耐震偽装と報道責任

 - 本当のことが知りたいんで...耐震偽装と報道責任にタックルしちゃおうかな、と
 
 

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■□ 新聞人は良心にもとづき、真実を報道する。

もう、だいぶ前、たしか1999年?、必要に迫られて『マスコミ判例六法』という本を買いました。出版社は現代人文社。清水英夫さんの監修です。

今日、久しぶりに、この本に収録されている『新聞倫理綱領』(日本新聞協会, 昭和21年7月23日)と『新聞人の良心宣言』(日本新聞労働組合連合、平成9年2月1日)を読み返しました。

何度読んでも感動を禁じ得ません。

かつての新聞人たちの誠意溢れる宣言を、ここに、ご紹介することにします。

まず、『新聞倫理綱領』(日本新聞協会, 昭和21年7月23日)です。


故意に真実から離れようとするかたよった評論は、新聞道に反することを知るべきである。


[引用開始]

日本を民主的平和国家として再建するに当たり、新聞に課せられた使命はまことに重大である。これを最もすみやかに、かつ効果的に達成するためには、新聞は高い倫理水準を保ち、職業の権威を高め、その機能を完全に発揮しなければならない。

この自覚に基づき、全国の民主主義的日刊新聞社は経営の大小に論なく、親しくあい集って日本新聞協会を設立し、その指導精神として「新聞倫理綱領」を定め、これを実践するために誠意をもって努力することを誓った。そして本綱領を貫く精神、すなわち自由、責任、構成、気品などは、ただ記者の言動を律する基準となるばかりでなく、新聞に関係する従業者全体に対しても、ひとしく推奨さるべきものと信ずる。
 
第1 新聞の自由

公共の利益を害するか、または法律によって禁ぜられている場合を除き、新聞は報道、評論の完全な自由を有する。禁止令そのものを批判する自由もその中に含まれる。この自由は実に人類の基本的権利としてあくまでも擁護されねばならない。

第2 報道、評論の限界

報道、評論の自由に対し、新聞は自らの節制により次のような限界を設ける。

イ 報道の原則は事件の真相を正確忠実に伝えることである。
ロ ニュースの報道には絶対に記者個人の意見をさしはさんではならない。
ハ ニュースの取り扱いに当たっては、それが何者かの宣伝に利用されぬよう厳に警戒せねばならない。
ニ 人に関する批評は、その人の面前において直接語りうる限度にとどむべきである。
ホ 故意に真実から離れようとするかたよった評論は、新聞道に反することを知るべきである。

訴えんと欲しても、その手段を持たない者に代わって訴える気概をもつことが肝要である。


第3 評論の態度

評論は世におもねらず、所信は大胆に表明されねばならない。しかも筆者は常に、訴えんと欲しても、その手段を持たない者に代わって訴える気概をもつことが肝要である。新聞の高貴たる本質は、この点に最も高く発揚される。

第4 公正

個人の名誉はその他の基本人権と同じように尊重され、かつ擁護さるべきである。非難された者には弁明の機会を与え、誤報はすみやかに取り消し、訂正しなければならない。

第5 寛容

みずから自由を主張すると同時に、他人が主張する自由を認めるという民主主義の原理は、新聞編集の上に明らかに反映されねばならない。おのれの主義主張に反する政策に対しても、ひとしく紹介、報道の紙幅をさくがごとき寛容こそ、まさに民主主義新聞の本領である。

公衆はもっぱら新聞紙によって事件および問題の真相を知り、これを判断の基礎とする。

第6 指導・責任・誇り

新聞が他の企業と区別されるゆえんは、その報道、評論が公衆に多大な影響を与えるからである。

公衆はもっぱら新聞紙によって事件および問題の真相を知り、これを判断の基礎とする。ここに新聞事業の公共性が認められ、同時に新聞人独特の社会的立場が生まれる。そしてこれを保全する基本的要素は責任観念と誇りの二つである。新聞人は身をもってこれを実践しなければならない。

第7 品格

新聞はその有する指導性のゆえに、当然高い気品を必要とする。そして本綱領を実践すること自体が、気品を作るゆえんである。その実践に忠実でない新聞および新聞人は、おのずから公衆の支持を失い、同志の排斥をこうむり、やがて存立を許されなくなるであろう。ここにおいて会員は道義的結合を固くし、あるいは取材の自由を保障し、または製作上の便宜を提供するなど、互いに助け合って、倫理水準の向上保持に努めねばならない。
かくて本綱領を守る新聞の結合が、日本の民主化を促進し、これを保全する使命を達成すると同時に、業界を世界水準に高めることをも期待するものである。

(1946年7月23日制定・1955年5月15日補正)

[引用終了]

次は、新聞人の矜持を格調高く謳った『新聞倫理綱領』から、約50年後の1997年2月1日の『新聞人の良心宣言』をご紹介します。もちろん、こちらも、前者に勝るとも劣らぬ見事な宣言です。以下に抜粋して引用します。

新聞人は良心にもとづき、真実を報道する。

[抜粋引用開始]

はじめに
ジャーナリズムがかつてない危機に直面している。マルチメディア時代をにらんで大資本によるメディア関連産業への参入が進む中で、古い歴史を持ち、権力の監視や自由で公正な社会の実現に向けてもっとも大きな役割を果たしてきた新聞の現状を、新聞に携わる私たち新聞人は憂うべき状況と認識している。

紙面の内容、記者のモラルなどがたびたび批判され、市民の信頼を損ない、読者離れを引き起こしているからだ。権力監視を怠り、戦争という悲劇を招いたかつての苦い経験を踏まえ、改善の努力はしてきたものの、それは十分ではなかった。私たちは、市民の信頼や支持を失った新聞が権力や大資本の介入を招きやすいことを知っており、それを何よりも懸念している。

新聞が本来の役割を果たし、再び市民の信頼を回復するためには、新聞が常に市民の側に立ち、間違ったことは間違ったと反省し、自浄できる能力を具えなくてはならない。このため、私たちは、自らの行動指針となる倫理綱領を作成した。他を監視し批判することが職業の新聞人の倫理は、社会の最高水準でなければならない。
私たちはこの倫理綱領を「新聞人の良心」としてここに宣言し、これを守るためにあらゆる努力をすることを誓う。

基本姿勢

新聞人は良心にもとづき、真実を報道する。

憲法で保障された言論・報道の自由は市民の知る権利に応えるためにあり、その目的は平和と民主主義の確立、公正な社会の実現、人権の擁護、地球環境の保全など人類共通の課題の達成に寄与することにある。

(1)市民生活に必要な情報は積極的に提供する。
(2)社会的弱者・少数者の意見を尊重し、市民に対して常に開かれた姿勢を堅持する。
(3)十分な裏付けのない情報を真実であるかのように報道しない。
(4)言論・報道の自由を守るためにあらゆる努力をするとともに、多様な価値観を尊重し、記事の相互批判も行う。

新聞人は権力を監視し、圧力から独立し、いかなる干渉も拒否する。権力との癒着と疑われるような行為はしない。

1[権力・圧力からの独立]

新聞人は政府や自治体などの公的機関、大資本などの権力を監視し、またその圧力から独立し、いかなる干渉も拒否する。権力との癒着と疑われるような行為はしない。

2[市民への責任]

新聞人は市民に対して誠実であるべきだ。記事の最終責任はこれを掲載・配信した社にあるが、記者にも重い道義的責任がある。

3[批判精神]

新聞人は健全で旺盛な批判精神を持ち続ける。

4[公正な取材]

新聞人は公正な取材を行う。

5[公私のけじめ]

新聞人は会社や個人の利益を真実の報道に優先させない。

6[犯罪報道]

新聞人は被害者・被疑者の人権に配慮し、捜査当局の情報に過度に依拠しない。

7[プライバシー・表現]

新聞人は取材される側の権利・プライバシーを尊重し、公人の場合は市民の知る権利を優先させる。

8[情報公開]

新聞人は、市民の知る権利に応えるため、公的機関の情報公開に向けてあらゆる努力をする。

権力側のいわゆる情報の「しばり」は、合理的で妥当なもの以外は受け入れない。
  


9[記者クラブ]

新聞人は閉鎖的な記者クラブの改革を進める。

(1)記者クラブには原則としてあらゆるメディア・ジャーナリストが加盟できる。
(2)記者クラブに提供された情報は、取材者だれもが利用できる。
   クラブ員は記者室への市民の出入りの自由を守る。
(3)記者クラブは、取材・報道に関して談合をしない。人命にかかわる場合などを除き、   報道協定を結ばない。
(4)権力側のいわゆる情報の「しばり」は、市民の知る権利に照らし合わせて、
   合理的で妥当なもの以外は受け入れない。
(5)報道機関の目的、役割を逸脱するサービスを受けない。

[抜粋引用終了]

これらの良心の言霊を、ご紹介するにあたって、今、もう一度読み終え、湧き上がる新たな尊崇の念と共に、やはり、こう判断せざるをえません。

既存のジャーナリズムがかつてない危機に直面している。上記の実践に忠実でないメディアや「ジャーナリスト」は、おのずから公衆の支持を失い、やがて存立を許されなくなるであろう、と。

良心にもとづき、独立を堅持し、真実を報道されんことを祈年しつつ。

追記
今回ご紹介したいわゆる旧『新聞倫理綱領』の全文は、例えば、ここに:http://www.kcn.ne.jp/~ca001/F25.htm#F25-3

『新聞人の良心宣言』の全文は、例えば、ここに: http://www.info.sophia.ac.jp/sophiaj/resource/houreisyu/ryousinn/ryousin.htm
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2006.11/22(水) |  未分類  | Comment(0)  []

 
 

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