耐震偽装と報道責任

 - 本当のことが知りたいんで...耐震偽装と報道責任にタックルしちゃおうかな、と
 
 

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■□ 耐震偽装は動かない国民の側の「罪」


新刊 五十嵐敬喜他編著『建築革命』


おはようございます。

まずは、なにはともあれ、昨日の日記の失態をお詫びします。
訂正しておきました。

昨日の失敗「0の四乗の人々」にチョー凹んだ(笑)ので、今日は、昨日の予告を変更して、耐震偽装関係の新刊をご紹介します。

五十嵐敬喜・耐震偽造から日本を立て直す会・編著『建築革命―偽装を超えて「安全」で「美しい」まちへ』(企業組合建築ジャーナル)。2006年12月18日出版です。
http://bookweb.kinokuniya.co.jp/guest/cgi-bin/wshosea.cgi?W-NIPS=9981465100

藤田さんについて言及しているところが数カ所ありました。
一カ所を抜粋して引用します。

「わが国の建築制度の闇は深く広い」

[引用開始]

あとがき

10月18日に東京地裁で有罪判決を受けた民間確認検査機関イーホームズ(廃業)のもと社長・藤田東吾氏の発言が波紋を呼んでいる。

同氏は、姉歯物件以外にも、イーホームズが確認検査をしたホテル・マンション大手「アパアパ」の三つの物件で耐震偽装を発見、「国交省に通報してアパ物件の調査を要請したが、担当者に取り合ってもらえなかった。そこには政治的な理由がある」と述べた。

発見は二月、同氏はそれから間もなく四月に架空増資の容疑で逮捕された。裁判では、見せ金による増資という起訴事実で有罪となったが、検察側が主ちょうした架空増資と耐震強度偽装との関係は退けられた。

藤田氏の発言が本当であるとすると、いかにも彼の逮捕は、偽装に関係ない、何らかの弾圧に近い。これを見ただけでも、わが国の建築制度の闇は深く広いことがわかるだろう。(P,258)

[引用終了]

なお、
(1)「ホテル・マンション大手「アパ」の三つの物件で耐震偽装を発見」の記述には間違いがあります。すなわち、3物件ともアパ物件は間違いで、アパ物件は2物件です。もう一件は別の会社の物件でした。

また、
(2)「アパ」は、藤田さんの指摘を事実無根とし、法的処置を検討すると自社HPで発表しました。しかし、2006年12月21現在、法的処置がとられたという報道を管理人は確認できていません。また、このアパの2物件の工事は中断されました。

アパHP↓
http://www.apa.co.jp/

アパの2物件の工事中断を報じる朝日新聞記事↓
「巨大マンション建設中断 構造計算の検証できず」(朝日新聞HP2006年11月01日)


「私たちの国の都市・建築制度はもはやボロボロ」


五十嵐敬喜弁護士は11/27の本Blog日記「『藤田社長が二度目の連絡をしなかったら、・・・問題点は闇に葬られていただろう』(建築紛争, 岩波新書)」でご紹介した岩波新書『建築紛争』の著者でもあります。

11/27の本Blog日記↓
http://tobeajornalist.blog71.fc2.com/blog-entry-12.html

管理人は、ここ二ヶ月、耐震偽装問題の文献をかなり収集しましたが、専門家の方々の主張と、藤田さんの主張の幹は、ほぼ一致しているという印象を持っています (専門家の方々の主張を藤田さんが代弁しているというべきなのかもしれません)。

(上記藤田さんの主張の幹=偽装を発見できなかった根本原因は国の定めた確認検査システムにある。この()内は2006.12.27に追加しました。seeコメント欄 )

もちろん、まだ、調査が足りないだけなのかもしれませんから、文献探しは継続します。もし藤田さんの主張の幹を批判している文献をご存知の方はぜひご教示ください。

さて、このあとがき(P.260)には、五十嵐敬喜弁護士と共著者の方々の結論が載っていました。

[引用開始]

私たちが見るところ、私たちの国の都市・建築制度はもはやボロボロである。

今回の構造偽装事件は、単に一部建築士の脱法行為と捉えるのではなく、これらの積年の弊が表出したものと捉えるべきなのである。

今回の事件を、私たちの都市・建築制度を基本的に作りかえるきっかけにしなければならない。「建築革命」を起こす必要がある。
2006年11月
著者一同

[引用終了]

この本は「私たちと同様に、建築界の地盤沈下を憂いる建築ジャーナルの西川編集長が、私たちと一丸となって」(P.260)できたものということです。

建築はまったく門外漢の管理人は、6名の著者・座談会参加者7名・シンポジウムパネラー3名のご経歴・・・当然に、弁護士・一級建築士・大学教授など建築に通じたスペシャリストの方々です・・・に目を通しながら、暗鬱な気持ちにならざるをえませんでした。

闇は深刻なようです。


「問題は、あくまで、建築確認というわが国の制度そのものにある」


凹みついでに、「第2章 巨額の利益を生むからくり」の結論を、P.40からご紹介します。この章の著者・日置雅晴弁護士の結論も、これまた、深刻です。頭を抱えざるを得ません。

[引用開始]

民間機関は、違法覚悟で、事業者に対し建築確認を与えてきた・・

偽装問題に限らず不当な建築確認は枚挙にいとまがないことが分かった。確認処分は公開されず、また、その責任もとらないという現在の建築確認制度の欠陥は、今回、政府が行った基準法等の法改正によっても、まったく解決されない。

建築士の再教育やチエックの強化をしても、同様である。問題は、あくまで、建築確認というわが国の制度そのものにあるのだ。
[引用終了]

耐震偽装は動かない国民の側の「罪」でもある

この本の出版の母体(?)である「 耐震偽装から日本を立て直す会」の詳細については以下をどうぞ。2つあるようです。

http://www.chiyoda-no-koe.net/taishin/

http://tatenaosukai.web.fc2.com/

それにしても、以下の悲憤が耳に痛く響きます。

「耐震偽造の衝撃的な事件が起きても、誰も動かない。
これは国だけでなく、国民の側の「罪」でもある。

本書は、政府の法改正に対抗すべく、現在の建築確認制を建築許可制に、建築士を職能者に変えよ、と主張するものである。
この改正なくしては第二の姉歯を阻止できないばかりではなく、日本の都市を安全で美しいものにするという国民の悲願は到底達成できない。

この改正は、都市に「革命」を起こすだろう。」(建築革命より)

追記(2006.12.25)

第5章のシンポジウムのURLを、たかさんにご教示いたたいたので以下に紹介します。

建築「確認」から「許可」へ
http://www2s.biglobe.ne.jp/~mmr/glocal/2006/695/kentiku.html
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2006.12/21(木) |  未分類  | Comment(6)  []

 
 

* COMMENT *

 
 
 
 
 
    
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■□ 

From : たか #- / URL -  2006.12・21  [edit]

はじめまして、いつも管理人さんの切り口に感心して読ませていただいております。
上記シンポジウムの内容をのせているところを見つけました。本をお読みになった方は内容が重複するかもしれませんが。

http://www2s.biglobe.ne.jp/~mmr/glocal/2006/695/kentiku.html

■□ 

From : kent #- / URL -  2006.12・21  [edit]

建築許可制度は行政が許認可責任を持ち、(デベロッパーでなく)行政が賠償責任を負うのだとしたら、社会主義的な考え方ですね。だから「建築革命」なのかもしれませんが・・・・

建築許可制度は、建築関係者にどの程度の支持を集めているのでしょうか?

■□ 

From : 疑問詞 #8l8tEjwk / URL -  2006.12・21  [edit]

ご挨拶が遅れました。こちらこそ宜しくお願いします。

今日、姉歯氏が保釈されましたね。


きっこの日記2005年11月19日に、こんな記述があります。まだ、きっこ氏と藤田氏が知り合う以前ですね。

このおっさん(姉歯氏)が言うには、構造計算書の偽造を始めたのは、「イーホームズに確認検査をしてもらうようになった2003年ごろからです。イーホームズは検算すれば簡単に見抜ける偽造も見逃していたので、チェックが甘いと思いました。イーホームズ以外の会社はチェックが厳しいので数字は変えていないです。」とのことだった。

①2003年頃から も
②簡単に見抜ける偽造 もとも言えるか。。
③イーホームズ以外の会社はチェックが厳しいので数字は変えていないです。 も

①はほぼイーホが姉歯物件を手がけた時期で、それまでの日本ERIから目線を逸らせる目的のように見えます。
②と③はアトラス渡辺氏の言ったとされる「イーホは嵌められたんだよ^^。」に見事に符合すると思います。

さて、姉歯氏のこの発言はどこが発表したものだったでしょうか?

■□ 

From : 管理人 #- / URL -  2006.12・25  [edit]

>たかさん

はじめまして。

URL情報ありがとうざいます。さっそく、日記本文に追加しました。

>kentさん

この確認と許可は奥が深いというか、ややこしそうです。今、勉強中です。

戦前の反省を生かして「確認」にしたんだけど、問題噴出で、「許可制度」をということのようです。

>疑問詞さん

姉歯さん主張「イーホームズの審査は他社に比べて杜撰」の信憑性は、藤田さんが提訴されるという行政裁判の主戦場の一つになりますから、その程度はきっと法廷で明らかになるはず、と思います。(原告適格も争点でしようか?)

現時点では、データがないので、なんとも言えないってとこでしょうか・・・

■□ 

From : kent #- / URL -  2006.12・27  [edit]

お返事ありがとうございます。管理人さんの見解については、わかりましました。

エントリーの引用ですが、
「管理人は、ここ二ヶ月、耐震偽装問題の文献をかなり収集しましたが、専門家の方々の主張と、藤田さんの主張の幹は、ほぼ一致しているという印象を持っています」

双方の主張の幹は、確認制度でなく許可制度にするべき、という点で一致すると解釈して良いのでしょうか?

■□ 

From : 管理人 #- / URL -  2006.12・27  [edit]

おはようございます。

藤田主張の幹「元一級建築士等の耐震偽装を確認検査機関が見抜けなかった原因は、国の定めた確認検査制度システム自体にある」について、専門家の方々が同意している、とお伝えしようと思ったんですけど、管理人の書き方に至らぬところがあったようです。

改正しておきます。
ご指摘ありがとうございました。

なお、「確認制度ではなく許可制度にするべき」とは、藤田さんは主張していないはずです。また、専門家の方々が、この論点(許可>確認)について、どう判断していらっしゃるのかは、まだ、調べてません。m(_ _)m。

とりいそぎ

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