「報道発表資料」にありました。

つまり、これです。

「H18.11.29 独立行政法人都市再生機構(旧公団)の分譲住宅の不適切な事案に係る措置について」です。http://www.mlit.go.jp/kisha/kisha06/07/071129_.html

以下に全文引用します。

「今般、当初設計に瑕疵があったこと及び二度にわたって不適切な構造計算書を再作成していたことが第三者(JSCA)の検証により明らかになった」(国土交通省)

[引用開始]

独立行政法人都市再生機構(旧公団)の分譲住宅の不適切な事案に係る措置について

平成18年11月29日
<問い合わせ先>
住宅局総務課
民間事業支援調整室
(内線39151、39153)

TEL:03-5253-8111(代表)

独立行政法人都市再生機構理事長に対する措置

都市再生機構(旧公団)が平成元年度から平成4年度に分譲した地区の住宅の一部において、工事上の瑕疵に加え、設計に関して不適切な事案があったことが判明した。

当該分譲住宅については、コンクリートやモルタルの充填不足等構造上あるいは生活上重大な影響を及ぼす施工不良があった住宅を供給したことで、平成15年6月に、国土交通大臣から「文書厳重注意」を受けたところである。

その後、保存を要する分譲住宅の構造計算書を紛失していたため、当該構造計算書を再作成したところであるが、今般、当初設計に瑕疵があったこと及び二度にわたって不適切な構造計算書を再作成していたことが第三者(JSCA)の検証により明らかになったものである。

このことにより、同機構の社会的信用の失墜を招いたことは誠に遺憾であるとして、国土交通大臣は、今後かかる事態が発生しないよう、また適切かつ早急な対応を行うなど、一層の努力を求め、都市再生機構の代表者である 理事長 小野 邦久に対し、「文書厳重注意」の措置を行った。

お住まいの皆様のプライバシーや個人財産の保護の観点から団地名は伏せさせていただいております。ご了承下さい。
 
[引用終了]

さて、今日のBlogを書くのに使った時間は約二時間。

ほんとは、UR都市機構HPと国土交通省HPに掲載された資料を全部読んでいろいろ考えたり、図書館に行ってあれこれ調べたりすると、まだまだ書けそうですけど、仕事もあるのでなかなかそうはいきません。。。

とりいそぎ。

2006.11/30(木) |  未分類  | Comment(3)  []

 
 

 
 

■□ 「検査を省略してもいいと定めたのは国」(野辺公一編著『耐震偽装』)

ここ数日、このBlogは耐震偽装関係の書籍の書評欄となっている感がありますが、今日もその路線です。

なにしろ、このテーマには、まったく無知だったので、とにかく、ネットやら、書籍やら、新聞やら、雑誌やらで、情報収集をかき集め、読みながら日記を綴る今日この頃です。

野辺公一編著『耐震偽装』(雲母書房)

さて今日のご紹介はこれです。

野辺公一編著『耐震偽装―安全なマンションに暮らしたい』(雲母書房)。2006年3月13日。1680円。

なお、野辺公一さんは、SAREXの専務理事とのことです。「SAREXとは??」というわけで、検索してみました。「住環境価値向上事業協同組合」だそうです。では、「住環境価値向上事業協同組合とは??」。詳細は、書籍の紹介とあわせてここがGOODです。
http://sarex.exblog.jp/3062892/

SAREX事務局Blog曰く:「本書はSAREXコラボレーターの岩下繁昭氏、蟹澤宏剛氏、SAREXメンバーの長森延久氏の他、次回公開講座の講師をしていただく山辺構造設計事務所の山辺豊彦氏などSAREXと関わりの深い専門家たちが集結し、耐震偽装問題を徹底解明!」

執筆陣はこんな感じです。

秋野卓生(弁護士),岩下繁昭(住宅産業アナリスト),蟹澤宏剛(芝浦工業大学助教授), 殿岡秀秋(不動産評論家), 長森延久(長森建設代表), 椋茂廣(椋一級建築士事務所代表), 村井忠夫(マンション管理評論家), and 山辺豊彦(山辺構造設計事務所代表).

さて、興味のある方は、本屋さんにダッシュしていただくとして、今日は、不動産評論家の殿岡秀秋さんの担当された第7章の「ローコストへの誘惑」のPp.132-133からご紹介します。なお、この本の各章の紹介はここにあります。http://www.kirara-s.co.jp/first/second/book_html/4876721920.htm

「検査を省略してもいいと定めたのは国であり、民間検査機関は国の指示どおりに実施していたただけだ。」

[引用開始]

虚をつかれた国のシステム

国土交通省で調べたところ、構造計算用のコンピュータプログラム106種類すべてでデータの改ざんが可能であるという。同省建築指導課「『性善説』を前提に制度を使ってきた。こうした偽装に現在, 防止策はとられていない」としている。

国交省認定プログラムを使った書類が申請書に添付されていると、検査機関は途中の審査を省略できる。だが審査を省略すると書類の数値改ざんに気づくのは困難であるという(05年12月13日朝日)。

なぜイーホームズがいい加減に検査していないといい張るのかが、これでわかる。国が国交相認定のプログラムを使った計算は審査を省略できると定めているから省略したまでだ、というわけだ。

国交省は「性善説」に立っているからというが、この仕組みを悪用されたことは確かだ。だから「行政責任なしとはしない」(北側国交相)という見解になり、公的支援が早々と打ち出されたのだ。

民間検査機関が単に検査を怠ったというのであれば、国交省の対応も違ったものになっていただろう。検査を省略してもいいと定めたのは国であり、民間検査機関は国の指示どおりに実施していたただけだ。まさに、「国の制度の虚を突かれた」かっこうだ。

[引用終了]

マリーシア(?)の罠にハマり、ゴールを大量に決められた国交省認定ディフェンス陣

まとめると、こんな感じでしょうか。。。

(1)そもそも、建築に関わる人は「みんな良い人」という前提が国にはあった。

(2)実は、構造計算用の国交省認定プログラムはデータの改ざんが可能だったんだけど、(1)の前提があるんで、まさか、悪用する人がいるなんて思いもしなかった。

(3)そんなわけで、データの改ざんは可能なまま時だった。

(4)国は、プログラム悪用なんて思いもよらなかったんで、「国交省認定プログラムを使って計算したんです」という書類が申請書に添付されてたら、「途中の審査を省略してもオーケーだよ」と、国は、イーホームズなどの民間検査機関などに指示してた。

(5)イーホームズをはじめとする検査機関は、当然、国の指示に従う。

(6)残念ながら国の見通しは甘かった。つまり、構造計算をしたすべての建築士が「良い人」じゃあなかった。

(7)少なくとも一人の建築士が「あれ、こうして、こうして、こうすれば、合格の数字が出てきちゃうぞ、このプログラム。えーい、時間もないし、これで出しちゃえ」と偽装した構造計算書を提出したら、案の定、審査通っちゃった・・・・

(8)かくて、その後も、性善説に頼ったディフェンダー陣は、マリーシア(?)溢れる「悪い人たち」に、やすやすと審査の裏をとられ、確認済み証というゴールを大量に献上。その結果、危険なマンションやホテルが続々と建設される事態が発生した。


2006年1月6日の藤田見解「現行法のもとでは法的責任はないと思っている」の論理精度は高い。


うーん。。。。

やはり、こうやって説明されると、以下の2006年1月6日付けの読売新聞記事の藤田さんの主張が、良く、理解できます。

[引用開始]

自民チーム、イーホームズ社長らからヒアリング実施

自民党の耐震偽装問題対策検討ワーキングチーム(座長・早川忠孝衆院議員)は6日、衆院議員会館で、民間の指定確認検査機関「イーホームズ」の藤田東吾社長らからヒアリングを実施した。

藤田社長は、偽装問題の原因について「(構造計算用の)国土交通相認定のプログラムの不備に原因があった。簡単に改ざんできるものを認定したのが悪い」と主張した。

同社の責任については、「現行法のもとでは法的責任はないと思っている」と強調した。また、現行の検査確認制度の見直しも求めた。

[引用終了]

枝葉末節ですけど、もし藤田さんに問題があるとしたら、それは発言内容ではなく言葉の用法にあるかなあ、と言う気がします。

つまり「悪い」という単語。

ここは、決まり文句とはいえ、「簡単に改ざんできるものを認定したのが悪い」ではなくて、「簡単に改ざんできるものを認定したのはいかん」が適切な言葉の用法か、と。。。

さて、正しい理解に照らすと、次に紹介する2005年11月24日付けの読売新聞記事には、今となっては、いろいろと疑問が発生しちゃいますね。

問題点と思ったとこに下線を引いて引用します。

[引用開始]

国交省、検査機関「イーホームズ」を立ち入り検査へ

国土交通省は24日、構造計算書の偽造を見逃した民間の指定確認検査機関「イーホームズ」(東京都新宿区)を立ち入り検査する。

同社は、2003年2月から05年10月にかけて、姉歯事務所が構造計算を請け負ったマンションやホテルの建築確認を行った際、必要な検査を省略したほか、建築基準法に適合していれば書類に印字されていたはずの認定番号がないことを見落としていた。国交省への「見落とし」の報告でもずさんな点が明らかになっており、同省では、同社の審査状況に問題があったとして業務内容を詳しく調べる。

[引用終了]

特に、「建築基準法に適合していれば書類に印字されていたはずの認定番号がないことを見落としていた。」は、藤田さんの主張によると、「とんでもない」ということのようですが、まだ良く理解してないので、今日は省略させてください。

ここは「無過失責任主義」に思いを馳せるべきかなあ、と

さて、確認検査機関には法的責任なし、となると、この責任はどこへもっていけばいいんでしょうか。やっぱり、国が悪いんでしょうか??

かなりの方々がこうおっしゃるように思います。

国が悪いに決まってる!!
国に法的責任なしなんてありえん!!

でも管理人はこう感じます。

国が性善説を取ってたことが過失だとするのは酷かもなあ、と。
国に法的過失があるとまでは言えないんじゃないかなあ、と。

でも、現実問題として、深刻な被害が発生しています。法的責任はないとしても、これを放置せず、なんとかするのが国の役割かなあ、と。こうなるとなると、国民が、「こりゃ無過失責任主義でいくしかないか・・・」と心を決めるしかない気がしちゃうんですよねぇ。

もちろん、(1)きちんとした原因究明とその開示, (2)少なくとも同じ失敗は繰り返さずにすむような、ちゃんとした審査システムの再構築の2点は譲れませんけど。

2006.11/29(水) |  未分類  | Comment(1)  []

 
 

 
 

■□ UR都市機構の構造計算書「紛失」は本当か?

今日も本屋さんで耐震偽装関係の書籍を漁っていました。
そうしたら、またまた、"ビックル "本を見つけちゃったのです。

『マンション崩壊~あなたの街が廃墟になる日』(山岡淳一郎,日経BP社)。発行は2006年3月27日。http://store.nikkeibp.co.jp/item/main/148222449890.html

この本の中には、11/25付日記で紹介した「UR都市機構が構造計算書を紛失しちゃってたんで、やむおえず、構造図を元に再計算書を作成・・・」って話が取り上げてありました。

で、なにが"ビックル"かというと、「UR都市機構は構造計算書を紛失しちゃって、やむおえず構造図を元に再計算書を作成」したんじゃないのかも??、って、思わず妄想したくなるような文脈があったからです。

「構造計算書を"偽造"したということは大変申しわけなく思っております。」

Pp280-281の文章です。

[引用開始]

06年2月13日, 衆議院予算委員会に参考人として呼ばれた都市再生機構理事長・小野邦久はTマンションタウン(管理人註:本では固有名詞)の大規模な欠陥による「たて直し」マンション群で「機構が構造計算書を紛失したとして回答した後に再計算して提示した計算書に改ざんがあったのではないか」と保坂展人議員から突っ込まれ、驚くべき発言をした。

「構造計算書に計算ミスがあったんじゃないかという点でございますけれども、確かに施行瑕疵のあったマンションの一部につきまして構造計算書を偽造したということは大変申しわけなく思っております。・・・・・・・」

理事長が発言し終わるや, 官僚が血相を変えて走り寄る。

「先ほど, 構造計算書を喪失と申し上げるべきところを, 偽造と申し上げたようでございます」と機構のトップは慌てて訂正した。

[引用終了]

たしかに、構造計算書を喪失(紛失)してすみませんでした。」と「構造計算書を偽造してすみませんでした。」では、どう考えても、天と地ほどの違いがありますもんね。

駆け寄った方は、機構のトップの言いマチガイに、「理事長、なななななななな、なにをおっしゃるんですか!!」と、さぞビックルしたことでしょう。

さて、上記「機構のトップは慌てて訂正した。」に続く山岡淳一郎さんの文章は、かなり、好奇心をそそられる文脈でした。

なにしろ、こんなふうなんで。

[引用開始]

人間の間違いの背後には, 極度の緊張や潜在意識の働きがあるという。いったん「偽造」と口にしたあと、それに気づかず、滔々と答弁しているのは、精神的プレッシャーによるものなのか、それとも機構内部での再計算処理が限りなくそれに近いものだったからなのか・・・・・・。

[引用終了]

こうなってしまうと、24好きとしては、もう、しゃにむにググるしかなくなっちゃいました。以下にその成果を紹介します。


「言い間違いにしてはすごい間違い」(保坂展人のどこどこ日記)


(1)「言い間違いにしてはすごい間違いだ。」(保坂展人のどこどこ日記,2006年02月13日日記「都市再生機構理事長に構造計算書の改ざんを質す」)

[引用開始]

「私どもが構造計算書を偽造したのは」と小野理事長が答弁し始めた。「エッ、そんなに素直に認めるの」と驚いたが、話を聞いていると「紛失」と同義の言葉と言い間違えだろうと思った。後で、機構の関係者が気づいて「さきほどの答弁に間違いありまして偽造と言ったのは違いました」と修正したが、言い間違いにしてはすごい間違いだ。「私どもは偽造などしていません。単なるミスはありました」ときう機構の言い分をにわかに信じるわけにはいかない。」

[引用終了]

全文はここ:http://blog.goo.ne.jp/hosakanobuto/e/53142d39d21f9e81aacb7dc41c60c8d2

今年2月に急死した前社長 機構から請け負った再計算書作成の際「数値をメーキング」と証言

(2)「都市機構マンション強度不足 「数値、ねつ造した」」(読売新聞HP, 2006年7月3日)

[引用開始]

問題のマンションについて機構側は、構造計算書を紛失したとして、これまでに「再」「再々」「再々々」と3度にわたって計算書を作っている。その理由は「単純な計算ミスや編集上分かりにくい部分があったから」と説明し、偽装などを否定してきた。

このうち当初設計と再計算書、再々計算書の作成は、東京都新宿区の設計会社が請け負っていた。同社の前社長は、旧公団の東京支社計画課長、本社監査役などを歴任した後、1995年に天下った機構OBだ。今年2月に急死したが、その直前の今年1月までに、3度にわたり読売新聞の取材に応じた。

この中で前社長は、機構から請け負った再計算書作成の際、基礎部分の強度について「数値をメーキングした」と証言した。

[引用開始]

全文はここ:http://www.yomiuri.co.jp/homeguide/news/20060703hg05.htm

国土交通省住宅局幹部 「公的機関としてまことにお粗末」 厳しく批判

(3)「都市機構・八王子のマンション 強度71%欠陥認める」(読売新聞HP,2006年10月12日)

[引用開始]

問題のマンション(6階、19戸)を巡っては、住民が社団法人・日本建築構造技術者協会(JSCA)に分析を依頼し、今年5月末に強度不足が判明。これを受け同機構が改めてJSCAに再分析を依頼していた。

その結果、マンションの最弱部分の強度は、建築基準法の基準はぎりぎり満たしているが、機構の基準に達しなかった。また機構が作り直した再々計算書には、壁の構造上の強度(耐力)を過大評価した部分や、梁(はり)の耐力を誤った方法で計算した部分などが見つかった。機構によると、壁の耐力の過大評価は、2004年6月に住民から指摘されたことで判明したが、その事実は住民に伝えず、今回初めて公表した。

住民の依頼による分析結果では、マンションの強度は建築基準法の基準を下回っていた。しかし同機構の依頼による分析では、最新の計算法を用いず、1988年の設計時の計算方法を使ったため、法の基準をクリアした可能性もある。

・・・・・・

国土交通省住宅局幹部は「工事で手抜きした上、構造計算書を紛失し、再計算でもミスを重ねただけでなく、不適切な計算まで行っていた。公的機関としてまことにお粗末だ」と厳しく批判している。

[引用終了]

全文はここ:http://www.yomiuri.co.jp/homeguide/news/20061012hg02.htm


何を信じて、誰の話に耳を傾けたら、本当のことがわかるん??


いかがでしょうか。

最初は、軽い好奇心だったのですけど、調べて行くうちに、だんだん、重苦しい気分になってきちゃいました。

「なななななななな、なにをおっしゃるんですか!!」などと書いている場合では、ないみたいです、マジで。

耐震偽装事件発覚後の2006年10月12日時点で、公的機関の都市住宅機構が、「工事で手抜きした上、構造計算書を紛失し、再計算でもミスを重ねただけでなく、不適切な計算まで行っていた。公的機関としてまことにお粗末だ」と厳しく批判されちゃうんだとしたら、

マンションを購入しようとする市民は、公的書類さえ、「これは偽造かもしれない」と疑ってかからないとダメなんでしょうか??

そうだとしたら、素人にはわけのわからない構造計算書の図や数値について、いったい、誰を信じて、誰の話に耳を傾ければ良いんでしょうか??

こうなってくると、もはや最善の手段は、「JSCAの人と対等に専門的議論が出来る程度に構造計算書が読めるようになるまでは、マンションは買ってはいけない」という話さえ現実味を帯びてきちゃいます。

とにかく、「よーく考えよぉ!!」ってことですね。一連の関係者の中で誰が最も信頼に値するかを。誰が最も自分のためではなく人々のために発言してきたかを。これまでの関係者の言動と事実に照らして。

それにしても、いつのまにか、チョーたいへんなことに、なってるのかも、日出ずる処のこの美しい国は・・・・

2006.11/28(火) |  未分類  | Comment(5)  []

 
 

 
 

■□ 『藤田社長が二度目の連絡をしなかったら、・・・問題点は闇に葬られていただろう』(建築紛争, 岩波新書)

今日、本屋さんで耐震偽装関係の本を探していたら、岩波新書の最新刊をみつけました。

題は『建築紛争』。副題がついています。「行政・司法の崩壊現場」。著者は、五十嵐敬喜さんと小川明雄さん。五十嵐さんは弁護士、小川さんはジャーナリストとことです。2006年11月21日第一刷発行。

さっそく、購入しました。

まだ、ざっと目を通しただけですけど、ここ1ヶ月の間に読んだ耐震偽装関係の本の中では、ベストスリーに入ることは疑いなし、と予見しています。

いくつか、引用します。最初は『読者へ-まえがき』からです。

イーホームズ以外の多くの民間機関や、多数の自治体も偽装物件を大量に見逃していました。

[引用開始]

読者へ-まえがき

2005年11月に国土交通省が発表した耐震強度偽装問題は、全国に衝撃を与えました。
それから、一年たったいま、政府、なかんずくこうした事態にもっとも責任を負うべき国土交通省は、自らの責任を取らないまま、構造計算を偽装した姉歯秀次一級建築士の免許を取り消し、また、問題を最初に告発したのに、多くの偽装を見逃していたとして民間の建築確認検査機関(以下、民間機関)のイーホームズの指定も取り消すなどしたうえ、耐震強度が基準の半分以下のマンションの取り壊しや再建に若干の援助をするという方法で、事件の幕引きを図っています。

しかし、偽装問題は、姉歯氏やイーホームズだけの問題ではありません。第二、第三の姉歯氏が登場し、イーホームズ以外の多くの民間機関や、多数の自治体も偽装物件を大量に見逃していました。偽装にかかわった建築士たちによる構造計算書は大量に行方不明になっているか、あるいは破棄され、発覚した偽装物件以外の無数の構造計算書は再計算されないまま、闇に葬られようとしています。

[引用終了]

著者のお二人は、「なぜ最初に告発したイーホームズだけが取り消しなのか」という疑問をお持ちのようです。(個人的には、疑問というより、義憤と言い得るかもしれしれないな、とも感じます。)

「構造計算書は大量に行方不明になっている」というフレーズからは、一昨日の日記に書いたUR都市機構の構造計算書紛失の記事を思い出しました。

さて、次は『第一章 日本が危ない-耐震強度偽装問題の構図』の「不可解な対応」(Pp.3-5)から引用して、ご紹介しましょう。

藤田社長が二度目の連絡をしなかったら、偽装問題とそれをきっかけに噴出した政府の都市計画法や建築基準法をめぐるさまざまな問題点は闇に


[引用開始]

不可解な対応

国土交通省は、全国を震撼させた偽装問題を発表し、責任を問う声の矢面に立たされだが、もしかしたら、この建築紛争もいつものように闇に葬られる可能性さえあったのである。

偽装問題が国会でも取り上げられるようになり、議員らの追及を前にして、国土交通省は、衆議院国土交通委員会に「イーホームズ(株)と建築指導課のやりとり」と題する文書を提出した。

その核心部分の前半はこうなっていた。2005年10月26日10時50分の藤田東吾氏(イーホームズ社長)から建築指導課沼倉係長へのメールである。

当社に申請され確認処分を下ろした物件(共同住宅)について、構造計算における認定プログラムの計算書が設計者により意図的に改ざん(偽造)された事実が発覚しました。事態が重要ですので特定行政庁に通知する前にご報告に伺いたくお願い致します。


では、国土交通省はどう対応したのだろう。同省の報告書によれば、同日23時55分に沼倉係長は、藤田氏(および建築指導課高木係長)に次のようなメールを送っている。

イーホームズ社長藤田様 ご連絡いただいた下記の件につきまして、課内で検討いたしましたが、当方としては、本件は申請者と貴社との問題であるとの認識で一致しました。したがって、本件につきましてしは、当方に対してご報告いただく必要はございません。

繰り返すが、イーホームズの藤田社長は、耐震強度偽造を確認し、建築行政の総本山である国土交通省に報告し、詳細を説明するために訪問したい、というメールを打ったのだ。まさに、建築基準法の根幹を揺るがす情報だった。

[引用終了]

約一年前、耳を傾けるべき見解は、建築指導課の見解ではなく、藤田さんの見解の方であった。

「本件は申請者と貴社との問題」という判断は明白なマチガイでした。建築基準法からこの結論は導けません。実際、最高裁判所第二小法廷は、平成17年06月24日に、「確認検査機関がやった行為でも、その法的責任は地方公共団体にあり」という決定をしています。

藤田さんも、沼倉係長からのメールを読んで、たぶん、「な、な、な、な、な、なんと、」と「「ビックル」して「鼻血ブー」だったのでしょう。粘り強く、もう一度、問題の重大性を訴えます。

『建築紛争』から、引き続き、引用します。

[引用開始]

藤田社長は翌日の27日に、担当の住宅建築指導課に再度メールと電話で「この問題は建築確認業務の範囲にとどまらず、構造計算の国土交通大臣の認定プログラムや不動産業者あるいは設計事務所の免許にかかわる問題だ」と改めて事態の重大性を力説した。

・・・・

もし、藤田社長が二度目の連絡をしなかったら、偽装問題とそれをきっかけに噴出した政府の都市計画法や建築基準法をめぐるさまざまな問題点は闇に葬られていただろう。

[引用終了]

以上から、この著者のお二人が、いかに、藤田さんの告発を高く評価しているかが伺い知れます。そして、藤田さんが建築指導課にメールを送った一年後の今、多くの人が、お二人の意見に同意するはずです。

約一年前、耳を傾けるべき見解は、建築指導課の見解ではなく、藤田さんの見解の方であった。これは明確な事実です。

2006年初冬の我々の最優先課題は、藤田さんの告発の科学的検証に全力すること

2006年秋、藤田さんは、また、新たな見解を、記者会見で公にしました。

もちろん、その真偽は、まだ、明らかではありません。ある人たちは主張しています。「藤田さんの話は耳を傾けるに値しない」と。しかし、彼らは、それをきちんと証明し、その証明と具体的な証拠を開示したのでしょうか。それはなされてはいない、と思います。そうであるならば、やはり、私たちは、一年前の藤田さんの実績を思い出すべきでしょう。少なくとも、彼の話に真摯に耳を傾け、彼の言い分を検証してみるべきなのです。

かくして、管理人はこう主張したいと思います。

2006年初冬の我々の最優先課題は、藤田さんの属性を非難することではなく、藤田さんの告発を科学的に検証することに尽きる、と。

「第5章 裁かれる裁判官-「良心」を忘れた司法」も必読

この本、他にも読み応え満載です。

たとえば、「マスメディアの病理」「記者クラブ」「「後追い」「判決待ち」」ではマスメディアの問題点容赦なく抉り、「第5章 裁かれる裁判官-「良心」を忘れた司法」では行政訴訟の課題に鋭く踏む・・・・

なのに、新書なので、たったの819円(780円+消費税)。

やばいです。
すごいです。
とにかく、購入するしかないっす。

読めば、「な、な、な、な、な、なんと、」と目から鱗。「ビックル」して「鼻血ブー」。びっくりしゃっくり。疑いなし。

本の紹介は、例えば、ここです。
https://www.iwanami.co.jp/hensyu/sin/sin_kkn/kkn0611/sin_k329.html

歴史的文書「イーホームズ(株)と建築指導課のやりとり」pdf ながつま昭公式HPでゲット!!

なお、歴史的な文書「イーホームズ(株)と建築指導課のやりとり」はここにあります。

ながつま昭公式HP「衆議院国土交通委員会 長妻昭 参考資料 全9ページ」(2005.12.5)
http://naga.tv/051221sankousiryou.htm

TB送信先
Blog『頑張れ藤田東吾』
 …続きを読む

2006.11/27(月) |  未分類  | Comment(3)  []

 
 

 
 

■□ ERIの建築確認は違法 横浜地裁判決 2006年11月23日

HP『日経住宅サーチ-住宅情報の総合サイト』の2006.11.22に、こんなニュースが掲載されました。

ERIの建築確認は違法、マンション計画で横浜地裁

[引用開始]

ERIの建築確認は違法、マンション計画で横浜地裁

神奈川県逗子市のマンション建設計画をめぐり、近隣住民13人が指定確認検査機関「日本ERI」(東京)が出した建築確認の取り消しを求めた訴訟の判決で、横浜地裁(河村吉晃裁判長)は22日、同社の建築確認を違法と認定し取り消した。・・・

[引用終了]

全文はここ:http://sumai.nikkei.co.jp/special/gizo/index.cfm?i=2006112210145s8

検索したら、東京新聞HPにもありました。


「逗子のマンション 『ERI』建築確認は違法」(東京新聞HP,2006.11.23)


[引用開始]

逗子のマンション 『ERI』建築確認は違法

神奈川県逗子市内のマンション建設予定地が急斜面にあり工事で盛り土が崩落する恐れが強いとして、地元住民ら十二人が、民間の指定確認検査機関「日本ERI」(東京)に建築確認の取り消しを求めた訴訟の判決が二十二日、横浜地裁であった。河村吉晃裁判長は「正確な図面で審査されておらず、建築基準法に違反する」として建築確認の取り消しを命じた。

・・・・・

河村裁判長は「日本ERIは書類の確認を怠り、安全性を確保するための適正な審査をしていなかった」と指摘した。

[引用終了]

全文はここ。http://www.tokyo-np.co.jp/00/sya/20061123/mng_____sya_____011.shtml

毎日新聞も、11月23日朝刊で、報道したようです。

「逗子のマンション建設訴訟:建築確認取り消し 周辺住民ら勝訴--横浜地裁 /神奈川」(毎日新聞, 11月23日朝刊)


[引用開始]

逗子のマンション建設訴訟:建築確認取り消し 周辺住民ら勝訴--横浜地裁 /神奈川

逗子市池子に建設予定のマンションを巡り、周辺住民が民間確認検査機関「日本ERI」東京都港区)が手掛けた建築確認処分の取り消しを求めた訴訟の判決が22日、横浜地裁であった。

河村吉晃裁判長は「建築基準の適合性を審査したものと言えず、違法なものとして取り消すのが相当」と言い渡した。原告代理人の佐伯剛弁護士によると、民間の建築確認処分を取り消す判決は珍しいという。・・・

[引用終了]

全文はここ。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20061123-00000020-mailo-l14

ほんとに、ネットは便利だなあ、と実感します。

Googleに感謝です。
Yahoo!に感謝です。

でも、一番感謝しないといけないのは、情報をネットに載せた人々かな、と。

2006.11/26(日) |  未分類  | Comment(0)  []

 
 

 
 

■□ UR都市機構 構造計算のミスの繰り返しを謝罪 2006年10月11日

『建築知識』の2006年12月号に、こんな記事がありました。

独立行政法人都市再生機構(旧都市基盤整備公団)、つまり、通称「UR都市機構」、が1989年に分譲した東京都八王子市のマンション1棟について、UR都市機構が、建設時の構造計算書を「紛失」。住民側の求めで、UR都市機構は、構造図を元に「再計算書」「再々計算書」を作成したが、それぞれ住民側から計算ミスなどを指摘された。また、基礎部分の設計瑕疵も判明した。このため管理組合は独自に再計算を実施、その結果、基準を下回ったので、日本建築構造技術者協会(JSCA)に再計算を依頼した。この結果、JSCAが「最弱部分で基準の58%しかない」と指摘した。

ややこしいので、整理してみると、こんな感じ、ですよね、これは。

UR都市機構でさえ、構造計算書を紛失しちゃったり、何度も、構造計算をミスっちゃうケースがある。

何かの理由で、住民側が、UR都市機構に構造計算書の提出を依頼。

UR都市機構は、構造計算書紛失していた。

UR都市機構は、構造図等を基に構造計算書を再作成し、「大丈夫。問題なし」と住民側に報告。

しかし、住民側が計算したら、計算ミス発見。「この計算おかしいんじゃないの」と指摘。

UR都市機構は、再々計算書を住民側に提出し、「やっぱり、大丈夫」と住民側に報告。

住民側が計算したら、また、計算ミス発見。「この計算、また、おかしいよ」と指摘し、
(もうUR都市機構なんか信用できない、と判断して)日本建築構造技術者協会(JSCA)に再計算を依頼。

そうしたら、JSCAが「最弱部分で基準の58%しかない」と指摘した。

藤田さんが疑問を呈している物件も、複数の機関によるチェック、つまり、ピアレビューは必要

どうやら、これは、あるマンションについて、実力のある建築主や権威ある確認検査機関が、「大丈夫。問題なし」と指摘したとしても、絶対にそれが正しいとは限らない、ってことを意味している、と思われます。つまり、複数の所でチェックしてもらわないと「ここは安全だ」と安心してはいけないってことですね。

ということは、藤田さんが疑問を呈しているマンションも、複数の機関によるチェック、つまり、ピアレビューした方が良いということに。。。。

追記

検索したらここに詳しく載っていました。

『マンション管理新時代』の2006年月12日付の日記です。
題は「耐震強度は基準の58%――都市機構の分譲マンションで発覚」。http://blog.nikkeibp.co.jp/mansion/archives/2006/06/58.html

例によって、少し引用しておきます。

[引用開始]

独立行政法人・都市再生機構(以下、都市機構)が、1989年に分譲した東京都八王子市にあるマンションで、耐震強度が基準の58%しかないことが、社団法人・日本建築構造技術者協会(JSCA)の検証でわかった。

・・・・・・・

問題のマンションがある団地については、2000年ごろから管理組合と都市機構の協議が始まった。01年に管理組合が構造計算書の提示を求めた際、都市機構が構造計算書を「紛失した」として「再計算書」「再々計算書」を提示していた。今回、検証に用いたのは、この「再々計算書」だ。04年には、管理組合が「計算書に改ざんがある」として疑問点を指摘。これに対し、都市機構は、「再々々計算書」を作成して耐震安全性を確認したと主張していた。ただし、「再々々計算書」を管理組合に開示していない。都市機構は、第二東京弁護士会の仲裁センターでの和解あっせん協議に応じるよう求めたが、管理組合が拒否した。その後、協議は平行線のまま2年近くがたっていた。

なお都市機構は、「再々々計算書」の検証をJSCAに求めている。

[引用終了]

『マンション管理新時代』の2006年10月12日付の日記「構造計算書紛失の旧公団分譲、URが再計算でも誤り」もあわせてどうぞ。http://blog.nikkeibp.co.jp/mansion/archives/2006/10/ur_1.html


追記

さらに調べたら、URのHPの『記者発表』(2006.10.11)に「機構の分譲住宅に係るJSCAの構造計算結果について」としてpdfがありました。http://www.ur-net.go.jp/press/


この日記のTB送信先:
Blog『マンション管理新時代』,同『頑張れ藤田東吾』, 同『らくちんランプ』

2006.11/25(土) |  未分類  | Comment(0)  []

 
 

 
 

■□ 「藤田氏のネット発表を視聴した人々は・・・日本の大手メディアに対する批判を強めている」(経済界, 2006.11.28号)

『経済界』2006年11月28日号の連載『経済政策情報』に、2006年10月18日の藤田さんによる「新たな耐震偽装」の告発に対する大手メディアの対応を批判した評論が掲載されています。

題は「報道の質と記者クラブへの風当たり」(Pp.72-73)。著者は木原啓二さん。

昨日ご紹介した記事に引き続き、正鵠を射た論評です。

ぜひ、ご一読を!!

例によって、少しだけ、藤田さん関係の部分を引用。

あれだけ国会で証人喚問までやり、メディアも報じたのであれば、藤田氏の弁明や新たな告発もきちんと報道すべき

[引用開始]

・・・国境なき記者団(追記を参照してください)が日本の順位を下げた理由としてナショナリズムを挙げたが、そのナショナリズムを煽っているのは大手メディア(特にテレビ)である。

例えば、耐震偽装で"別件逮捕"されたイーホームズの藤田氏は、有罪判決後に新たな耐震偽装を告発した記者会見を開いたが、大手メディアは会見に出席していたにもかかわらず、ほとんどが無視した。あれだけ国会で証人喚問までやり、メディアも報じたのであれば、藤田氏の弁明や新たな告発もきちんと報道すべきだろう。

・・・大手メディアに無視された藤田氏は動画ホームページの「 YouTube」で独自に情報発信を始めた。それが現在ネットを駆け巡り、多くの人が視聴している。藤田氏のネット発表を視聴した人々は、なぜこのことを報道しないのかと、一様に日本の大手メディアに対する批判を強めている。

[引用終了]

木原さんは、今回の評論の最後を「やはり、記者クラブは撤廃を考えるときに来ているのではないか。」と結んでいらっしゃいます。

まさに正論と激しく同意。

世界報道自由ランキングでは、日本は、悲しいことに、51位。理由の一つが記者クラブ制度

追記

(1)国境なき記者団(Reporters Without Borders):

「言論の自由(または報道の自由)の擁護を目的とした、ジャーナリストによる国際的な非政府組織。1985年にパリで設立された。

世界中で拘禁や殺害されたジャーナリストの救出と、その家族を支援。そして各国のメディア規制の動きを監視や警告をするのが主な活動である。

近年では、中国のYahoo!とGoogleにインターネットの検閲をしないように要請したことがある。 また2002年以降、『世界報道自由ランキング』(Worldwide press freedom index)を毎年発行している。」(Wikipedia より)http://ja.wikipedia.org/wiki/国境なき記者団

(2)国境なき記者団が、2006年10月24日に発表した168の国と地域世界報道自由ランキングでは、日本は、悲しいことに、51位。昨年は37位なので14位も後退。理由の一つは、もちろん、海外で悪名高き記者クラブ制度!!!!
     ↓
「国境なき記者団はHP内で日本での報道の自由が侵食されつつあることに、強い懸念(extremely alarming)を示している。その理由として「排他的な記者クラブ」と「勃興しつつあるナショナリズム」を挙げている。」(Wikipedia より)

(3)英語ですけど、こんなのも。

Reporters Without Borders (2002, May 30). Reporters Without Borders urges Prime Minister to reform the kisha clubs system. http://www.rsf.org/print.php3?id_article=2416


TBSの『ニュース23』が死んだあの夜のこと


世界報道自由ランキングでの日本の今年の順位は51位という、日本を愛する国民として、とても恥ずかしいニュースについては、複数の大手メディアが、さっそく、報じていました。例えば、TBSのニュース23でも、筑紫キャスターが、日本の51位を憂慮する発言をしてらっしゃいました。

この時、固く、信じていました。

「この屈辱的なニュースとの関連で、ジャーナリスト筑紫哲也なら、藤田さんの有罪判決後の新たな耐震偽装告発を無視するメディアに対して、必ず、何か一言あるはずだ。」と。

で、テレビの前で、行儀良く、正座してたんです。

が、結果は、見事なまでの黙殺、沈黙、スルー。

あの失望感は、絶対に、忘れないようにしたい、と思っています。

ニュース23は死んだ、と確信した夜でした。
自分でも何かはじめるしかない、と決めた夜でした。

それにしても、「筑紫さんはジャーナリストじゃないんじゃないの。彼はショーマンでしょ。」という友人に、もう、反論することができないのは、ほんとうに、悲しい。

TB送信先:
Blog『頑張れ藤田東吾』, 同『らくちんランプ』,同『Yahhoo! japan News--->棒に怒る日本人』

2006.11/24(金) |  未分類  | Comment(1)  []

 
 

 
 

■□ 「マスメディアは事件を消費するだけか。耐震偽装に賞味期限はない」(週刊東洋経済, 2006.11.25号)

『週刊東洋経済』に耐震偽装についての記事があるという書き込みをBlog『らくちんランプ』のコメントで見つけたので、本屋さんに行ってみました。

ありました。ありました。

『週刊東洋経済』2006年11月25日号の「アウトルック」(Pp.112-113)です。題は『マスメディアは事件を消費するだけか。耐震偽装に賞味期限はない』。著者はシニアライター:内田通夫さん。

藤田さんの記者会見の写真が掲載されていました。この写真のキャプションはこうなってました。

「まだ存在する耐震強度構造計算書偽装問題と大臣認定プログラムの欠陥を告発する藤田東吾イーホームズ社長だが、マスメディアは、その告発を黙殺する。」

本文からも、少し、引用します。


「1年前なら、マスメディアが飛びついたテーマが、今では黙殺された。」


[引用開始]

・・・・

「もうここで会見するしかなかった」。11月9日、外国人特派員協会で記者会見したイーホームズ社長の藤田東吾氏は、こう語った。外国人特派員協会協会の会見とはいえ、テレビカメラがずらりと並び、会見に参加した記者の多くは日本人だった。

しかし、藤田社長の「告発」を報道するマスメディアはなかった。

藤田社長は、逮捕される前の06年の2月ごろから、現在埼玉県と千葉県で建設中の大規模マンションにも偽装の疑いがあることを指摘.このため工事が中断。販売主が契約者に契約解除を申し出ている。藤田氏によると、これ以外のマンションにも偽造の疑いがあるという。1年前なら、マスメディアが飛びついたテーマが、今では黙殺された。

・・・・

藤田社長の「告発」がどこまで正しいかはわからない。だが、耐震偽装発覚前と後では、建築業界を取り巻く構造はあまり変わっていない。今後も粘り強くレポートすることが、マスメディアの使命ではないか。

[引用終了]

2006年11月20日発売の最新刊なので大きめの書店なら容易に読めます。

ぜひ、ご一読を!!

2006年10月18日以来、書店で読むことのできる、この問題についての、はじめての真っ当な記事です!!

ちなみに、東洋経済webはここです。http://www.toyokeizai.co.jp/mag/toyo/2006/1125/index.html


「自治体への損害賠償請求訴訟を逡巡 耐震偽装被害住民」『NEWS23』報道


夜は、久しぶりに、TBSの『NEWS23』を見ました。

Blog『頑張れ藤田東吾』を見たら、特集で『耐震偽装事件から1年』をやると書いてあったからです。たしかに『NEWS23』HP掲載で予告されてました。こんなふうに。

「今月、国土交通省が「偽装物件」を発表してから1年を迎えた。
家を奪われた住民は、いまだ暗中模索が続いている。住民は今、どのような生活を送っているのか? また、利益優先といわれた建築業界の体質は変わったのか?現状を探る。」(『NEWS23』HP)

見終わってがっかりしましたけど、参考になる情報が一つありました。

『NEWS23』によると、耐震偽装被害を受けた住民は、自治体への損害賠償請求訴訟を逡巡している。その理由の一つは、もし損害賠償を請求すると、現在の助成金がストップされる可能性があるからだ、ということだそうです。

うーん・・・たしかに、賠償金ケットには過失(法的過失)を立証する必要が・・・それにしても、うーん・・・。

ちなみに、住民の方に関係する条文はこれです。

「国家賠償法 
第1条 国又は公共団体の公権力の行使に当る公務員が、その職務を行うについて、故意又は過失によつて違法に他人に損害を加えたときは、国又は公共団体が、これを賠償する責に任ずる。」

助成金についてのニュースをググったら、以下のニュースがヒットしました。

「退去先家賃の助成延長へ 耐震偽装事件で東京・江東区

耐震強度偽装事件で東京都江東区は、強度不足のため退去した分譲マンション「グランドステージ(GS)住吉」(東京都江東区、67戸)の居住者に対し、退去先の仮住まいの家賃助成を当初予定期限の平成20年1月を超えても延長・継続する方針を決めた。建て替え決議がずれ込み、予定期間だけの助成では不足が生じるための措置。・・・・」(Sankei Web, 11/12 02:24, 岡田浩明)」

このニュースの全文はここです。http://www.sankei.co.jp/news/061112/sha002.htm

うーん。必ず国家賠償で勝てるという保証まではないですし、訴訟費用も発生しますし、最高裁までいくとそれなりに年月がかかりますし・・・うーん・・・うーん・・・うーん。

追記

今回の日記のTB送信先と時刻: Blog『らくちんランプ』, Blog『頑張れ藤田東吾』。2006.11.23, 01:08。

結果:2006.11.23, pm8:45時点で、どちらにも、TBは承認されていない。

追記(06.11.28)

06.11.28, Blog『頑張れ藤田東吾』管理人さんから、「システム上の問題かもしれないので再送信を」とのコメントをいただいた。TBを再送信したら掲載された。単に、システム上の問題であったようだ。

2006.11/23(木) |  未分類  | Comment(4)  []

 
 

 
 

■□ 新聞人は良心にもとづき、真実を報道する。

もう、だいぶ前、たしか1999年?、必要に迫られて『マスコミ判例六法』という本を買いました。出版社は現代人文社。清水英夫さんの監修です。

今日、久しぶりに、この本に収録されている『新聞倫理綱領』(日本新聞協会, 昭和21年7月23日)と『新聞人の良心宣言』(日本新聞労働組合連合、平成9年2月1日)を読み返しました。

何度読んでも感動を禁じ得ません。

かつての新聞人たちの誠意溢れる宣言を、ここに、ご紹介することにします。

まず、『新聞倫理綱領』(日本新聞協会, 昭和21年7月23日)です。


故意に真実から離れようとするかたよった評論は、新聞道に反することを知るべきである。


[引用開始]

日本を民主的平和国家として再建するに当たり、新聞に課せられた使命はまことに重大である。これを最もすみやかに、かつ効果的に達成するためには、新聞は高い倫理水準を保ち、職業の権威を高め、その機能を完全に発揮しなければならない。

この自覚に基づき、全国の民主主義的日刊新聞社は経営の大小に論なく、親しくあい集って日本新聞協会を設立し、その指導精神として「新聞倫理綱領」を定め、これを実践するために誠意をもって努力することを誓った。そして本綱領を貫く精神、すなわち自由、責任、構成、気品などは、ただ記者の言動を律する基準となるばかりでなく、新聞に関係する従業者全体に対しても、ひとしく推奨さるべきものと信ずる。
 
第1 新聞の自由

公共の利益を害するか、または法律によって禁ぜられている場合を除き、新聞は報道、評論の完全な自由を有する。禁止令そのものを批判する自由もその中に含まれる。この自由は実に人類の基本的権利としてあくまでも擁護されねばならない。

第2 報道、評論の限界

報道、評論の自由に対し、新聞は自らの節制により次のような限界を設ける。

イ 報道の原則は事件の真相を正確忠実に伝えることである。
ロ ニュースの報道には絶対に記者個人の意見をさしはさんではならない。
ハ ニュースの取り扱いに当たっては、それが何者かの宣伝に利用されぬよう厳に警戒せねばならない。
ニ 人に関する批評は、その人の面前において直接語りうる限度にとどむべきである。
ホ 故意に真実から離れようとするかたよった評論は、新聞道に反することを知るべきである。

訴えんと欲しても、その手段を持たない者に代わって訴える気概をもつことが肝要である。


第3 評論の態度

評論は世におもねらず、所信は大胆に表明されねばならない。しかも筆者は常に、訴えんと欲しても、その手段を持たない者に代わって訴える気概をもつことが肝要である。新聞の高貴たる本質は、この点に最も高く発揚される。

第4 公正

個人の名誉はその他の基本人権と同じように尊重され、かつ擁護さるべきである。非難された者には弁明の機会を与え、誤報はすみやかに取り消し、訂正しなければならない。

第5 寛容

みずから自由を主張すると同時に、他人が主張する自由を認めるという民主主義の原理は、新聞編集の上に明らかに反映されねばならない。おのれの主義主張に反する政策に対しても、ひとしく紹介、報道の紙幅をさくがごとき寛容こそ、まさに民主主義新聞の本領である。

公衆はもっぱら新聞紙によって事件および問題の真相を知り、これを判断の基礎とする。

第6 指導・責任・誇り

新聞が他の企業と区別されるゆえんは、その報道、評論が公衆に多大な影響を与えるからである。

公衆はもっぱら新聞紙によって事件および問題の真相を知り、これを判断の基礎とする。ここに新聞事業の公共性が認められ、同時に新聞人独特の社会的立場が生まれる。そしてこれを保全する基本的要素は責任観念と誇りの二つである。新聞人は身をもってこれを実践しなければならない。

第7 品格

新聞はその有する指導性のゆえに、当然高い気品を必要とする。そして本綱領を実践すること自体が、気品を作るゆえんである。その実践に忠実でない新聞および新聞人は、おのずから公衆の支持を失い、同志の排斥をこうむり、やがて存立を許されなくなるであろう。ここにおいて会員は道義的結合を固くし、あるいは取材の自由を保障し、または製作上の便宜を提供するなど、互いに助け合って、倫理水準の向上保持に努めねばならない。
かくて本綱領を守る新聞の結合が、日本の民主化を促進し、これを保全する使命を達成すると同時に、業界を世界水準に高めることをも期待するものである。

(1946年7月23日制定・1955年5月15日補正)

[引用終了]

次は、新聞人の矜持を格調高く謳った『新聞倫理綱領』から、約50年後の1997年2月1日の『新聞人の良心宣言』をご紹介します。もちろん、こちらも、前者に勝るとも劣らぬ見事な宣言です。以下に抜粋して引用します。

新聞人は良心にもとづき、真実を報道する。

[抜粋引用開始]

はじめに
ジャーナリズムがかつてない危機に直面している。マルチメディア時代をにらんで大資本によるメディア関連産業への参入が進む中で、古い歴史を持ち、権力の監視や自由で公正な社会の実現に向けてもっとも大きな役割を果たしてきた新聞の現状を、新聞に携わる私たち新聞人は憂うべき状況と認識している。

紙面の内容、記者のモラルなどがたびたび批判され、市民の信頼を損ない、読者離れを引き起こしているからだ。権力監視を怠り、戦争という悲劇を招いたかつての苦い経験を踏まえ、改善の努力はしてきたものの、それは十分ではなかった。私たちは、市民の信頼や支持を失った新聞が権力や大資本の介入を招きやすいことを知っており、それを何よりも懸念している。

新聞が本来の役割を果たし、再び市民の信頼を回復するためには、新聞が常に市民の側に立ち、間違ったことは間違ったと反省し、自浄できる能力を具えなくてはならない。このため、私たちは、自らの行動指針となる倫理綱領を作成した。他を監視し批判することが職業の新聞人の倫理は、社会の最高水準でなければならない。
私たちはこの倫理綱領を「新聞人の良心」としてここに宣言し、これを守るためにあらゆる努力をすることを誓う。

基本姿勢

新聞人は良心にもとづき、真実を報道する。

憲法で保障された言論・報道の自由は市民の知る権利に応えるためにあり、その目的は平和と民主主義の確立、公正な社会の実現、人権の擁護、地球環境の保全など人類共通の課題の達成に寄与することにある。

(1)市民生活に必要な情報は積極的に提供する。
(2)社会的弱者・少数者の意見を尊重し、市民に対して常に開かれた姿勢を堅持する。
(3)十分な裏付けのない情報を真実であるかのように報道しない。
(4)言論・報道の自由を守るためにあらゆる努力をするとともに、多様な価値観を尊重し、記事の相互批判も行う。

新聞人は権力を監視し、圧力から独立し、いかなる干渉も拒否する。権力との癒着と疑われるような行為はしない。

1[権力・圧力からの独立]

新聞人は政府や自治体などの公的機関、大資本などの権力を監視し、またその圧力から独立し、いかなる干渉も拒否する。権力との癒着と疑われるような行為はしない。

2[市民への責任]

新聞人は市民に対して誠実であるべきだ。記事の最終責任はこれを掲載・配信した社にあるが、記者にも重い道義的責任がある。

3[批判精神]

新聞人は健全で旺盛な批判精神を持ち続ける。

4[公正な取材]

新聞人は公正な取材を行う。

5[公私のけじめ]

新聞人は会社や個人の利益を真実の報道に優先させない。

6[犯罪報道]

新聞人は被害者・被疑者の人権に配慮し、捜査当局の情報に過度に依拠しない。

7[プライバシー・表現]

新聞人は取材される側の権利・プライバシーを尊重し、公人の場合は市民の知る権利を優先させる。

8[情報公開]

新聞人は、市民の知る権利に応えるため、公的機関の情報公開に向けてあらゆる努力をする。

権力側のいわゆる情報の「しばり」は、合理的で妥当なもの以外は受け入れない。
  


9[記者クラブ]

新聞人は閉鎖的な記者クラブの改革を進める。

(1)記者クラブには原則としてあらゆるメディア・ジャーナリストが加盟できる。
(2)記者クラブに提供された情報は、取材者だれもが利用できる。
   クラブ員は記者室への市民の出入りの自由を守る。
(3)記者クラブは、取材・報道に関して談合をしない。人命にかかわる場合などを除き、   報道協定を結ばない。
(4)権力側のいわゆる情報の「しばり」は、市民の知る権利に照らし合わせて、
   合理的で妥当なもの以外は受け入れない。
(5)報道機関の目的、役割を逸脱するサービスを受けない。

[抜粋引用終了]

これらの良心の言霊を、ご紹介するにあたって、今、もう一度読み終え、湧き上がる新たな尊崇の念と共に、やはり、こう判断せざるをえません。

既存のジャーナリズムがかつてない危機に直面している。上記の実践に忠実でないメディアや「ジャーナリスト」は、おのずから公衆の支持を失い、やがて存立を許されなくなるであろう、と。

良心にもとづき、独立を堅持し、真実を報道されんことを祈年しつつ。

追記
今回ご紹介したいわゆる旧『新聞倫理綱領』の全文は、例えば、ここに:http://www.kcn.ne.jp/~ca001/F25.htm#F25-3

『新聞人の良心宣言』の全文は、例えば、ここに: http://www.info.sophia.ac.jp/sophiaj/resource/houreisyu/ryousinn/ryousin.htm

2006.11/22(水) |  未分類  | Comment(0)  []

 
 

 
 

■□ 「耐震偽装事件 自治体主事処分ゼロ」『建築知識2006.12』

今日、本屋さんで、月刊誌『建築知識』を、パラパラ見ていたら、興味深い短報がニュース欄に、2つありました。最初の方をご紹介します。

「耐震偽装事件 自治体主事の処分ゼロ

姉歯秀次元一級建築士による構造計算書の偽装を見逃した29自治体すべてが「過失はない」として、審査を担当した建築主事の処分を行っていないことが、10月7日、国土交通省の調査結果、明らかになった。・・・」(『建築知識』2006年12月号, p.24)

建築主事は処分なし 偽装を見逃した29自治体 処分権限は首長にあり

この後、記事はこんな感じに続いてました。


(イ)国土交通省が、民間の指定確認検査機関への処分と比べてパランスを欠くと指摘して、理由を文書で回答するように求めた結果、処分を行っていないことがわかった。

(ロ)処分の権限は国にはなく、自治体の首長に委ねられている。

(ハ)国家賠償法に基づいて損害賠償を請求されている自治体は、処分を行うことで裁判への影響が・・・

民間の指定確認検査機関は、(a)検査員2人の登録を取り消し、16人を業務停止。(b)イーホームズの指定を取り消し, (c)日本ERIを業務停止。これに対して、自治体は、まったく「おとがめなし」という判断には、やっぱり、疑問が残っちゃいます。「どちらもなし」というのならまだしも。

しかも、問題は、そう判断したのは、国ではなくて、各自治体の首長(例えば、川崎市の首長は川崎市長)なんですもんね・・・うーむ・・・うーむ・・・うーむ。

ググったら、いくつか出てきましたけど、東京新聞の2006年10月7日付の記事を引用しておきます。


東京新聞 『建築主事の処分ゼロ 一部自治体に再考促す』 10月7日

[引用開始]

耐震強度偽装事件で、元1級建築士の姉歯秀次被告による構造計算書の偽造を見過ごし、建築確認をした29自治体が「過失はない」などとして、審査を担当した建築主事の処分をしていないことが7日、国土交通省の調査で分かった。

検査員が登録取り消し処分などを受けた民間の指定確認検査機関とのバランスを欠くとして、同省が「通常のチェックをしていれば偽装を見抜けた」と判断した一部自治体に同省の見解を通知し、不処分理由を文書で明らかにするよう求めた。

自治体の建築主事の処分権限は国にはなく、首長の判断に任されている。国交省は5月に民間に対する処分を発表した際、自治体側に処分基準を説明。同じ基準で建築主事の過失の有無を早急に判断するよう求めていた。文書を求めたのは過失度の高い建築主事への処分を自治体に促す狙いがあるとみられる。

東京、静岡、鹿児島など9都府県と前橋、福岡などの20市区の計29自治体が建築確認をしたのは、姉歯被告の偽装物件99件のうち42件。多くの自治体は「偽装が巧妙で通常の審査では見抜けなかった」などと過失を否定。

中には「他の自治体で係争中の建築確認をめぐる訴訟結果をみて判断する」との自治体もある。

国交省は42件中、10数件で「民間の基準に照らして処分に該当する可能性がある」(幹部)と判断した。ただ文書を求めた自治体名は明らかにしていない。

[引用終了]

全文はここに:http://www.tokyo-np.co.jp/taisingizo/061007T184540.shtml

2006.11/21(火) |  未分類  | Comment(0)  []

 
 

 
 

■□ 「(藤田証人の )証人喚問は6番めと裁判長」とYahoo!掲示板に

昨日のヒューザー事件の公判の様子のレポートを3件見つけました。

(1)Yahoo!掲示板「耐震強度の偽装問題」のヒューザー事件の公判傍聴記から

「・・・藤田東吾さんは傍聴されて途中退廷去れました。証人喚問は六番めと裁判長が譲らないので後日になったようです。検事が事前に証人と打ち合わせしたことは 憲法違反と弁護士が激しく裁判官に詰め寄り 裁判官の罷免要求をだす。自ら却下 わっらちゃいました。・・・」(No.2337「Re: TBS がニュースで報道!」,syakin1200choさん)
http://messages.yahoo.co.jp/bbs?.mm=NW&action=m&board=552019599&tid=bqbfl6afeya4n56auldbj&sid=552019599&mid=2337

「私を証人として扱わなかった裁判長の判断は憲法に反する意思決定」

(2)藤田東吾さんの11月21日のmixi日記。部分的に転載。

[転載開始]

1.昨日行なわれた、小嶋進氏の裁判証人に関して

1)私を証人として扱わなかった毛利裁判長の判断は憲法に反する意思決定だと思います。(理由は、「あっ!と・・」のムービーを見てください。オンデマンドにする作業には時間がかかるらしく、今日中にはupされると思います)

2)私は、昨日午後1時頃に、東京地裁の104号法廷到着しました。入り口の係官に、「傍聴券は?」と聞かれたので、「証人です」と答えると、膨張に並ぶ方々の列の横を通されて、奥にある「証人控え室」に通されました。

3)書記官と名乗る方が、証人として出廷するための手続き上の書類2部(出廷の為の手続き書、宣誓書)に記載と署名捺印を求めましたので、これを書いて押印をし渡しました。

4)この証人控え室には、元イーホームズスタッフの危機管理室長(M)もいました。

5)Mは私を見て少し驚いていた様子でしたが、次のような、重要な話をしました。・・・

[転載終了]

全文は、例えば、Blog『頑張れ藤田東吾』にあります。
http://ganbarefujita.jugem.jp/?eid=149#sequel


PJニュース傍聴記掲載 「藤田社長の発言をめぐり、喧嘩腰の法廷!=偽装公判」
 

(3)藤田社長の発言をめぐり、喧嘩腰の法廷!=偽装公判 at PJニュースhttp://news.livedoor.com/webapp/journal/cid__2748387/detail

[引用開始]

耐震強度偽装マンションの販売で詐欺罪に問われているヒューザー元社長・小嶋進被告(53)の第3回公判が20日、東京地裁で開かれた。前回10月30日の公判では、検察側の証人尋問で民間指定確認検査機関であった「イーホームズ」の元幹部が証言した。その後、弁護側の反対尋問の途中で時間切れとなったため、今回は、その続きとしての尋問が行われた。

しかし、この日は、冒頭から弁護側が求めたイーホームズ・藤田東吾社長の証人申請の可否をめぐり、弁護側と検察側の間に怒号が飛び交った。元幹部への弁護側の尋問は、もっぱら検察側調書に記された、藤田社長が会議において「グランドステージ藤沢」という物件名を出した、という元幹部の証言への真偽を問うものとなった。

後半では安田弁護士が、これまで中断されていた反対尋問の合間に、検察側が元幹部に打ち合わせをしたことについて、証人への圧力をかけたとし、法違反行為と激しく抗議。それを裁判長が却下すると、3人の裁判官の忌避申し立てをする場面もあり、再び検察側と喧嘩腰ともいえる怒号の論戦が展開された。

開廷前の打ち合わせが長引き、異例の開廷遅延

この日は開廷前から、波乱を予測させる事態が起きていた。午後1時15分開廷予定のはずが、10分遅れの25分になっても、開廷されなかった。係員から「現在、打ち合わせ中ですので、少々お待ちください」という説明があった。すると、間もなくイーホームズ藤田東吾社長が法廷の方から現れ、苦笑とも見える微笑をみせながら、開廷を持つ傍聴人の視線を尻目にその脇を通って去って行ったのである。・・・・

[引用終了]

現時点では「裁判長の判断は憲法に反する」という藤田主張は不成立。

藤田さんの「毛利裁判長の判断は憲法に反する意思決定」という意見は、現時点では、不成立です。藤田さんの「証人喚問は六番めと裁判長」ということなら、ぜんぜん、裁判所の裁量の範囲内なんではと思うので。裁判所が、最後まで、藤田さんが証言台に立つことを認めなかった、というのであれば、話は別ですけど。

つまり、思うに、「昨日、藤田さんが証言台に立てなかった」という事実だけから、「裁判長の判断は憲法に反する意思決定」とは結論できない、ってことです。

追記

この日記のTRを送信したBlog:『頑張れ藤田東吾』, 同『らくちんランプ』, 同『Yahhoo! japan News--->棒に怒る日本人』,同『反戦な家づくり』。

注意点(2006.11.22, am2:00記)

Yahoo!掲示板「耐震強度の偽装問題」No.2337「Re: TBS がニュースで報道!」の書き込み「証人喚問は六番めと裁判長が譲らないので後日になったようです。」に基づいて、日記の題名を「(藤田証人の )証人喚問は6番めと裁判長」とYahoo!掲示板に」としました。

しかし、Blog『小太郎とカラスウリと』の2006年11月21日付日記「ヒューザー小嶋進氏裁判傍聴記」には、被告弁護人が「藤田さんを証人として調べて欲しい。・・・藤田さんはこの先、6人目の証人として呼ばれる予定だったが外された」とあり、さらに、裁判長は「裁判所は今日予定している尋問を変えるつもりはない。だが、今後検討はする」「できるだけ早く・・・・しますので(困惑)」となっています。
http://kotarozonu.seesaa.net/article/27974272.html

この点について、2つの情報は不一致なので、事実確認が必要です。「(藤田証人の )証人喚問は6番めと裁判長」の真偽は、現時点では、不明ということでお願いします。

2006.11/21(火) |  未分類  | Comment(6)  []

 
 

 
 

■□ ヒューザー事件の次回公判期日 12/12午後1時15分 104法廷

今日のヒューザー事件(平成18年刑事わ2071号事件)の公判はどうなったのかなあ??

藤田さんは証言台に立ったかなあ??

昨日、「今日の証言台は無理なんでは・・・」とは書いたんですけど、「もしかして」とも思って、ネットで検索してみました。が、みつけられませんでした。まだ、だれも書いてないみたいです(19:00現在)。

『あっと驚く放送局』の生放送は、見ようと思ったんですけど、MAC環境では見れないようです。くショック(; ; )。

今夜ヒューザー事件傍聴記掲載か? Blog『小太郎とカラスウリと』

検索していたら、Blog『小太郎とカラスウリと』の2006.11.20付日記「ヒューザー小嶋さんの裁判とイーホの藤田さん」で傍聴報告が予告されていました。http://kotarozonu.seesaa.net/article/27854804.html

「今日は第2回公判から(初公判は抽選漏れ)傍聴しているヒューザー社・小嶋進氏の裁判を傍聴しに東京地裁まで行ってきます。帰ってきたら傍聴記を載せようと思います。」(Blog『小太郎とカラスウリと』, 2006.11.20付日記)

トレビアン!!
今夜の書き込み期待してます。

次回公判期日 2006年12月12日, pm1:15- 104法廷

ところで、ヒューザー事件の次回の公判期日は以下のようです。

場所: 東京地方裁判所
日時: 2006年12月12日 午後1時15分より
法廷: 104法廷


傍聴などについて問い合わせたい方は、東京地方裁判所に電話して、「地裁の刑事2部お願いします」と言えば、この事案を担当する東京地方裁判所の刑事2部につないでもらえます。この時に、事件番号、つまり、平成18年刑事わ2071号事件をお忘れなく。

東京地方裁判所の電話番号はネットで検索すればヒットします。

傍聴席が一杯になれば、裁判官さんたちにも、きっと、喜んでいただけるはずです。

「小嶋さんは被害者の一人」 藤田さんの言い分を報道 TBSの「イブニング5」 

追記 (2006.11.20, pm11:50)

やはり、今日は、証言台は無理だったようです。TBSの「イブニング5」の報道をご覧になったBlog『どらみ情報局』さんの2006年11月20日付日記「藤田東吾社長」で以下のようにレポートされていました。http://doramin.cocolog-nifty.com/blog/2006/11/post_69e9.html


「・・・ところが証人申請は認められず結局傍聴するだけにとどまりました。今回は残念ながら自身の主張をのべる事が出来なかった藤田氏。

記者「今回は証人として出たかった?」

「いや出るために来たんでしょ、国民の義務として当然に、入れなかったですよー」」

2006.11/20(月) |  未分類  | Comment(3)  []

 
 

 
 

■□ 明日の傍聴券配布 東京地裁正門玄関1番交付所 0:55までに

最高裁HPは判例の宝庫です。http://www.courts.go.jp/

いろいろな判決を読むことができます。判決には著作権はないので自由に使えるのはありがたい(ここ数年の間にpdfだけになったのがちょっと残念ですけど。)

興味のある方は、最高裁HPの「裁判例情報」そして、「全判例検索」をクリックしてください。後は、事件番号とか、裁判所名とか、興味のあるキーワードで検索します。http://www.courts.go.jp/search/jhsp0010?action_id=first&hanreiSrchKbn=01

最高裁判所HPに載っているのは、過去の判例だけではありません。進行中の裁判の傍聴についての情報も調べられます。

最高裁HP「傍聴券交付情報」から11/20の法廷を探す。

たとえば、明日、つまり、2006年11月20日に藤田さんが証言を希望しているヒューザーの事件の法廷を調べてみましょう。

まず、「見学・傍聴案内」をクリックし、次に、「近くの裁判所の情報を調べる」をクリックてください。ここです。http://www.courts.go.jp/kengaku/

次に、「東京地方・家庭裁判所」→「傍聴券交付情報」と進みます。そうすると「東京地方裁判所/東京家庭裁判所/東京簡裁以外の都内簡易裁判所の傍聴券交付情報」となって、ここに、「東京地方裁判所」が出てきます。これをクリックします。
http://www.courts.go.jp/search/jbsp0010?crtName=15

2006年11月20日に期日が入っているのは一つだけです。


藤田東吾さんが証言を希望している明日の裁判の傍聴券をゲットしたい方は、午後0時30分には、東京地方裁判所正門玄関1番交付所へ


*****
裁判所名:東京地方裁判所 刑事第2部

日時・場所: 2006年11月20日 午後0時55分,東京地方裁判所正門玄関1番交付所

事件名: 詐欺 平成18年刑(わ)第2071号

備考: <先着>当日午後0時55分までに指定場所に来られた方を対象に先着順で配布します。なお、希望者多数の場合は、時間前に配布することもあります。開廷時間は午後1時15分です。
*****

というわけで、2006年11月20日の裁判を傍聴したい方は、午後0時30分には、東京地方裁判所正門玄関1番交付所に行って並ぶ必要があります。午後0時55分だとちょットタイトかも。なぜなら、希望者多数だと、時間前に配布、そして、抽選になってしまう可能性が(; ;)。まあ、「午後0時55分」と書いてあるんで、大丈夫とも思いますけど、早め早めの行動が良いかな、と・・・。ただし、抽選なんで、早く言ったから、傍聴券が当たる、というわけでは、ありません。念のため。

ちなみに、記者クラブの方は、優先的に傍聴席が割り当てられているはずです。例えば、席に「記者席」というカバーがかけられたりしています。これを見るとちょいムカつきます。さらに、後から来て居眠りしてる記者とか見ると、抽選にバスレで悲しそうにしていた人のことを思い出して、真剣にムカつきます。

そんなわけで。

「記者クラブのみなさん、記事書かないのなら、その席を、真剣に聞いて、Blogで報告するBloggerたちに譲ってください!!」と叫んじゃう今日この頃です(笑)。

それはさておき。

藤田さんは、明日、11月20日の証言台を希望されています。しかし、少なくとも、明日の証言実現の確率はかなり低いかなあ、と。証人として採用されるとしても、明日以降なのではないのでしょうか??

なお、傍聴希望者が予想以上に多ければ、広い法廷へ変更することはありうると思います。BUT、「日比谷野外音楽堂で法廷」は無理っす(^ ^;)

2006.11/19(日) |  未分類  | Comment(0)  []

 
 

 
 

■□ 最高裁決定 確認検査機関がやった行為も責任は地方公共団体に

藤田さんが、耐震偽装がなされた新たな物件の存在可能性あり、と告発した後、最初のうちは、こんなふうになるかな、と考えてました。

(1)えらいこっちゃと、確認に走るマスコミ。
(2)またも、新聞・テレビ・雑誌などの報道の嵐来襲。
(3)あっという間に、真相判明。
(4)告発が本当にしろ、そうでないにしろ、すっきりさわやか。

ところず、待てど暮らせど、マスコミは教えてくれず、むかついて、いろいろ調べたわけなんですけど、調べてるうちに、だんだん、面白くなってきて、もっと、勉強することにしました。

で、本屋さんにでかけました。

辻山幸宣編『耐震偽装の政府責任』(公人社会, 2006)

そうしたら、なかなか、ためになりそうな本をみつけたので紹介します。

辻山幸宣編『耐震偽装の政府責任』(公人社会, 2006)。

副題は「建物の安全の制度設計」。昨年の耐震偽装の発表から約1ヶ月後の2005年12月21日におこなわれた「耐震偽装問題の法構造と実態を考える検討会」の結果をまとめたもののようです。1000円です。

この本には、耐震偽装問題にとって、とても、重要な最高裁決定が載っていました。読んでみて、「これは地方公共団体は、勘弁してくださいって言うだろうな」と思いました。

最高裁決定 確認検査機関がやった行為でも、その法的責任は地方公共団体にあり。

最高裁決定は、こんなふうに書いていました。

「指定確認検査機関による確認に関する事務は、建築主事による確認に関する事務の場合と同様に、地方公共団体の事務であり、その事務の帰属する行政主体は、当該確認に係る建築物について確認をする権限を有する建築主事が置かれた地方公共団体であると解するのが相当である」

つまり、ぶっちゃけ、「確認検査機関がやったヘマの法的責任は地方公共団体にありますよ」ってことですもんね、これは。

決定日は、平成17年06月24日。つまり、耐震偽装発覚の約5ヶ月前です。

正確に事件番号とか書いておきますね。

平成16(行フ)第7号 
訴えの変更許可決定に対する抗告棄却決定に対する許可抗告事件  
平成17年06月24日 
最高裁判所第二小法廷 

ところで、ここ数年のIT革命はとてもすばらしく、この最高裁判所決定のpdfを最高裁HPで手に入れることができます!!

ここです。

http://www.courts.go.jp/search/jhsp0030?action_id=dspDetail&hanreiSrchKbn=02&hanreiNo=25038&hanreiKbn=01

2006.11/18(土) |  未分類  | Comment(0)  []

 
 

 
 

■□ Blog開始の理由

はじめまして。
耐震偽装と報道責任というテーマにタックルしよう、と思います。

理由はこんなかんじです。


「イーホームズ社長の藤田被告に有罪判決 東京地裁」


2006年10月18日。なにげなく、ネットで「イーホームズ社長の藤田被告に有罪判決 東京地裁」 (asahi.com, 2006.10.18)を読みました。

「有罪かあ。あれ、電磁的公正証書原本不実記録・同供用の罪??、てことは、罪は耐震偽装についてじゃないんだ。ありゃ、『青柳裁判長は、耐震偽装と見せ金増資の因果関係について、「証拠上明らかでなく、量刑にあたり考慮すべきではない」と述べ、否定的な認識を示した。』って書いてあるぞ。つまり、裁判所の認定は、耐震偽装とはまったく別件ってことじゃん。なんのこっちゃ!!」http://www.asahi.com/special/051118/TKY200610180133.html


「有罪藤田社長 「爆弾発言」本当か」


その日、たしか夕方です。「有罪藤田社長 「爆弾発言」本当か」(JCastニュース, , 2006.10.18)という見出しを、これまた、ネットで偶然見かけました。http://news.livedoor.com/webapp/journal/cid__2593588/detail

「ありゃ、『藤田東吾被告は2006年10月18日、東京地裁から耐震偽装事件で有罪判決を受けた後の記者会見で「爆弾発言」をした。マンション販売・ホテル経営をしているアパグループの物件にも耐震強度の偽装があると』ってなってるぞ。ほんとなら、こりゃたいへんだ。」

「まてよ、でも、昼間のasahi.comには載ってなかったな?? あれ、最後に、アパグループのコメントがある。『 (藤田被告の主張は)全く事実無根であり、弊社の社会的信用を著しく失墜させるものであり、同氏を名誉毀損で告訴することを検討』かあ、てことは、昼間はまだ裏がとれてなかったのかもな。ガセネタってこともあるしなあ」

「まあ、なんにしても、今夜のニュースと明日の新聞は大騒ぎかも。あんまり関係ないけど、夜になったらニュース見るかな」

「きっこの日記」で「予告」???

「ところで、「きっこの日記」ってなんだろ?? この『「きっこの日記」で「予告」されていた』ってどういうことなんだろ??」

がぜん、興味が湧いてきて、さっそく、10月17日の『きっこの日記』を読んでみました。http://www3.diary.ne.jp/logdisp.cgi?user=338790&log=20061017

「うーん、たしかに、10月17日の日記『こんな国など信じられるか!』に、『東京地裁での判決に際して、マスコミの皆様へ、そして国民の皆様へ
』がのってるなあ。判決前日だよ、これ。しかも『藤田東吾』ってなってる。いったい、どういうこと?? 」

最初、こんなBlogなど信じられるか!と思ってた・・

「『明日の朝刊全紙に目を通せば、どこの新聞がどれだけ政府の宣伝媒体に成り下がってるのかが明白になるだろう』(18日のきっこの日記)って書いてあるけど、これ、どう考えたって、おかしいよなあ。こんな大ニュース報道するに決まってるじゃんね。大げさなんじゃないの。このBlogの管理人さん?? 」

「『こんな国など信じられるか!』って言われてもなあ、どっちかと言ったら、こんなBlogなど信じられるか!って人の方が多いよなあ(笑)」

http://www3.diary.ne.jp/logdisp.cgi?user=338790&log=20061018



ところが、なんと、本当に、その日の夜の報道番組も、次の日の朝刊も、その夜の報道番組も、この新しい耐震偽装物件がまだあるという疑惑については、いっさい、まったく、ぜんぜん、触れなかったのでした。

数日たっても新耐震偽装疑惑を報道した大手メディアなし

2日間、あるいは、3日間でしょうか。テレピの前に座って、情報がもらえるのを、今日こそは今夜こそは、と、お行儀良く待っていました。超久しぶりの行動です。でも、まったくの待ちぼうけ。

かなり頭に来て、「むかつくなあ、だったら調べるよ、自分で」と思ったのでした。で、18日の『きっこの日記』に「当日中にこのことを報道したのは、「東京新聞」だけ」とあったのを思い出し、ググってみました。2つのことがわかりました。

(1) 東京新聞は10月18日のHPと夕刊で、新しい耐震偽装物件疑惑を報道した。

(2) この記事は、かなりの速攻で、東京新聞のHPから、削除された。

がーん。がーん。がーん。

つまり、「こんなBlogなど信じられるか!」と思った自分のほうが、ほんとは、大バカ者だったのです。
とてもショックでした。

自分で確かめ、自分で考え、自分で判断

あれから、一ヶ月。

あの日の教訓を忘れてはいけないですよね。ちゃんと、自分で確かめ、自分で考え、自分で判断する。インターネットは、個人にもその能力をあたえてくれてるんですから。

以上が、Blog『耐震偽装と報道責任』を立ち上げた理由です。

それでは、どうかよろしく。

あの日の記念と、今後の戒めのために、東京新聞10月18日夕刊記事の画像を引用しておきたいと思います。

東京新聞2006.10.18夕刊から


なお、翌日の10月19日。東京新聞朝刊には訂正記事が載ったようです。
こんなかんじでです。

「訂正
 18日夕刊11面「『アパ物件にも偽装』」の記事で、イーホームズ元社長の藤田東吾被告が会見で耐震強度の偽装があったと指摘した三物件のうち「川崎市内の物件」はアパグループとは無関係でした。また、「『アパ物件にも偽装』」という本紙の報道は藤田被告の発言に基づくもので、偽装の事実を確認したものではありません。 」

2006.11/17(金) |  未分類  | Comment(5)  []

 
 

Rental - FC2 Blog /  SKIN - ふたつの頬花

FC2Ad

 /  

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。