耐震偽装と報道責任

 - 本当のことが知りたいんで...耐震偽装と報道責任にタックルしちゃおうかな、と
 
 

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■□ 機能不全的 行政の危機管理能力 

水落物件 アパホテル三宮 偽装無し 耐震強度もOK

最近の耐震強度関係のニュースをご紹介します。

(1)「アパホテル三宮「耐震性は適合」 神戸市の再計算で」(朝日新聞, 2007.03.01)
http://www.asahi.com/national/update/0301/OSK200703010103.html

[引用開始]
アパグループの建物の耐震強度偽装が指摘されている問題で、神戸市は1日、水落光男・1級建築士が構造計算を手がけた同市中央区の「アパホテル神戸三宮」(14階建て、202室)について、建築基準法上の問題はない、と発表した。計算に一部誤りはあるが、偽装した形跡は見当たらず、耐震強度は基準を上回る1.21だったとしている。

市建築安全課によると、水落氏の構造計算書は、屋上部分の壁の重さなど一部の荷重計算に誤りがあったほか、間仕切り壁やバルコニーが設計図と実際の建物で一致しないなど、図面との不整合も見つかった。市はこれらを修正したうえで独自に計算。水落氏と民間確認検査機関が示した再計算の資料も検討した結果、建築基準法で認められた手法が用いられており、妥当と判断した。
[引用終了]

現基準の耐震強度を満たさないけれども、適法な公共物件 つぎつぎと発表 

(2)「県有施設83棟が耐震基準満たさず 県が診断結果公表」(信濃毎日, 2007.03.02)
http://www.shinmai.co.jp/news/20070302/KT070301ATI090025000022.htm

[引用開始]
県は1日、1981(昭和56)年以前に建築した県有施設で、災害発生時の避難や救護の拠点施設743棟のうち、これまでに耐震診断を終えた県立高校など232棟の結果を公表した。現行の建築基準法に基づく耐震基準を満たしていないのは計83棟で、このうち26棟は、震度6強の地震で「倒壊や崩壊の危険性が高い」としている。

法的には問題ないが、県は2015年度までに全棟の耐震性を確保する方針。診断結果は、改修の優先順位を示すために来年度策定する「耐震化整備プログラム」に反映させる。

診断は東海地震防災対策強化地域の南信地域の施設を優先して行った。現行法上の耐震基準は耐震強度1・0。1996年度までに調査した13棟のうち「倒壊・崩壊の危険性が高い」(0・3未満)は、下伊那郡阿南町の阿南病院(0・24)など4棟。ほかに6棟が防災拠点としての機能が「損なわれる」、3棟が「損なわれる恐れがある」だった。

また、95年の阪神大震災を受け、02-06年度に別の基準に基づき診断した70棟では、倒壊や崩壊の「危険性が高い」(0・5未満)建物が上伊那農業高校定時制(伊那市)の屋内運動場(0・10)など22棟。「危険性がある」が48棟だった。
[引用終了]

(3)「大地震で倒壊の危険 田辺市役所」(紀伊民報, 2007.03.03)
http://www.agara.co.jp/modules/dailynews/article.php?storyid=120741

[引用開始]
田辺市役所(同市新屋敷町)の庁舎が耐震診断の結果、震度6強以上の地震で倒壊する危険性があることが分かった。市は「今後、他の公共施設の耐震診断結果も見ながら、耐震改修などを検討していきたい」と話している。

1971年の建築で、建築基準法改正(81年)で耐震基準が強化される以前の建物。鉄筋コンクリート造り5階建て、延べ床面積は6427平方メートル。昨年7、8月に壁の一部をくりぬき、階ごとにコンクリートや鉄筋の強度を調べた。

その結果、耐震性能を表す指標「構造耐震指標値」は0・32で、建築基準法の耐震基準値である0・6を下回った。国の指針では、0・6以上の場合は、震度6強以上の地震でも「倒壊、崩壊する可能性が低い」、0・3未満の場合は「倒壊、崩壊する危険性が高い」とされる。

0・3以上~0・6未満は「倒壊、崩壊の危険性がある」とされているが、田辺市役所の場合は数値が「危険性が高い」に近い。
[引用終了]

(1)の結果は、確率的な予想の範囲でした。

(2)と(3)も、法的にはなんの問題もないけれども、地震時の人命の安全にはたいへんに問題のある建物が日本中にたくさんあるということを最近知ったので、これまた、想定の範囲内です。

もちろん、リスクマネジメントの観点からは、違法かどうかなどよりも、その建物の耐震性の方が優先すべきファクターであることは自明ですから、「法的には問題ないが・・・」とあたかも問題性がないかのごとく報道するのではなく、これはたいへんなことだというスタンスで報道すべきなのです。

しかし、次のニュースの前には、その不満も吹っ飛びます。

この数ヶ月で、耐震偽装と報道責任関連のニュースではたいていのことでは驚かなくなっていた管理人も、このニュースには、驚きのあまり、絶句しました。

驚くべき行政の不作為 危機管理能力の致命的欠如が明らかに

(4)「震度5強で倒壊の恐れ 伊賀の市ふたば幼稚園舎」(中日新聞, 2007.03.04)
http://www.chunichi.co.jp/00/mie/20070304/lcl_____mie_____005.shtml

[引用開始]
伊賀市上野紺屋町の市立ふたば幼稚園の園舎のうち保育室や職員室が入る1棟が、耐震診断で震度5強の地震で倒壊する可能性があると1月下旬に判明したにもかかわらず、保護者らに知らせないまま約1カ月間使用し続けていたことが分かった。

市教育委員会などによると、同園は2棟あり、ともに1971(昭和46)年の建設。現在、3歳児から5歳児まで計109人が通う。

問題があった棟は鉄骨造り2階建てで、職員室や保育室など10室が入る。耐震力不足が分かったのは1月26日。診断の結果、文部科学省が定める構造耐震指標が、早急に改築または改修を要する0・3を大幅に下回る0・05だった。旧基準で建てたため、壁面や天井部に筋交いが入っていないことなどが原因という。

市教委は一時的な補強工事で対処できないことから、移転先や園児の転園先を模索。4月から新園舎に移る市内の大山田西保育園の現園舎に入れる見通しが立ち、先月26日に市教委がPTA役員らに初めて説明した。園も2日後、全保護者を対象に説明会を開いた。

市教委は4日、通園児と今春入園予定の幼児の保護者を対象にした説明会を開き、移転の方針や市内のほかの幼稚園への転園あっせんについて提案する。

・・・・

教育長は「善後策がないまま発表すると、保護者をいたずらに刺激すると思い控えてしまった。早急に説明すべきだった。申し訳ない」と釈明した。
[引用終了]

現時点で文部科学省が定める構造耐震指標とQu/Qunの関連は管理人には不明ですが、とにもかくにも、このニュースを整理するとこういうことです。

3歳児から5歳児まで計109人が通う公立の幼稚園で、職員室や保育室など10室のある建物が、早急に改築または改修を要する0・3を大幅に下回る0・05だったことが、1月下旬に判明した。
   ↓
にもかかわらず、保護者らに知らせないまま約1カ月間使用し続けていた。つまり、記事の文脈から判断して、直ちに使用禁止にすべきこの危険な建物を、約1カ月間もの間、園児や教職員に利用させ、その生命・身体を危険に曝し続けていた。
   ↓
この理由についての教育長の説明は、なんと、「善後策がないまま発表すると、保護者をいたずらに刺激すると思い控えてしまった」だった。

この国の危機管理能力にはたいへんな問題があるようです。
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2007.03/04(日) |  未分類  | Comment(0)  []

 
 

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