耐震偽装と報道責任

 - 本当のことが知りたいんで...耐震偽装と報道責任にタックルしちゃおうかな、と
 
 

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■□ 藤田さん、耐震偽装問題の関係者のメール公表

「お代官様の虫の居所一つ」で敷居値が運用されてきたのがよく理解できました。

2007年7月11日。イーホームズ社長藤田東吾さんは、一通のメールをネットで公開しました。それは、ヒューザーの社小嶋社長がある著名な技術者(O先生)に送ったというメールです。

すでに、複数のBlogで公開されていますけれど、本blogでも以下に引用します。
http://ganbarefujita.jugem.jp/?day=20070711

<引用開始>
平成18年4月20日 17:06 O先生

拝読いたしました。ありがとうございます。0.5を国交省が発表したのは私たちの瑕疵担保責任が切れていた、グランドステージ池上の耐震強度計算書を大田区に届けた直後、11月25日前後だったろうと思います。私たちの責任外の案件はどうするのだろうと固唾を飲んで見守っていたところ、すかさず0.5以上は強制退去方針を出さないと国交省HPで通達を出しました。

随分勝手なものだなとあきれました。GS下総中山はERIを守るために0.37を国交省は0.73で発表し、曽我部長の住んでいるGS浮間公園は6通りの計算数値が全て違い、北区は当初の0.4を公表せずやり直して0.7で公表したり、特定行政庁に責任が行かないように0.5を出してきたり、姉歯以外にも被害が出始めると、2月15日には限界体力計算方法など他の計算方法もいいと再通達を出してきたりで、先生の「お代官様の虫の居所一つ」で敷居値が運用されてきたのがよく理解できました。

何故コンピューターで計算したものをCDを添付させずに、目視点検にさせたか、しかも大臣認定ソフトは中身の点検は省略していいということになっていたのか、「検算禁止命令」となっていたのか、などなど、役人がガラス張りを嫌って既得権益を守ろうとしていたという先生の「色眼鏡」解説で目から鱗が落ちました。(以降省略) 小嶋進
<引用終了>

そもそも、このメールはホンモノか?

この段階で、数年前のいわゆる『偽メール事件』を連想される方がいらっしゃるかもしれません。そして、こうおっしゃるかもしれません。

(1)そもそも、某月某日、藤田東吾氏は、ほんとうに、某所にて、O氏と対面の上、データを入手したのか?

(2)そもそも、そのデータ中に、ほんとうに、発信者が「ヒューザーの小嶋氏」で受信がO先生なる上記の内容のメールが存在したのか?

しかしながら、管理人は去年の秋から耐震偽装と報道責任問題にコミットしている経験に照らして、藤田さんの言動は信用するに値すると思料しています。

上記の方々は、こうもおっしゃるでしよう。

「わかった。では、上記の2点は真実としよう。しかし、まだまだ、信用できない。以下の点は、本当なのか。証拠はあるのか? 」

(a)発信者は、ほんとうに、ヒューザーの小嶋氏本人か?
(b)発信日は、ほんとうに、「平成18年4月20日17:06」か?
(c)上記の(a)と(b)が真実と仮定して、メールの内容は、ほんとうに、小嶋氏が送信したものと同一か? 改ざんはないのか?

ホンモノとして、メールの内容は正確か?


たしかに、(a)-(c)は、検証の必須ポイントです。これらについては、小嶋さんに確かめなければなりません。

藤田さんは、裏をとったのでしょうか??

残念ながら、そこまでは、今回の日記には、詳細は、書いてはありませんでした(「僕は、このメールの電子記録を確認し、真実であることを認識した。」とのみあり、具体的な根拠は、まだ、未発表です)。しかし、メディアも動いているようですから、この論点は、速やかに、明らかにされるはずです。

また、「「建築ジャーナル」8月1日発売号に、詳しい内容を巻頭記事として書く。」とありますから、そちらに、動かぬ証拠が掲載されるのかもしれません。

本Blogでは、藤田さんに信頼して、これらは真実であるとして、話を進めます。
ガセネタだと思う方は、以下をスルーしてください。

さて、上記の事柄が真実としても、さらに、以下の点が問題になります。

メールの内容自体は真実か、否か?
つまり、
小嶋さんが真実ではないことを真実だと思い込んで、それをOさんにメールしたのではないのか??

ここは最大のポイントです。

なお、姉歯物件の数値の最新版はここにあります。
数値が微妙に変化しています。

姉歯元一級建築士による構造計算書の偽装があった物件等(平成19年 7月9日現在)
http://www.mlit.go.jp/kozogiso/


0.5とか、0.37などの耐震性を表す数値は、そもそも曖昧


ところで、上記のメール中の0.5とか、0.37とか、0.73などの耐震性の目安となる数値、つまり、Qun/Qu自体、もともと、あやふやな数字です。このことは、もう何度もこのblogに書きました。仮に計算者が真面目な技術者で、真摯に計算したとしても、その人のさじ加減(たとえば、計算方法や設計思想)で、0.3にも0.6にもなってしまうのです。

この点については、東工大の和田教授の以下のコメントがわかりやすいでしょう。

<引用開始>
「要するに構造設計というのは、設計者がどう思うかの世界なんです。耐震強度の判定も、どう思うかによって違ってくる。たとえば、偽装ホテルのオーナーから『ホテルを取り壊したくない』と言われた設計者が数値を大きく出るように計算すれば、国交省が0.5としたホテルが0.8ぐらいにできてしまう。逆にオーナーに『取り壊したい』と言われたら、0.6くらいのものでも0.3に小さくすることもできる。何で小さくしたのと尋ねられたら、『だって僕はこの壁は地震のときに利かないと思う』と言えばいいわけですから」(月刊『現代』2006年5月号, Pp.42-43)
<引用終了>

もし合格点が50点のテストで37点を73点に差し替えたら!?

前にも書きましたけど、管理人は、Qu/Qun、つまり、保有水平耐力/必要保有水平耐力の原式を見たとき、本当にビックリしました。この数値は「自由パラメーター多すぎ」(Robert E, 2001)なのです。よって、上記の和田先生のコメントはとても良く理解できますし、この数値の特性に照らして、管理人は、こう結論したのです。

そもそも、誤差のめちゃくちゃに大きい推測値であるQu/Qunに法的な力を与えて、0.5未満は取り壊し、0.5以上は1.0未満は補修、1.0以上は合格などとしたこと自体が大問題!!!

しかし、みなさんもおわかりのように、Qun/Quの曖昧さやその曖昧性に頼ってマンションの取り扱いを規定してしまったという問題と、今回のメールが指摘している問題は、まったく別の問題です。

なにしろ、「GS下総中山はERIを守るために0.37を国交省は0.73で発表」というのです。これは、たとえると、37点の赤点をとってしまったお気に入りの生徒を落第から守るために、73点だったと偽って発表してしまった、ということですから。

計算次第では0.4にも0.6にもなるので、0.6にしたというのでさえ大問題だというのに、0.37を0.73に差し替えた......

事実ならば、もはや、言葉もありません。

関係者は説明責任を果たすべき 立証責任は行政にあり

通常、立証責任は指摘した側にあります。
しかしながら、常に、指摘した側に立証責任が課せられるとは限りません。ケースによっては、指摘された側に立証責任が求められます。今回のケースは、まさにそのケースと思います。なぜなら、データは、ほとんど、行政の側が握っているからです。

真実を明らかにする必要があります。
今回の指摘は、国民の生命や財産に関する極めて重大な問題です。関係者のみなさんが、速やかに、説明責任を果たされる事を希望します。

たとえば、当時の国土交通省事務次官は今回の参議院選挙に立候補しておられます。公開質問状はどうでしょうか。また、立会演説会で<直接、質問してみるというのはどうでしょうか・・・立会演説会では候補者に質問できるのかはわかりませんけど・・・
http://www.sato-nobuaki.jp/kouenkai/index.php#annai

And you know the truth,
the truth shall make you free.

もう黙っていられない建築基準法改悪

『建築ジャーナル』は、すでに、国土交通省主導による改正に闘いを挑んでいます。
なにしろ、以下が7月号の特集なので。
http://www.kj-web.or.jp/

特集
もう黙っていられない建築基準法改悪

<引用開始>
6月20日、改定建築基準法が施行された。
国土交通省が耐震偽装事件発覚を発表した2005年11月から約1年半というスピード法。これで耐震偽装事件の原因追求も、中途半端なまま強制終了か。

今回の改定建築基準法について、『建築ジャーナル』は断固反対の立場を表明する。体裁だけを整えた、技術者否定、国民軽視の改定法であるためだ。

この改定によって、日本の建築文化と建築家が危機に立たされている問題について、取り上げたい。
<引用終了>

なお、本Blogのエントリー一覧は以下にあります (ただし、2007.2.17以降はまとめページはありません)。


Blog「耐震偽装と報道責任」

日記一覧(3) (2006.1.17-2007.2.16)
http://tobeajornalist.blog71.fc2.com/blog-entry-117.html

日記一覧(2) (2006.12.17-2007.1.16)
http://tobeajornalist.blog71.fc2.com/blog-date-20070116.html

日記一覧(1) (2006.11.17-2006.12.16)
http://tobeajornalist.blog71.fc2.com/blog-entry-26.html

追記
一部、訂正・変更しました。選挙期間中の公開質問状はNGらしいです。
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2007.07/11(水) |  未分類  | Comment(0)  []

 
 

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