耐震偽装と報道責任

 - 本当のことが知りたいんで...耐震偽装と報道責任にタックルしちゃおうかな、と
 
 

■□ スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

--.--/--(--) |  スポンサー広告  []

 
 

 
 

■□ もっと調査報道を!!もっと検証報道を!!

今日は、気を取り直して、「病める象を倒したアリのニュース」(本Blog2006.12.20日記)の続きを書きます。

つまり、新聞はネット時代をどうサバイバルすべきか??、です。

結論から申し上げますと、
この鍵の一つは、調査報道、です。

調査報道とは何か??


調査報道とは、自分たちで能動的に確かな証拠を集め、事の真相に迫るタイプの報道



例えば、Wikipediaは以下のように定義しています。
http://ja.wikipedia.org/wiki/調査報道

[引用開始]

あるテーマ、事件に対し、警察・検察や行政官庁、企業側からの情報、すなわち記者クラブ、リーク、広報、プレスリリースなどからだけの情報に頼らず(参考:発表報道)、取材する側が主体性と継続性を持って証拠を積み上げていくことによって真相を突き止めていこうとするタイプの報道。

[引用終了]

建築紛争関係で言えば、以下の2つは調査報道はこのジャンルに分類される報道でした。

都市機構マンション強度不足 「数値、ねつ造した」(読売新聞, 2006年7月3日記事)
http://www.yomiuri.co.jp/homeguide/news/20060703hg05.htm

なお、この記事はすでに本Blog日記(2006.11.28)でもご紹介済みです。↓
http://tobeajornalist.blog71.fc2.com/blog-entry-13.html

ミサワホーム、粉飾決算の疑い 未完成住宅を完成と装う (朝日新聞, 2006年12月17日記事)
http://www.asahi.com/housing/news/TKY200612160306.html

こちらは、本Blogでは、はじめてです。少し、引用します。

[引用開始]

大手住宅メーカー「ミサワホームホールディングス(HD)」(東京都新宿区)の連結子会社「ミサワホーム九州」(福岡市)の決算が5年にわたって粉飾されていた疑いがあることが、朝日新聞社の調べでわかった。未完成の住宅を顧客に引き渡したことにして、売り上げを前倒しして計上。すでに完成した別の住宅の表札を差し替えるなどの偽装で、監査法人によるチェックをすり抜けていた。ミサワHDの決算自体も粉飾されていたことになる。

[引用終了]

調査報道に必要な条件

調査報道が成功するには、なにはともあれ、まず、あまたの事件から、大事な問題を嗅ぎ分けなければなりません。

で、もし問題を発見で来たら、つまり、ピーンときたら、次のことが大事なポイントになります。

(1)どんな事実が発生したのか??
(2)それには、どんな意味があり、どんな影響を人々にあたえるのか??
(3)そもそも、なぜそんな問題がおきたのか?? 根本原因はどこにあるのか??
(4)どうしたら、その問題を解決できるのか??

思うに、もはや、新聞が情報の速さや量において、ネットに勝つ事を無理です。しかし、情報に対する人々の信頼度や影響力においては、まだまた、新聞の優位は動かない。よって、ピーンとくるように、緊張関係を保って感覚を磨いて問題を嗅ぎ分け、そのあと、(1)から(4)に全力すれば、まだまだ、勝負になるはずです。

たとえば、上記の2つの報道の与えた影響はこんなふうでした。


太陽はまだ昇る 新聞報道のパワーはまだ大きい

 
上記の読売新聞記事の影響
  ↓
「都市機構、構造計算の誤り隠ぺい…理事長ら10人処分」(読売新聞,2006年11月30日)

この記事はもうネットにはないようです。本Blogの日記のここにあります。↓
http://tobeajornalist.blog71.fc2.com/blog-entry-15.html

上記の朝日新聞記事の影響
  ↓
「国交相「処分すべき事案。遺憾だ」 ミサワ九州の粉飾で」(朝日新聞,2006年12月19日)
http://www.asahi.com/national/update/1219/TKY200612190170.html

[引用開始]

大手住宅メーカー、ミサワホームホールディングスの子会社、ミサワホーム九州の粉飾決算問題について、冬柴国土交通相は19日午前の閣議後会見で「建設業法に基づく処分が行われるべき事案。はなはだ遺憾だ」と述べた。

[引用終了]


「この道より我を生かす道なし、この道を歩く」なのでは??


まとめると、こんなかんじでしょうか。

新聞は

日々発生する無数の出来事の中から、真に伝えるべき事実を選んで、起きた事実を正確に伝え、さらに、それが「何を意味するのか」(ゴードン・クロビッツ, 2006)やどんな影響を人々に与えるかを伝えてはじめて、社会に良い結果をもたらし、人々の信頼を得て、これからの時代を生き残ってゆける。

さらに、もし、いったいぜんたい、なんでそんなことになったのか、という根本原因を小学生にもわかるくらいの明確さで報道し、さらに加えて、その問題に対する正しい解決方法を提示するという検証報道も行ったら、まだまだ、若い者には負けぬ、ネット恐るるに足らず、だ。

一方、そうしなかったら・・

例えば、調査報道には目もくれず、ひたすら発表報道につとめ、多くの人々伝えるべきニュースがあるのに、そうすることが一部の人々には不都合な事実だからといって、これを黙殺してしまったら、新聞の未来はどんな色になるのでしょうか??

その色は、バラ色ではないだろうな、
少なくとも、報道機関としては絶滅しちゃうだろうな、

管理人はそう思料いたします。

海の向こうからは、こんなニュースがあると、2006年12月5日の日本経済新聞夕刊が報じていました。

米ウォールストリート紙 分析記事8割に増加
来年から新紙面 紙・ネット融合(日本経済新聞, 2006.12.5 夕刊)

日経によると、米ウォールストリート紙のゴードン・クロビッツ発行人は、「昨日、何が起きたかではなく、それが何を意味するのかに焦点をあてた全く新しい新聞をつくる」と語ったそうです。

もうひとつ。

私たちは、いまや、自分にとって不都合な事実を隠す事はできない時代に生きている、このことを認識しておく必要があるのは、なにも新聞だけではありません。これは、ネット時代に暮らすすべての人々のリスクマネジメントだ。

こう言わざるをえないようです。

もちろん、管理人も心しないとイケマセン。
正直に、愚直なまでに正直に、と。

まさにもって銘すへし。
たいへんですけどねえ。

「この道より我を生かす道なし この道を歩く」(武者小路実篤)
スポンサーサイト

2006.12/22(金) |  未分類  | Comment(6)  []

 
 

* COMMENT *

 
 
 
 
 
    
 *   管理者にだけ表示を許可する

■□ 

From : kent #- / URL -  2006.12・29  [edit]

ニュース報道では、真実を隠蔽すると考えてる新聞に対して調査報道に期待するというのは、どういう根拠でしょうか?調査報道では、真実を隠蔽しても問題ないとお考えですか?

私なら、「ニュース報道で真実を隠蔽するならば、調査報道でも真実を隠蔽するだろうと」と考えて期待できなくなるのですが。

■□ 

From : 管理人 #- / URL -  2006.12・29  [edit]

おはようございます。
コメントありがとうございます。

こんな説明でどうでしょうか・・・

3つのタイプの新聞を考えてみます。

(1)「ニュース報道では真実を必ず全て報道する」を実行している新聞社。

もしこのタイプが存在するのであれば、全幅の信頼を置いて、この新聞社の新聞記事を読めばOKです。(朝日・毎日・読売はこのタイプではない。)

(2)「ニュース報道では、真実をすべて歪曲、あるいは隠蔽して報道する。」という方針を実行している新聞社。

この新聞社の新聞を読む時は、歪曲・隠蔽新聞だと知らず、真に受けるとたいへんです。でも、書いてある事は全部虚偽、さらに、隠蔽されて載っていないニュースもあると、あらかじめ知っていれば、それなりに役に立ちます。(朝日・毎日・読売はこのタイプではない)。

(3)上記の(1)と(2)の中間。つまり、様々な事情が原因で、結果として、真実も載っているし、かと思えば過誤報道や歪曲記事がある。時に、良質な調査報道や検証記事を載せるかと思えば、恣意的な記事を載せたり、不都合な真実を隠蔽する時がある新聞社。

この場合はどうしたらいいでしょう??

管理人はこう思うわけです。

まず、(新聞に書いてあるんだから間違いない!!全部本当の事!!)とは思わないようにする。(もしかしたら、テーブルクロスの下に、そっと、しまわれちゃった事もあるかもなあ)と考える。で、できるだけたくさんの新聞を読む。いろいろ自分で調べて考えて自分で判断する。

この後はオプションです。いつもするわけではありません。

間違いを見つけたら、「ここ間違ってます」と連絡したり、「訂正記事を載せてね」と請求する。大事な事を載せてなかったら、「あれ大事だから載せてくださいよ」と連絡する。間違えそうだったら、「ここは間違えないようにしてね」と連絡する。良い記事だと思ったら、もちろん、その意思を伝える。

管理人は、(きちんと事実を報じよう)とか、(もっと調査報道をしなきゃ)と考えている新聞人が、絶滅したわけではないと思っています。

で、(応援しなきゃなあ、頑張ってる人たちを。でも、もうただ真実を伝えるだけでは生き残れないみたい・・・)と考え、それで「もっと調査報道を、もっと検証報道を」と書いたわけです。

■□ 

From : kent #- / URL -  2006.12・29  [edit]

丁寧なレスありがとうございました。

私は読み合わせの出来ない調査報道は、ニュース報道より真贋の判断が難しいと考えています。
新聞の3つのタイプの分類について、紙面(掲載できる情報量)に限りがあることと、全て捏造歪曲記事の新聞が存在するとは思えないので、それを踏まえて私なりに改訂すると・・・・

(1)紙面の範囲内で、報道するニュースは真実である。
(2)(1)と(3)の間 (朝日・毎日・読売の個々の新聞)
(3)歪曲隠蔽することを気にしないで、ニュースを報道する。

仮に(1)を真実度1の新聞、(3)を真実度0の新聞とすると、朝日・毎日・読売はそれぞれ真実度0.7くらいか。従ってニュース報道は読み合わせをすることで、トータルで真実度を1に近づけることが可能。読み合わせの出来ない調査報道は真実度0.7に止まる。ここらあたりが、私の感覚です。

■□ 

From : 管理人 #- / URL -  2006.12・30  [edit]

おはようございます。

"真実度" !!
この指標とても気に入りました。これから使わせてください。

『月に響く笛 耐震偽装』、大急ぎで、読み終えたんですけど、昨年の冬の朝日・毎日・読売のイーホームズについての記事の"真実度"(kent, 2006)はとても低いようです。記事によっては真実度ほとんど0と言わざるを得ないものもありそうです。

いずれにしろ、当時の新聞、一度、精査する必要ありです。

■□ 

From : kent #- / URL -  2006.12・30  [edit]

こんばんは、

その本に関する私の興味は、川崎の物件とアパの物件に偽装とした件について
「通常人が疑いを差し挟まない程度にまで立証」(管理人,2006)されているかにあるのですが、
読んだ感想として、どの程度まで立証されたと思いますか?

■□ 

From : 管理人 #- / URL -  2006.12・31  [edit]

この3物件については、『月に響く笛 耐震偽装』においては、イーホームズ社の構造担当者から、3物件について偽装が発見された旨の報告が藤田社長に対してなされたという記載があります。

しかしながら、客観的な証拠、たとえぱ数値データなどは示されていません。

つまり、現状では、人証はあり、しかし、物証なしです。よって、まだ、通常人が疑いを差し挟まない程度にまで立証されていないと思われます。

Rental - FC2 Blog /  SKIN - ふたつの頬花

FC2Ad

 /   

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。