耐震偽装と報道責任

 - 本当のことが知りたいんで...耐震偽装と報道責任にタックルしちゃおうかな、と
 
 
 
 

 
 

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■□ 耐震強度不足についての調査結果公表

2007年3月29日、国交省HPで、(1)水落物件の調査結果の続報と(2)指定確認検査機関の確認物件から抽出したマンション等103件の調査結果、(3)既存分譲マンション等の耐震性のサンプル調査が発表されました。
http://www.mlit.go.jp/kisha/kisha07/07/070329_.html

(1)(株)田村水落設計が構造設計を行った耐震不足物件:物件概要
(株)田村水落設計関与物件に係る調査の状況(都道府県別)

(2) 指定確認検査機関の確認物件から抽出したマンション等103件の調査について

(3) 既存分譲マンション等の耐震性のサンプル調査について

イーホームズの通報した水落物件『アップルガーデン若葉』は、耐震性に大きな問題があったようです。Qu/Qunの最小値は0.50と今回発表されたものの中で最小値になっています。また、もう一つの水落物件『アパガーデンパレス成田』も0.74と、少なくとも、法の定める基準値1.0を下回っていたとのことです。

さらに、他の確認検査機関の水落物件でも、二つの物件が。法の定めるQu/Qunの基準値1.0を下回っていたとのことです (本Blog管理人はこの基準の一人歩きに批判的ですが・・)。すなわち、『アパホテル京都駅鳥丸口アパヴィラホテル京都駅前)』→0.71、『アパホテル京都駅堀川通』→0.79です。

上記の情報公開を受けた新聞報道は以下にあります。


(1)「水落物件、埼玉でも耐震偽装か」(北日本新聞、2007年03月30日)
http://www.kitanippon.co.jp/contents/knpnews/20070330/3881.html


[引用開始]
「田村水落設計」(富山市清水中町)が耐震強度の偽装を指摘された問題で、埼玉県は二十九日、アパグループが同県鶴ケ島市に建設中の分譲マンション「アップルガーデン若葉駅前」の耐震強度が不足し、建築基準法で定めた基準の50パーセントだったと発表した。同県は「適正な構造計算でないのは明らかで偽装と言わざるを得ない」とし、同グループに是正計画の提出を指示した。

構造計算をした水落光男元建築士は県に「構造計算の方法に落ち度があったかもしれない」と説明。建物にかかる荷重が約二割低い値で構造計算されているため、震度6程度の地震で倒壊する恐れがあるという。

東京都も同日、水落元建築士が担当した「アパホテル日本橋駅前」(十五階建て、営業休止中)の柱の一部に強度不足が見つかったと発表した。
[引用終了]

(2)「アパ物件2件で強度不足 マンションと東京のホテル」(共同通信、2007年03月29日 )
http://www.47news.jp/CN/200703/CN2007032901000397.html

一方、以下のニュースもヒットしました。

(3)「4棟「安全確かめられた」 京都市が耐震偽装問題で調査」(京都新聞、2007年03月28日)
http://kyoto-np.jp/article.php?mid=P2007032800151&genre=A2&area=K10


いずれにしろ耐震不足問題は、継続中の大問題です。というわけで

↓↓↓



『藤田東吾を国会へおくるかい??』に参加する

http://groups.yahoo.co.jp/group/togotodiet/

追記
ここ一ヶ月は体調不良 (緊張型頭痛?、頭の使い過ぎ?)。さらに、ここ10日間くらいは、4月からはじまる新しい活動の準備におわれ、なかなか、blogの更新ができません。ほんとうは国交省資料を解析して、ここに、載せるべきなのですが・・・。

ご容赦ください。

追記(2007.3.30,12:40頃)

2007年3月29日付けの毎日新聞は「<耐震不足>全国の新築中層マンションの1割で 国交省調査」という見だしで「 国土交通省は29日、耐震データ偽造事件を受けて行った全国の中層マンション389棟を対象としたサンプル調査で、1割以上にあたる40棟が耐震強度不足の疑いがあると発表した。」としています。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070329-00000115-mai-soci

しかしながら、この報道内容には疑問があります。

国交省HPの資料によると、既存分譲マンション等の耐震性のサンプル調査の対象となったサンプル389件中、今回調査結果が発表されたのは234で件のみで、残りの154件は調査中です。しかも、この234件中、耐震強度に問題ありは1件のみです。

また、同資料によると、指定確認検査機関の確認物件から抽出したマンション等103件については、3件がまだ調査中なので、調査済みは100件。このうち、耐震性に問題ありは1件のみ。耐震性は問題無しだが、誤りありが2件21件( 3/30, 16:50頃訂正しました。誤りありは21件です。)ということです。

上記の毎日新聞の「1割以上にあたる40棟が耐震強度不足の疑いがあると発表した」の根拠がどこにあるのでしょうね?

毎日新聞の勘違いでしょうか?

2007.03/30(金) |  未分類  | Comment(5)  []

 
 

 
 

■□ 参院予算委 アパ耐震偽装の質疑 芝議員 

2007年3月26日 アパグループの耐震偽装の質疑 参院予算委集中審議 by芝議員

2007年3月24日付けのblog『まぶちすみおの「不易塾」日記』に、久しぶりに、耐震偽装関係の日記が掲載されました。エントリー名は「アパグループの耐震偽装問題」。以下に引用します。
http://www.election.ne.jp/10679/archives/0005826.html

[引用開始]
桜井充参院予算筆頭理事に託していたのだが、「アパグループ
耐震偽装」の問題を芝議員がやってくださるという。

3月2日の衆院予算委で、安倍総理に質すとして締めくくり質
疑で準備していたものだったが、結局締めくくり質疑は質疑そ
のものが流れてしまった。幻の質疑となってしまったのである。

そこで、せっかく準備したので、参院でも役立てていただけな
いかと、桜井筆頭に一切合財の調査資料も含めてお渡しした。

それが来週月曜日、26日の参院予算委集中審議(NHK中継
入り)で芝議員の手によって日の目を見ることになる。

芝議員と打合せ。
充分に、ポイントをつかまれ細部まで詰めておられるので、も
うすべてお任せします!、だ。
芝議員の丁寧な質疑準備に敬服しながら、期待して月曜日は質
疑を応援させていただこうと思う。

[引用終了]

上記の日記によると、芝議員による質疑は、明日、つまり、2007年3月26日の参院予算委集中審議で行われるそうです。時間は午前10時45分~11時45分の1時間。NHKが中継とのことです。

会議の案内はここです。
http://www.sangiin.go.jp/japanese/frameset/fset_b02_01.htm

参議院予算委員会のメンバーはこんな方々です。
http://www.sangiin.go.jp/japanese/frameset/fset_b02_01.htm

なお、もし録画し忘れても『参議院インターネット審議中継』で視聴可能です。
http://www.webtv.sangiin.go.jp/webtv/index.php

2007.03/25(日) |  未分類  | Comment(4)  []

 
 

 
 

■□ 静岡新聞「耐震強度不足の疑い 静岡市のマンション」

新たに発見 耐震強度不足の疑いのあるマンション 国交省のサンプリング中から

2007年3月17日付けの静岡新聞に、国土交通省のサンプリング調査の結果の一つが報道されていました。
http://www.shizushin.com/local_social/20070317000000000025.htm

とても重大な結果と思います。以下に引用します。

[引用開始]
耐震強度不足の疑い 静岡市のマンション

静岡市駿河区内に建つ10階建てのマンションに耐震強度不足の疑いが強まり、国土交通省からの連絡を受けて検証作業を進めてきた市が16日夜、本格調査に入る方針をマンション住民の代表に伝えた。

マンションは平成14年の建築で、36世帯が入居する。市内の販売会社が大手ゼネコンに発注して建設し、市が建築確認を行った。

耐震データ偽造事件を巡り、国土交通省が全国の10階建て程度のマンション約400棟を無作為抽出して実施したサンプル調査(書類調査)で、このマンションの耐震強度が基準を下回った。同省からの連絡を受けた市が、建築確認申請時に使われた構造計算書の内容が適正かどうかを再計算したところ、同様の疑いが浮上したとみられる。

住民代表への説明を終えた市の担当者は「構造計算書の検証で、計算表の入れ替えをうかがわせる不自然な個所が見つかった。早急な作業を進めている」と話した。

市は今後、このマンションが建築基準法に適合しているかどうか、耐震基準を満たしているかどうか―などを、本格的に再検証する。今回は途中経過の報告で、調査終了を約1カ月後と見込んでいる。
[引用終了]

マスメディアは、このニュースを伝えたのでしょうか??
少なくとも、管理人は見つけられませんでした。

もし報道していないのであれば、マスメディアがこれを報じない理由はなんなのでしょうか。いくつか可能性を列挙してみます。

(1)知っているが、この問題への熱が冷めてしまい、ニュース性を感じない。
(2)知っているが、他にもっともっと重大と感じるニュースがあって報じられない。
(3)知っているし、ニュース性も大きいと感じているが、報じるべきではないと判断。
(4)国交省が発表していないので気づいていない。

いずれにしろ、確率の問題としては、この静岡のマンションが、全国の10階建て程度のマンション(新耐震基準)の中で、唯一の耐震不足の疑義のある物件であるとは考えにくい。こう思われます。

というわけで。

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2007.03/21(水) |  未分類  | Comment(2)  []

 
 

 
 

■□ 水落氏 国交省処分に納得せず

水落元一級建築士 不服申し立てand/or行政訴訟の可能性大

前回の2007年3月15日付けの日記で管理人はこう書きました。
http://tobeajornalist.blog71.fc2.com/blog-entry-121.html

[引用開始]
意図的な偽装ではないというのであれば、(1)行政不服審査法に基づいて、不服申し立てを実施したり、(2)行政事件訴訟法に基づいて、前回ご紹介した行政訴訟をおこして争うという選択も当然考えられます。

しかしながら、KNBによると水落一級建築士ご自身が「処分内容については同意している」ということのようです。よって、もしこの報道が正しいのであれば、そういう状況にはならない、と推論されます。
[引用終了]

しかしながら、2007年3月17日付けの北日本新聞によると、水落さんは処分内容に、ぜんぜん、納得されていないようです。
kitanippon.co.jp/contents/knpnews/20070317/3630.html

[引用開始]
「納得しない部分ある」 水落元建築士があらためて偽装否定

田村水落設計(富山市清水中町)が京都市の二ホテルで耐震強度の偽装を指摘された問題で、国土交通省から一級建築士の免許取り消し処分を受けた水落光男元建築士は十六日、同設計事務所で記者会見し、「設計にかかわった物件の安全性の検証を進めた後、何らかの対応を決めたい」と語った。

水落元建築士は「処分には納得していない部分がある。非常に残念」と述べた。さらに、今後の対応は「設計にかかわった物件の持ち主や周辺住民のため、安全検証が最優先」とした。
[引用終了]

また、KNB自身も、2007年3月16日にはこう報じています。
http://www2.knb.ne.jp/news/20070316_10657.htm

[引用開始]
水落建築士が処分後初めての会見

耐震強度不足問題で建築士の免許を取り消された富山市の水落光男元一級建築士が16日、処分後、初めての会見を開き、処分には納得しておらず、今後、提訴など法的措置を含め検討する考えを示しました。

会見で水落元一級建築士は国土交通省から建築士の免許取消処分の通知を15日、郵送で受け取ったことを明らかにし、耐震強度不足や偽装はないという主張が受け入れられず残念だとの認識を示しました。

「処分は納得していない面もあるが、今後自分のやってきたことに偽装とか耐震強度不足ということはこれからもしっかりと闘っていきたい」と話し、処分が不服の場合はきょうから6か月以内に提訴しなければならず、水落元建築士は今後関係者と相談して対応を検討する考えを示しました。
[引用終了]

以上に照らすと、(1)行政不服審査法に基づいて、不服申し立てを実施したり、(2)行政事件訴訟法に基づいて行政訴訟をおこして争う可能性が増加したと思われます。

やはり、報道を鵜呑みにするのはダメですね。本人への確認が必要です。結果としては、前回の日記の小見出し「免許取消処分への不服申し立てや行政訴訟は行われない可能性大」は間違いということになっちゃいました。

とほほほ、です。

もし行政訴訟が提訴されれば、裁判公開の原則が有りますから、訴訟記録閲覧という手法によって、誰でも様々な資料に直接あたることができるようになります。もちろん、HPなどで積極的に開示していただければ、よりベターであると思います。

2007.03/20(火) |  未分類  | Comment(1)  []

 
 

 
 

■□ 水落一級建築士 免許取消確定 

水落光男一級建築士 処分に同意 KNB報道

2007年3月14日付けのKNBニュースによると、中央建築士審査会は、2007年3月14日に、富山市の水落光男一級建築士の懲戒処分について協議し、建築士の免許を取り消すことに委員全員が同意したしいうことです。理由は(1)耐震強度不足の建物を設計したことと(2)構造計算書を偽装したこと、これらが建築基準法に違反したということのようです。

一方、水落光男一級建築士は、2007年3月14日付けで確定したこの処分に対して、「偽装はこれまで同様、否定しましたが、処分内容については同意している」とのことです。

KNBニュースから引用します。
http://www2.knb.ne.jp/news/20070314_10634.htm

[引用開始]
14日の審査会では水落一級建築士が耐震強度不足の建物を設計したことに加え、構造計算書を偽装し建築基準法に違反したとして建築士の免許を取り消すことに委員全員が同意し、14日付けで処分が確定しました。

水落一級建築士は今月5日国土交通省の聴聞に対し、偽装はこれまで同様、否定しましたが、処分内容については同意しているということです。

また県も水落一級建築士の事務所である田村水落設計について早ければ来月中にも事務所登録の取り消しや閉鎖などの処分を決める予定です。

耐震強度偽装ではこれまで姉歯秀次被告らが建築士免許の取り消し処分を受けています。

一方、処分を受けた水落1級建築士は、14日は、富山市内の田村水落設計にいましたが混乱しているなどとして取材には応じませんでした。

あさって、改めてコメントしたいと話しています。
[引用終了]

国交省HP 水落一級建築士 「違反設計(耐震性不足)及び不誠実行為を理由として、免許取消」


水落一級建築士への処分についての詳細は国交省HPの「一級建築士の処分について」で公開されています。

一部引用します。
http://www.mlit.go.jp/kisha/kisha07/07/070314_2_.html

[引用開始]
一級建築士の業務停止又は免許の取消しに係る懲戒処分は、建築士法第10条第1項各号に該当する場合に、同条第4項の規定に基づき、中央建築士審査会の同意を得て行うこととなっております。このたび、別紙のとおり一級建築士10名に対する懲戒処分について中央建築士審査会の同意を得て、3月14日付けで処分通知書を発送いたしましたのでお知らせします。概要は以下のとおりです。

(株)田村水落設計事務所が構造計算を行った物件の設計に関与した一級建築士(1名)
違反設計(耐震性不足)及び不誠実行為を理由として、免許取消

* 既に耐震性に問題があるとして、特定行政庁(京都市、千葉県、大阪市)が公表を行った「アパヴィラホテル京都駅前」、「アパホテル京都駅堀川通」、「アパガーデンパレス成田」及び「アパホテル天王寺駅前」等に係る懲戒処分
[引用終了]

水落一級建築士への免許取消処分について、国交省の安富事務次官のコメントは公表されていないようです(see 安富事務次官会見要旨(平成19年3月12日))。

一方、冬柴大臣は、3月13日、少しコメントされています (see 冬柴大臣会見要旨(平成19年3月13日))。以下に引用します。
http://www.mlit.go.jp/kaiken/kaiken07/070313.html

[引用開始]
(問)富山の建築士で、構造計算書類の改ざんや偽装があったということで処分する方針ということなのですが、これについてご所感をお願いします。

(答)手続きを経て、厳格な処置をとりたいと思いますけれども、人の身分に関することですので、我々としてはそのような方針ですけれども、まだ手続きをこれからする段階ですので、コメントは差し控えさしていただきたいと思います。
[引用終了]

免許取消処分への不服申し立てや行政訴訟は行われない可能性大

意図的な偽装ではないというのであれば、(1)行政不服審査法に基づいて、不服申し立てを実施したり、(2)行政事件訴訟法に基づいて、前回ご紹介した行政訴訟をおこして争うという選択も当然考えられます。

しかしながら、KNBによると水落一級建築士ご自身が「処分内容については同意している」ということのようです。よって、もしこの報道が正しいのであれば、そういう状況にはならない、と推論されます。

行政不服審査法
http://www.houko.com/00/01/S37/160.HTM

行政事件訴訟法
http://www.houko.com/00/01/S37/139.HTM


なお、建築士法第28条を根拠として設置され、国土交通省住宅局建築指導課に事務局をおいて、「一級建築士試験をつかさどるとともに、この法律によりその権限を属させられた事項を処理する」中央建築士審査会の平成18年11月19日現在の委員名簿は以下にあります。
http://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/singi/sinsa/sinsa02.html

2007.03/15(木) |  未分類  | Comment(0)  []

 
 

 
 

■□ 水落建築士 国交省の方針は免許取消 

国交省 水落光男1級建築士を免許取り消し処分とする方針を固める

2007年3月12日の共同通信によると、国交省は「構造計算書を偽造し、建築基準法に違反したとして田村水落設計(富山市)の水落光男1級建築士を免許取り消し処分とする方針を決めた。」とのことです。
http://www.47news.jp/CN/200703/CN2007031201000699.html

以下引用します。

[引用開始]
国交省は12日、ホテルなどの構造計算書を偽造し、建築基準法に違反したとして田村水落設計(富山市)の水落光男1級建築士を免許取り消し処分とする方針を決めた。14日に同省で開く中央建築士審査会で同意を得て、正式決定する。

水落1級建築士については、構造計算を担当した京都市と大阪市のホテル計3件と成田市のマンション1件の計4件で計算書の改ざんや計算ミスが判明。いずれも耐震強度不足となっており、各市は建築主に是正措置を求めている。

国交省は先週初め、建築士法に基づき行政処分に向けた聴聞を実施したが、水落建築士は、京都市のホテルについて偽装を否定するなど、これまでの主張を繰り返したという。

同省は、田村水落設計がかかわった17都道府県の計226物件について偽装などの調査を関係自治体に指示。うち139件が問題なしとされたが、3件で偽装が発覚、1件で計算ミスがあり耐震強度も不足していた。
[引用終了]

いくつか感じたことを列挙します。

(1)「国交省は先週初め、建築士法に基づき行政処分に向けた聴聞実施した」とのことである。しかし、国交省HPにはそのことは事前にリリースされなかったはずだ。今日、つまり、2007年3月13日正午頃の国交省HPにもそれらしき情報は見当たらない。また、聴聞実施予定という報道もされていなかったように思う。この重要と思われる情報が事前に公表されなかったのはなぜか??もし事前に公表するほどの重要性はないとしたのならその理由はなにか??

(2)すべての水落物件の調査が終了していない段階での処分決定は早すぎないか??

(3)姉歯元一級建築士のケースと今回のケースは、質的にも量的にも異なると思われるが、それでも行政処分はどちらも取消である。この根拠は開示されるのか??

(4)聴聞によって、行政の方針が変わったという事例は過去にあったのだろうか??

国交省の判断は、現時点で判明しているだけですでに取消に値する、だと思われます。また、今回の基準は今後の事例に対しても適用されると、当然に、予想されますが、厳しすぎるということはないのでしょうか??

国交省の取消処分に不服の場合は、半年以内なら、「処分の取消し」を求めて行政訴訟を提訴可能

もちろん、仮に、国交省によって取り消し処分がなされたとしても、行政訴訟をおこして、国交省の「処分の取消しの訴え」をしたり、国交省の取消処分の「無効等確認の訴え」を裁判所におこすことは国民の権利として保証されています。

詳しくは行政事件訴訟法をご覧下さい。
http://www.houko.com/00/01/S37/139.HTM

一部引用します。

[引用開始]
(抗告訴訟)
第3条 この法律において「抗告訴訟」とは、行政庁の公権力の行使に関する不服の訴訟をいう。

2 この法律において「処分の取消しの訴え」とは、行政庁の処分その他公権力の行使に当たる行為(次項に規定する裁決、決定その他の行為を除く。以下単に「処分」という。)の取消しを求める訴訟をいう。

4 この法律において「無効等確認の訴え」とは、処分若しくは裁決の存否又はその効力の有無の確認を求める訴訟をいう。
[引用終了]

なお、「処分の取消しの訴え」をする場合には、出訴期間、つまり、訴えの締め切りに注意しなければなりません。半年です。

[引用開始]
(出訴期間)
第14条 取消訴訟は、処分又は裁決があつたことを知つた日から6箇月を経過したときは、提起することができない。ただし、正当な理由があるときは、この限りでない。

2 取消訴訟は、処分又は裁決の日から1年を経過したときは、提起することができない。ただし、正当な理由があるときは、この限りでない。
[引用終了]

2007.03/13(火) |  未分類  | Comment(0)  []

 
 

 
 

■□ 耐震偽装 それぞれの3月

アパ成田補強へ 姉歯元一級建築士再保釈 耐震偽装関連裁判継続中 偽装を見破るテストも開始

関連ニュースを4点ほど。

(1)イーホームズが報告した水落物件<アパガーデンパレス成田>の補強計画書が千葉県に提出されました。

以下、2007年3月9日のKNBニュースから引用します。
http://www2.knb.ne.jp/news/20070309_10585.htm

[引用開始]
「耐震強度不足、アパ成田補強計画書を提出」

富山市の田村水落設計が構造計算し、耐震強度の不足を指摘されている千葉県成田市の「アパガーデンパレス成田」について、建築主のアパマンションは9日、11階建ての上の2階部分を撤去し、耐震性を向上させるとする補強計画書を千葉県に提出しました。
[引用終了]

読売新聞も、3/7に「成田の強度不足マンション、アパ側が補強計画書を提出」というタイトルで報道しました。
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20070309ic02.htm

アパHPでもpdf「AGP<成田>補強計画案提出について【07.3.9】」がリリースされました。
http://www.apa.co.jp/release/index.html

(2)姉歯元一建築士が保釈されました。

2007年3月9日の時事ドットコムから引用します。

[引用開始]
姉歯被告が再保釈=保証金700万円-東京高裁

耐震強度偽装事件で、建築基準法違反や議院証言法違反(偽証)などの罪に問われた元一級建築士姉歯秀次被告(49)=一審実刑、控訴=について、東京高裁(原田国男裁判長)は9日までに、再保釈を認める決定をした。同被告は同日夕に保釈され、東京拘置所(東京都葛飾区)を車で出て、千葉県内の自宅に戻った。
[引用終了]

(3)ヒューザーと木村建設の裁判の傍聴記が03月04日付のBlog『小太郎とカラスウリと』にリリースされています。
http://kotarozonu.seesaa.net/article/35209396.html

ヒューザーの法廷の予定は、「3月15(104号法廷).27日、4月13.26日」とのことです。

(4)偽装を見破るかどうかの判定員になるための講習会がはじまりました。

要は、構造計算書の偽装を見破れるかどうかの模擬テストということです。

2007年3月8日付けのAsahi.comから引用します。
http://www.asahi.com/kansai/news/OSK200703080015.html

[引用開始]
耐震偽装見抜く「判定員」養成 大阪などで講習会始まる

耐震強度の偽装を建築確認時に見抜くため、6月から導入される「構造計算適合性判定制度」の判定員になるための講習会が8日、東京、大阪などで始まった。

新制度では、20メートル超の鉄筋コンクリート造りや4階建て以上の鉄骨造りなどの建築物について、第三者の「構造計算適合性判定機関」がチェックする。判定員は、日本建築構造技術者協会(JSCA)認定の建築構造士や研究者ら専門家が想定されているが、判定員になるには講習会を受け、演習に合格することが条件となっている。
[引用終了]

こんな疑問がわきました。

(1)このテストは、偽装された計算書と偽装されていない計算書の中から、偽装されたものを見つけ出すテストなのか。それとも、(2)計算書中に偽装があることを知らされた上で、どこに偽装があるかを見つけ出すテストなのか。それとも、(1)と(2)の両方のテストなのか。

実戦上は、当然、前者が大事と思われます。

2007.03/11(日) |  未分類  | Comment(4)  []

 
 

 
 

■□ JSCA 水落氏を厳重注意処分

JSCA 水落建築士を厳重注意処分 京都市ホテルの構造計算で

2007年03月07日の共同通信によると、日本建築構造技術者協会(JSCA)は、京都市に偽装を指摘された2ホテルの構造計算業務について水落建築士を厳重注意処分としたようです。以下引用します。
http://www.47news.jp/CN/200703/CN2007030701000656.html

[引用開始]
田村水落設計(富山市)の耐震偽装問題で、水落光男1級建築士が所属する日本建築構造技術者協会(JSCA、東京都千代田区)は7日までに、京都市に偽装を指摘された2ホテルの構造計算業務に関連し、水落建築士を厳重注意処分とした。

JSCAの須賀川勝専務理事は「悪意は感じられないが軽率だった」と話している。

JSCAは水落建築士から業務の進め方などについて事情を聴き調査していた。今後、2ホテルの構造計算書を検証し耐震性についても調べるという。

同協会の調査結果は(1)水落建築士が構造計算ソフトによる結果を、古い計算手法の係数を用いた手計算の結果と入れ替え、ソフトによる一貫計算をしたように見せ掛けた(2)ホテル施工中に構造計算の適切な検証をせずに主要構造部材であった筋交いを「設置しなくても良い」と回答した-などと指摘している。
[引用終了]

JSCAのHPには、リリースはないようです (2007.03.07 22:45現在)。
http://www.jsca.or.jp/

今回の厳重注意処分は、文脈から、京都の物件についての処分と思われます。
では、イーホームズが指摘した物件については??

2007.03/08(木) |  未分類  | Comment(0)  []

 
 

 
 

■□ Blog「耐震偽装と報道責任」日記一覧(3) (2006.1.17-2007.2.16)

本Blogの2006.1.17-2007.2.16日記の一覧を「Blog「耐震偽装と報道責任」日記一覧(3) (2006.1.17-2007.2.16)」として紹介しておきます。

2007/02/16 『月に響く笛』書評 &『いまいる』評価 Amazon

2007/02/15 富山の水落物件調査状況 富山市HP KNBHP 国交省HP

2007/02/15 2007.2.15 水落物件2つの耐震強度 大阪市発表

2007/02/15 2007.2.6 大阪市住宅局発表 耐震偽装

2007/02/15 アパホテル強度不足?? 大阪市発表 水落物件

2007/02/14 耐震偽装 番外編 St. Valentine''s Day  

2007/02/13 Anyway 耐震偽装 言葉の力

2007/02/12 まぶち見解 耐震偽装の報道について 07.02.08

2007/02/11 日経アーキテクチュア2007年2月12日号 水落氏の言い分掲載 耐震偽装

2007/02/10 週刊ポスト 耐震偽装 07.2.23号

2007/02/09 耐震偽装 正直は最高の策

2007/02/09 冬柴大臣コメント 耐震偽装 2/6

2007/02/08 実験内容と結果の再現性は?? 耐震偽装 千葉県発表資料に思う

2007/02/07 耐震偽装 求む 千葉日報2/3記事 

2007/02/07 耐震偽装 幻のミッションイーホームズ

2007/02/06 アラミド繊維による補強 研究発表プログラム  

2007/02/06 藤田東吾に、今、聞きたいこと

2007/02/05 アパホテル9館休止へ 02.05 耐震偽装

2007/02/05 市民講座ご案内「あなたが知りたいマンションの耐震性」

2007/02/05 耐震偽装 週刊ポスト報道に思う

2007/02/04 国交省 イーホームズの功績認める 耐震偽装

2007/02/03 耐震偽装 タムラ建築設計の談話 KNBニュース

2007/02/02 千葉のアパマンション 耐力不足 千葉県発表 建築構造士は大丈夫と主張

2007/02/02 県合同庁舎 耐震強度0.12と判明 耐震偽装

2007/02/02 耐震偽装 オープンピアレビュープロセスを!!

2007/02/01 耐震偽装 国交省方針 動かざるごと

2007/01/31 祝!!藤田東吾を国会へおくる会mixi部

2007/01/31 水落建築構造士、明日上京 JSCAに応援依頼

2007/01/30 耐震偽装 先週の冬柴大臣と記者の質疑応答 今日HPで開示 

2007/01/30 耐震偽装 国交省次官質疑応答 (07.1.25)

2007/01/30 藤田東吾 参院選 佐藤信秋 敬天愛人  

2007/01/29 水落建築構造士反論 JSCA検証が必要不可欠

2007/01/28 耐震偽装 アパは犠牲者か??

2007/01/26 耐震偽装 アパ 耐震不足報道に思う 

2007/01/25 藤田東吾を国会へおくるかい??

2007/01/24 選挙 藤田東吾 孫子 勝手連

2007/01/23 不都合な真実 日本と米国

2007/01/22 『不都合な真実』 アル・ゴア氏 夢を見た。

2007/01/21 耐震偽装 『建築知識』2月号

2007/01/20 『藤田東吾氏が自費出版した「耐震偽装バクロ本」』日刊ゲンダイ配信

2007/01/19 耐震偽装 Yahoo掲示板でのやりとり(1)

2007/01/18 耐震偽装 制限速度標識のたとえ話

2007/01/17 不都合な真実 筑紫哲也氏

なお、以下に、2007/01/16以前があります。
よろしければどうぞ。

Blog「耐震偽装と報道責任」日記一覧(2) (2006.12.17-2007.1.16)

Blog「耐震偽装と報道責任」日記一覧(1) (2006.11.17-2006.12.16)

2007.03/07(水) |  未分類  | Comment(0)  []

 
 

 
 

■□ 富山の水落物件 112件 (or 109件)の安全確認

日経新聞は127件中の109件安全確認、北日本新聞は130件中の112件の安全確認とそれぞれ報道

2007年3月6日付けの日本経済新聞によれば、富山県は、2007年3月5日、富山県内の水落物件127件のうち109件の安全が確認されたと報告したようです。以下に全文を引用します。

[引用開始]
富山県、109件の安全確認

「田村水落設計」(富山市)の耐震偽装問題で、同設計の関与物件数が最多の富山県は関与物件百二十七件のうち、百九件の安全を確認し、五日国土交通省に報告した。県は共同住宅の構造計算書について外部に再計算を委託するなどしており、三月末までに全物件の調査を終えたいとしている。
[引用終了]

一方、2007年3月6日付けの北日本新聞によると、130件のうちの112件の安全が確認とのことです。以下同新聞HPより引用します。
http://www.kitanippon.co.jp/contents/knpnews/20070306/3426.html

[引用開始]
112件の安全確認 耐震問題県内物件

田村水落設計(富山市清水中町)が構造計算書の偽装を指摘された問題で、県は五日、国土交通省に、県内の調査対象物件百三十件のうち百十二件の安全を確認したと報告した。安全確認された物件は、前回公表された二月二十三日より十四件増えた。残りの十八件は三月末をめどに確認調査を終える。

残る調査物件の内訳は所管別で県七件、富山市六件、高岡市五件。用途別ではマンションなど共同住宅八件、ビジネスホテル一件、工場三件、公共施設二件、事務所などが四件となった。

県は調査対象物件を百三十一件としてきたが、そのうち一件は同社が設計に関与していないことが判明し、調査対象から外した。共同住宅などの構造計算書については外部に再計算を委託しており、県建築住宅課は「今月末までに全物件の調査を終えたい」としている。
[引用終了]

(なお、2007年2月23日のKNBニュースは、富山県の水落物件131件の再調査を進めている富山県は、98件の安全を確認したと報告していました。)


本blogでは、北日本新聞説を採用 よって、調査済みは142/230か?


富山県・富山市・国交省のHPを検索しましたが、プレスリリースはないようです。よって、どっちが正しいのかは不明です。

しかし、2007年2月14日に地元のテレビ局KNBはこう報道していました。
ww2.knb.ne.jp/news/20070214_10301.htm

[引用開始]
県内の調査報告、79件安全性を確認

富山市の田村水落設計が構造設計した建物全ての調査が全国で進むなか、県はこれまでに79件の安全性を確認し国に報告しました。

また、県内の調査対象数がこれまでより増えて131件になったと発表しました。

県内の調査対象は当初109件でしたが、田村水落設計から富山市内の高層共同住宅など新たな物件の報告があり、131件に増えました。

このうち79件で安全性を確認したということです。
[引用終了]

というわけで、本Blogでは、北日本新聞が地元のメディアという点と日経だけが総物件数が違っている点を重視して、北日本新聞説を採用し、安全が確認されたのは112件とします。

さて、3月2日時点では管理人の把握している調査済み件数は、128件程度でした(程度としたのは見落としがある可能性を考えたため)。ここに、今日、富山県が新たに14件発表したので、調査済み件数は142件程度ということのようです。

耐震強度不足と認定されたものは今のところ4件です。よって、現時点での水落物件の耐震強度不足率は4÷142=0.028、つまり3%程度です。もし、残りもすべて安全だったとなると
耐震強度不足率は1.3%程度になります。

これらの数値は平均的な一級建築士の耐震強度不足率に比較してどうなっているのでしょう??

なお、最新と思われる国交省発表資料(2007年2月16日付け)はこれです。

「(株)田村水落設計が設計等に関与した物件の調査状況について(平成19年2月14日現在」
http://www.mlit.go.jp/kisha/kisha07/07/070216_.html

2007.03/07(水) |  未分類  | Comment(0)  []

 
 

 
 

■□ 耐震指標値の混同についてのお詫び

耐震指標は少なくとも3種類存在 Qu/Qun, Is/Ie, そして, Is/Es

伊賀市の幼稚園の校舎の「構造耐震指標値」0.05がどうも気になりました。より具体的には、耐震強度、つまり、Qu/Qunとの関係が気になったのです。

調べてはじめたのですがまだ判明しません。

ただし、検索過程で、耐震指標値が複数あることがわかりました。長野県のHPで二つみつけました。「県有施設の耐震診断結果について」です。
http://www.pref.nagano.jp/jyuutaku/kentiku/sokushin/shindan.html

より具体的には、2007.03.01付けpdf 「県有施設の耐震診断結果について」です。
http://www.pref.nagano.jp/jyuutaku/kentiku/happyou/si190301.pdf

このpdfを読むと「耐震指標値」という文言が2種類あります。しかも、「 下表1、2の耐震指標値の安全性の評価は概ね同じレベルではありますが、算出方法が異なり、同一表記とする根拠がない」となっています。違いは「官庁施設の総合耐震基準(昭和62年4月)」と「既存鉄筋コンクリート造建築物の耐震診断基準」を比較すればわかりそうです。ただし、どこにあるのかまだ特定できていません。

とりあえず、このpdfからご紹介します。

まず、「官庁施設の総合耐震基準(昭和62年4月)」では、IS/IEで定義される「耐震指標値」の意味するところは以下のようらしいです。(SとEは大文字で小さな活字になっているがネットで再現できないので大文字表記とした)

・IS/IE<0.3→ 倒壊・崩壊の危険性が高い
・0.3≦IS/IE<0.6→ 防災拠点としての機能が損なわれる
・0.6≦IS/IE<1.0→ 防災拠点としての機能が損なわれる恐れがある

例えば、上田合同庁舎の本館棟 (昭和46年)は0.16、長野合同庁舎の庁舎(昭和35・40) は0.12ですから、「倒壊・崩壊の危険性が高い」ことには間違いないようです。でも、このリスクが、震度いくつくらいand/orマグニチュードいくつくらいに対してのものなのかは、このpdfには書いてありません。

伊賀市の幼稚園の園舎の0.05は、中日新聞記事の文脈から判断してたぶんこの値のようです。

[引用開始]
文部科学省が定める構造耐震指標が、早急に改築または改修を要する0・3を大幅に下回る0・05だった。(中日新聞, 2007.03.04)
[引用終了]

3種類の指標の定義 現時点では、管理人には不明 m(_ _)m


次に、IS/ESで定義される「耐震指標値」というのがあるようです。

こちらは、「既存鉄筋コンクリート造建築物の耐震診断基準」にもとづいている、らしいです。こちらの「耐震指標値」の意味は以下のようとのことです。

IS/ES<0.5 →地震の震動及び衝撃に対して倒壊し、又は崩壊する危険性ある
0.5≦IS/ES<1.0 →地震の震動及び衝撃に対して倒壊し、又は崩壊する危険性高い

例えば、岡谷工業高校の第2屋内運動場(昭和39)は0.23なので、地震の震動及び衝撃に対して倒壊し、又は崩壊する危険性があるようです。でも、こちらの数値も震度いくつくらいand/orマグニチュードいくつくらいに対して、倒壊または崩壊する危険性ありなのかは書いてありません。そのリスクの確率確率も不明です。

これらの3種類の指標値はどんな関係にあるのでしょうか?

ネットで検索してみましたが、IS/IEとIS/ESの式には、今日時点では、途中まではわかりましたけど、定義の最後までたどりつけません。まだ、ネットには未掲載なのか。それとも、検索の仕方が悪いのか。いずれにしろ、大学図書館で専門書を探さないといけなさそうです。もちろん、Qu/Qunとの関係も不明確です。

それでも、少し、わかったことをまめてみます。

IS/IE, IS/ES, & Qu/Qunは、いずれも数値が低いほど耐震性は低い(ネットではISのS、IEのE、ESのSは小文字、長野県のpdfは大文字で活字が小さいという違いがありますけど、たぶん同じと思われます)。しかし、これらの数値は定義が異なるので、数値同士を直接比較するのはNG。

Is→構造耐震指標
Es→耐震判定基本指標
Is=Eo×SD×T ・・・ Eo:保有有性能基本指標、SD:形状指標、T:経年指標


ここで、必然的に、管理人の失敗が判明しました。

管理人 今日までQu/QunとIs/Ieを混同 ここに深謝致します。

管理人は、以下に引用する2007年2月2日付け信濃毎日新聞を読んで、記事の数値がQu/Qunだと思い込みました。
http://tobeajornalist.blog71.fc2.com/blog-date-20070202.html

[引用開始]
長野市の県庁や、県内の県合同庁舎のうち7カ所の耐震強度が、現行の建築基準法に基づく基準値1・0を大幅に下回っていることが1日、県が行った耐震診断で分かった。最低は長野合庁(長野市)の0・12で、0・16の上田合庁(上田市)、0・27の大町合庁(大町市)の計3棟は、震度6程度の地震で「倒壊・崩壊の危険性が高い」と診断されている。

いずれも現基準が適用される1981年以前の建築で、法的に問題はないが、
[引用終了]

で、本Blogの2007年02月02日の日記、つまり、「県合同庁舎 耐震強度0.12と判明 耐震偽装で」を書いてしまいました。しかし、上記の長野県HPのpdf「県有施設の耐震診断結果について」によると、この数値はQu/Qunではなく、Is/Ieだったようです。

ここにお詫びいたします。もうしわけありませんでした。式の定義や分類基準が不明なので、現時点では、どう訂正して良いのかわかりません。また、ご報告します。

とりあえず、Is値については以下をどうぞ。

耐震診断結果の読み方と補強目標の検討
http://www.taisin-net.com/solution/taiseis_eye/taisinmokuhyou/index.html

やっちまった・・・・

2007.03/06(火) |  未分類  | Comment(0)  []

 
 

 
 

■□ 機能不全的 行政の危機管理能力 

水落物件 アパホテル三宮 偽装無し 耐震強度もOK

最近の耐震強度関係のニュースをご紹介します。

(1)「アパホテル三宮「耐震性は適合」 神戸市の再計算で」(朝日新聞, 2007.03.01)
http://www.asahi.com/national/update/0301/OSK200703010103.html

[引用開始]
アパグループの建物の耐震強度偽装が指摘されている問題で、神戸市は1日、水落光男・1級建築士が構造計算を手がけた同市中央区の「アパホテル神戸三宮」(14階建て、202室)について、建築基準法上の問題はない、と発表した。計算に一部誤りはあるが、偽装した形跡は見当たらず、耐震強度は基準を上回る1.21だったとしている。

市建築安全課によると、水落氏の構造計算書は、屋上部分の壁の重さなど一部の荷重計算に誤りがあったほか、間仕切り壁やバルコニーが設計図と実際の建物で一致しないなど、図面との不整合も見つかった。市はこれらを修正したうえで独自に計算。水落氏と民間確認検査機関が示した再計算の資料も検討した結果、建築基準法で認められた手法が用いられており、妥当と判断した。
[引用終了]

現基準の耐震強度を満たさないけれども、適法な公共物件 つぎつぎと発表 

(2)「県有施設83棟が耐震基準満たさず 県が診断結果公表」(信濃毎日, 2007.03.02)
http://www.shinmai.co.jp/news/20070302/KT070301ATI090025000022.htm

[引用開始]
県は1日、1981(昭和56)年以前に建築した県有施設で、災害発生時の避難や救護の拠点施設743棟のうち、これまでに耐震診断を終えた県立高校など232棟の結果を公表した。現行の建築基準法に基づく耐震基準を満たしていないのは計83棟で、このうち26棟は、震度6強の地震で「倒壊や崩壊の危険性が高い」としている。

法的には問題ないが、県は2015年度までに全棟の耐震性を確保する方針。診断結果は、改修の優先順位を示すために来年度策定する「耐震化整備プログラム」に反映させる。

診断は東海地震防災対策強化地域の南信地域の施設を優先して行った。現行法上の耐震基準は耐震強度1・0。1996年度までに調査した13棟のうち「倒壊・崩壊の危険性が高い」(0・3未満)は、下伊那郡阿南町の阿南病院(0・24)など4棟。ほかに6棟が防災拠点としての機能が「損なわれる」、3棟が「損なわれる恐れがある」だった。

また、95年の阪神大震災を受け、02-06年度に別の基準に基づき診断した70棟では、倒壊や崩壊の「危険性が高い」(0・5未満)建物が上伊那農業高校定時制(伊那市)の屋内運動場(0・10)など22棟。「危険性がある」が48棟だった。
[引用終了]

(3)「大地震で倒壊の危険 田辺市役所」(紀伊民報, 2007.03.03)
http://www.agara.co.jp/modules/dailynews/article.php?storyid=120741

[引用開始]
田辺市役所(同市新屋敷町)の庁舎が耐震診断の結果、震度6強以上の地震で倒壊する危険性があることが分かった。市は「今後、他の公共施設の耐震診断結果も見ながら、耐震改修などを検討していきたい」と話している。

1971年の建築で、建築基準法改正(81年)で耐震基準が強化される以前の建物。鉄筋コンクリート造り5階建て、延べ床面積は6427平方メートル。昨年7、8月に壁の一部をくりぬき、階ごとにコンクリートや鉄筋の強度を調べた。

その結果、耐震性能を表す指標「構造耐震指標値」は0・32で、建築基準法の耐震基準値である0・6を下回った。国の指針では、0・6以上の場合は、震度6強以上の地震でも「倒壊、崩壊する可能性が低い」、0・3未満の場合は「倒壊、崩壊する危険性が高い」とされる。

0・3以上~0・6未満は「倒壊、崩壊の危険性がある」とされているが、田辺市役所の場合は数値が「危険性が高い」に近い。
[引用終了]

(1)の結果は、確率的な予想の範囲でした。

(2)と(3)も、法的にはなんの問題もないけれども、地震時の人命の安全にはたいへんに問題のある建物が日本中にたくさんあるということを最近知ったので、これまた、想定の範囲内です。

もちろん、リスクマネジメントの観点からは、違法かどうかなどよりも、その建物の耐震性の方が優先すべきファクターであることは自明ですから、「法的には問題ないが・・・」とあたかも問題性がないかのごとく報道するのではなく、これはたいへんなことだというスタンスで報道すべきなのです。

しかし、次のニュースの前には、その不満も吹っ飛びます。

この数ヶ月で、耐震偽装と報道責任関連のニュースではたいていのことでは驚かなくなっていた管理人も、このニュースには、驚きのあまり、絶句しました。

驚くべき行政の不作為 危機管理能力の致命的欠如が明らかに

(4)「震度5強で倒壊の恐れ 伊賀の市ふたば幼稚園舎」(中日新聞, 2007.03.04)
http://www.chunichi.co.jp/00/mie/20070304/lcl_____mie_____005.shtml

[引用開始]
伊賀市上野紺屋町の市立ふたば幼稚園の園舎のうち保育室や職員室が入る1棟が、耐震診断で震度5強の地震で倒壊する可能性があると1月下旬に判明したにもかかわらず、保護者らに知らせないまま約1カ月間使用し続けていたことが分かった。

市教育委員会などによると、同園は2棟あり、ともに1971(昭和46)年の建設。現在、3歳児から5歳児まで計109人が通う。

問題があった棟は鉄骨造り2階建てで、職員室や保育室など10室が入る。耐震力不足が分かったのは1月26日。診断の結果、文部科学省が定める構造耐震指標が、早急に改築または改修を要する0・3を大幅に下回る0・05だった。旧基準で建てたため、壁面や天井部に筋交いが入っていないことなどが原因という。

市教委は一時的な補強工事で対処できないことから、移転先や園児の転園先を模索。4月から新園舎に移る市内の大山田西保育園の現園舎に入れる見通しが立ち、先月26日に市教委がPTA役員らに初めて説明した。園も2日後、全保護者を対象に説明会を開いた。

市教委は4日、通園児と今春入園予定の幼児の保護者を対象にした説明会を開き、移転の方針や市内のほかの幼稚園への転園あっせんについて提案する。

・・・・

教育長は「善後策がないまま発表すると、保護者をいたずらに刺激すると思い控えてしまった。早急に説明すべきだった。申し訳ない」と釈明した。
[引用終了]

現時点で文部科学省が定める構造耐震指標とQu/Qunの関連は管理人には不明ですが、とにもかくにも、このニュースを整理するとこういうことです。

3歳児から5歳児まで計109人が通う公立の幼稚園で、職員室や保育室など10室のある建物が、早急に改築または改修を要する0・3を大幅に下回る0・05だったことが、1月下旬に判明した。
   ↓
にもかかわらず、保護者らに知らせないまま約1カ月間使用し続けていた。つまり、記事の文脈から判断して、直ちに使用禁止にすべきこの危険な建物を、約1カ月間もの間、園児や教職員に利用させ、その生命・身体を危険に曝し続けていた。
   ↓
この理由についての教育長の説明は、なんと、「善後策がないまま発表すると、保護者をいたずらに刺激すると思い控えてしまった」だった。

この国の危機管理能力にはたいへんな問題があるようです。

2007.03/04(日) |  未分類  | Comment(0)  []

 
 

 
 

■□ 広島県の水落物件 改ざんなし

広島県の水落物件 尾道市の企業の付属施設 改ざんなしと広島県発表

少し旧聞ですが、2007年2月16日付けの中国新聞によれば、広島県は、水落物件である尾道市の企業の付属施設に改ざんなし、と発表していたようです。
http://www.chugoku-np.co.jp/News/Tn200702160285.html

[引用開始]
アパ関連偽装、尾道にはなし '07/2/16

京都市の2つのホテルでの耐震強度偽装問題で、広島県は15日、「田村水落設計」(富山市)の水落光男1級建築士が構造計算を手がけた尾道市の企業の付属施設について、構造計算書の改ざんは認められなかったと発表した。県建築指導室によると、県と田村水落設計の元請けの1級建築士事務所(東京都)が建築当初の図面を基に再計算したところ、当時の構造計算書とほぼ同じ内容で、改ざんはなかったという。
[引用開始]

構造設計をする一級建築士さんのBlog『ブロ愚 ~おろか日記 blog style~』の記事が思い出されました。
http://radcliffe.at.webry.info/theme/c9224feb83.html

姉歯物件と水落物件 明確に一線を画すべき Blog『ブロ愚 ~おろか日記 blog style~』

[引用開始]
1月下旬から報道されている、水落氏の設計によるアパグループ関連建物の耐震強度不足に関する一連の報道に関連する記事について、テーマ設定を「構造計算書偽造問題」から「耐震強度不足報道」に変更しました。

理由は、姉歯による偽造事件と今回の件とは、明確に一線を画すべきだと考えているからです。
[引用終了]

国交省HPによると、姉歯元一級建築士の関与した建築物は205件、そのうち耐震強度不足と認定されたものは99件です(see 下記資料 (1) )

一方、水落一級建築士の関与した建築物は231物件です。2/16時点では、耐震強度不足と認定されたものは4件です(see 下記資料 (3) )。

現時点で231件中何件の調査が終わったのでしょうか??

2007年2月16日、国交省は、2月14日現在、104件の安全が確認されたと発表しました(see 下記資料(2)別紙2)。また、この時点で4件の耐震強度不足が報告されていました(4件中3件は偽装ありとされている)。よって、調査済み総数は108件。また、2007年2月23日のKNBニュースは、2/14日以降に新たに19件の安全を確認としました。よって、108+19=127で、2月23日現在で、調査済み総数は127件となります。

ここで、資料(2)別紙2を見ると、広島県には、調査中の物件が1件記載されています。そこで、中国新聞の報道した1件は、2月14日現在のこの104件に含まれいないと考えることにします。で、この1件を2月23日現在の調査済み総数127件に加えることにします。かくて、現時点の調査済み総数は128件となります。ただし、報道の見落としなどがありうるので128件程度とすることにします。

姉歯物件と水落物件の相違 データにハッキリと 少なくとも現時点では 

よって、姉歯物件と水落物件では、耐震強度不足の物件率(耐震強度不足の物件/関与総物件数)に大きな差があります。なにしろ、前者は99/205は約48パーセント。後者は、あくまで現時点ですけど、4/128。つまり、3パーセント程度ですから。

さらに、耐震性の目安となるおおまかな指標Qu/Qunについても差がありそうです。この指標を両者の物件で比較すると、姉歯物件は、水落物件に比べてかなり低いように思われます。例えば、姉歯物件には0.5未満の物件が17物件あります。一方、水落物件は今のところ、0.5未満の物件はありません。耐震強度不足を指摘された4件の値は、0.71, 0.74 ,0.79, 1.0以上となっています。よって、検定すれば有意の差が出るでしょう(see (3))。

まとめると、統計データも、かなりハッキリと、「姉歯による偽造事件と今回の件とは、明確に一線を画すべき」を示していると思います。もちろん、姉歯元一級建築士は耐震偽装を認めておられますが、水落一級建築士は否認しているという点も大きな違いです。

資料は以下に。

(1)構造計算書の偽装があった物件等について(平成18年8月31日現在)のpdf「姉歯元建築士及び姉歯物件に関係していた業者の関与物件に係る調査の状況(都道府県別)」
http://www.mlit.go.jp/kisha/kisha06/07/070901_.html

(2)(株)田村水落設計が設計等に関与した物件の調査状況について(平成19年2月14日現在)
http://www.mlit.go.jp/kisha/kisha07/07/070216_.html

(3)姉歯元一級建築士による構造計算書の偽装があった物件等(平成19年2月16日現在)
http://www.mlit.go.jp/kozogiso/

なお、blog『ブロ愚 ~おろか日記 blog style~』におけるプロフェッショナルによる耐震偽装関係の解説は必読と思います。
http://radcliffe.at.webry.info/theme/8f2e640839.html

2007.03/02(金) |  未分類  | Comment(2)  []

 
 

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