耐震偽装と報道責任

 - 本当のことが知りたいんで...耐震偽装と報道責任にタックルしちゃおうかな、と
 
 

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■□ 2007.2.6 大阪市住宅局発表 耐震偽装

大阪市住宅局 ERIが建築確認をしたマンションの耐震強度不足が確定と発表 2007年2月6日付で

今日の朝早く、アパホテルについての報道発表資料を探しに、大阪市HPを訪問してみました。しかし、該当する情報はトップページでは発見できませんでした。
http://www.city.osaka.jp/index.html

そこで大阪市HPの検索boxでキーワード「耐震強度」で検索をしました。そうしたら、10件がヒットし、2007年2月6日付けの関連情報が、大阪市住宅局のページに3件ありました。ご紹介しておきます。

まず、ERIが、昨年、耐震強度不足の疑義を指摘していた物件のニュースをご紹介します。当時の報道についてはこちらをどうぞ。

大阪のマンションで耐震強度不足が判明、再計算にも誤り(構造計算書偽造特集122)2006/05/12
http://kenplatz.nikkeibp.co.jp/article/building/news/20060512/129403/

日本ERI物件 耐震強度確保されず Qu/Qun=0.61 2007.2.6大阪市発表
http://www.city.osaka.jp/jutaku/wnew/kozo_mondai/060511.html

[引用開始]
日本ERI株式会社が行った共同住宅の建築確認の検証結果について
 
大阪市では、指定確認検査機関日本ERI株式会社より平成15年に建築確認を行った市内の共同住宅1棟について、誤審査、及び、建築基準法上の適合性に疑義がある旨の報告を受け、学識経験者と構造設計の専門家からなる「大阪市構造再計算検証委員会」に諮った上で、構造計算の検証を進めてまいりました。

このたび、委員会からの意見も踏まえ、本市として、当該建物が建築基準法上必要な耐震強度が確保されていないことを確認しました。

本市が再計算した結果は、保有水平耐力は4階部分が最も小さく、必要保有水平耐力に対する割合(Qu/Qun)は、0.61となっております。

震度5強程度の地震で要求されている耐震性能は、概ね確保されていると考えられますが、震度6強程度の地震では、要求されている耐震性能の6割程度しか確保されていない部分があると考えております。
 
本市として、建築主等に対して、早急に建物の耐震性が確保されるよう是正計画の提出、及び、是正措置を講ずることを指示するとともに、マンションの管理組合に対して、検証結果を報告することといたしております。

なお、当該マンションの耐震性を確保するための措置は、売主である建築主等の責任において実施すべきであると考えておりますが、本市としても、市民の安全確保の観点から、今後、耐震補強等の工事を行う際に必要となる仮移転先住宅として、市営住宅や住まい公社管理の賃貸住宅の空き住戸の提供を行うことといたします。
[引用開始]

2つ目は、姉歯物件のその後です。

姉歯物件「ヴィアイン新大阪ウエスト」の調査結果 Qu/Qun=0.73~1.27と判明 2007.2.6大阪市発表
http://www.city.osaka.jp/jutaku/wnew/kozo_mondai/051212_02.html

[引用開始]
「ヴィアイン新大阪ウエスト」の構造計算書の調査結果について
 
大阪市では、姉歯建築設計事務所が関与した淀川区のホテル「ヴィアイン新大阪ウエスト」について、構造計算書が改ざんされていることを確認したため、民間の構造設計の専門家の協力を得て、建築基準法上の適合性を確認するという観点から、構造計算プログラムを用いた再計算による調査を行ってまいりましたが、このたび、調査結果が出ましたのでご報告いたします。
 
調査の結果、震度5強程度の地震には、下層階の耐震壁が損傷し、震度6強程度の地震には、1階の柱、耐震壁で大きな損傷を受けるおそれがあると考えられ、建築基準法上必要な耐震強度が確保されていないことがわかりました。

また、保有水平耐力は1階部分が最も小さく、必要保有水平耐力に対する割合(Qu/Qun)は、0.73となっております。(おおむね0.5以下の場合には震度5強で倒壊のおそれがあるといわれています。)
 
なお、耐震補強を実施することにより、必要な安全性を確保しうる可能性があると考えておりますが、建築主が経済性の問題も勘案し、総合的に判断されることとなります。

本市は、建築主において、早急に耐震補強の実施など適切な対応が行われるよう、本日要請いたしました。
[引用終了]

次は、上記の続報です。

「ヴィアイン新大阪ウエスト」の違反是正計画 Qu/Qun=0.73~1.27→1.08~1.49の予定 2007.2.6大阪市発表
http://www.city.osaka.jp/jutaku/wnew/wnew_128.html

[引用開始]
「ヴィアイン新大阪ウエスト」の違反是正計画について
 
姉歯元建築士による構造計算書の偽装が発覚し、建築基準法上の耐震強度が不足していることが確認された淀川区のホテル「ヴィアイン新大阪ウエスト」について、建築主より、耐震強度を確保するため下記のとおり是正計画が提出され、本市において、(財)日本建築防災協会の協力を得ながら、当該是正計画の実施により当該物件が適法に改修されるかどうか審査してまいりました。 

この度、本市は同計画を適法と認め、それに基づき改修工事を行うよう建築主に、本日通知いたしましたのでお知らせいたします。

なお、工事中及び完了時において、本市による現地確認を行う予定です。

【是正計画の内容】
 耐力壁の新設、既存耐力壁の増厚、既存梁の補強、スラブ(床版)の増設など、各階において下記の補強工事を行う。
 

 
1階 ⇒ 耐力壁の新設、既存耐力壁の増厚
2階 ⇒ 耐力壁の新設、既存耐力壁の増厚、既存梁の補強
3階~9階 ⇒ 耐力壁の新設、既存耐力壁の増厚、既存梁の補強、スラブ(床版)の増設
10階 ⇒ 既存梁の補強、スラブ(床版)の増設
 

上記の工事により、必要保有水平耐力に対する保有水平耐力の割合は、以下のとおり是正される。
 
是正前(Qu/Qun) ⇒ 0.73~1.27 是正後(Qu/Qun)⇒ 1.08~1.49
[引用終了]

Qu/Qun、つまり、耐震強度1.0に法的効力を持たせるのは理不尽です


上記のERI物件のQu/Qun、つまり、いわゆる「耐震強度」は0.61とのことです。一方、水落さんのアパ物件のQu/Qunは、0.7前後が多いようですから、「ERIの方が低い、なんたること!!」と思う方も当然いらっしゃると思います。しかし、このQu/Qunは比較するには、あまりに、曖昧な数値。あくまで目安です。1.0を境に、適法と違法を分ける自体に無理がある。こう思います。

例えば、上記姉歯物件「ヴィアイン新大阪ウエスト」について、大阪市の調査では「是正前(Qu/Qun) ⇒ 0.73~1.27」となっています。で、大阪市は一番低い0.73を採用したようですけど、上の値は1.27あるわけですから、こっちを採用すれば、違法ではなくなってしまうのではないでしょうか。どのような工学的根拠に基づいて、最も低い数値を採用したのかに興味が湧きます。

仮に、あなたが飲酒運転で死亡事故を起こしてしまったとします。このケースで、法の定める酒酔い運転の血中アルコール濃度が1.00mg以上だったとしてみましょう(現実にはこの濃度では×ですけど、たとえです。実際は、0.5mgですでに昏睡らしい)。

科学的測定の結果はこうでした。
あなたの事故時の血中アルコール濃度測定結果が0.73mg~1.27mg。

さて、警察が0.73mg採用して、あなたは酒気帯びで酒酔いではないとしたら、たぶん、ご遺族やご遺族側の弁護士は納得しないでしょう。一方、もし1.27mgが採用されて、あなたは、酒酔い運転だとされたら、今度は、あなたの弁護士が納得しないはずです。

何度でも書きますけど、このめちゃデカイ誤差には茫然とします。なにしろ、0.73~1.27にたいして誤差が0.54です。そもそも、このような数値に、法的な力を与える事自体が大問題。こう思います。

あなたの真の身長は73cmから127cmです。
あなたの真の体重は73kgから127kgです。
こんなお話は、まさにお話にならないのではないでしょうか。

葵のご印籠「耐震強度1.0」 この数値の法的な力を保証している条文はどれですか??

専門家の皆様に質問があります。
一人歩きする「耐震強度1.0」 この数値の法的な力を保証している条文は以下でよろしいのでしょうか?? しかし、これはQunですよね。そうなると、まだ、足りません。「耐震虚強度」はQunとQuとの比の値です。Quが必要です。Quはどの条文で法定されているのでしょうか??

どうかご教授よろしくお願い致します。

以下、Qunを法定していると思われる建築基準法施行令より引用します。

[引用開始]
(地震力)
第八十八条  
3  第八十二条の四第二号の規定により必要保有水平耐力を計算する場合においては、前項の規定にかかわらず、標準せん断力係数は、一・〇以上としなければならない。

(保有水平耐力)
第八十二条の四  特定建築物で高さが三十一メートルを超えるものについては、第八十二条各号及び第八十二条の二の規定によるほか、特定建築物の地上部分について、第一号の規定によつて計算した各階の水平力に対する耐力(以下この条及び第八十二条の六において「保有水平耐力」という。)が、第二号の規定によつて計算した必要保有水平耐力以上であることを確かめなければならない。
一  第四款に規定する材料強度によつて保有水平耐力を計算すること。
二  地震力に対する各階の必要保有水平耐力を次の式によつて計算すること。
    Qun=DsFesQud
(この式において、Qun、Ds、Fes及びQudは、それぞれ次の数値を表すものとする。

Qun 各階の必要保有水平耐力(単位 キロニュートン)
Ds 各階の構造特性を表すものとして、特定建築物の構造耐力上主要な部分の構造方法に応じた減衰性及び各階の靱性を考慮して国土交通大臣が定める数値
Fes 各階の形状特性を表すものとして、各階の剛性率及び偏心率に応じて国土交通大臣が定める方法により算出した数値
Qud 地震力によつて各階に生ずる水平力(単位 キロニュートン))
[引用終了]

理科系の血が騒ぎます(笑)

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2007.02/15(木) |  未分類  | Comment(8)  []

 
 

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■□ 2つのQu/Qun

From : 田吾作 #jQTfdwCM / URL -  2007.02・15  [edit]

Qu/Qunに関心を持たれているようですね。通常の建築物は一般的にQu/Qunを2
つ持っています。(4つ持つとの話もありますが難しくなるので省略します)

例えば、古くからある公団のような建物を想像してみて下さい。建物の長手方向
は開口が多くやわらかい柔構造になっている事が多いですが、短辺方向は隣接住
戸との戸境方向となるため剛性の高い壁が多かったりします。すなわち、長辺方
向と短辺方向とでは、建物の剛性も耐力も異なる性質を持つのです。それ故構造
計算で出てくるQu/Qunも方向別に2つの数値が計算される事になります。

しかし、もし建物が崩壊するとしたら・・・
2つの数値の内で小さな数値を持つ方向で建物は崩壊してしまうため、大きな数
値は建物の地震耐力としては意味を持たない事になります。なので建物の耐力と
して通常は最小値のみを重要視しています。

以下は参考まで

建築基準法関係告示昭和58年度1320号
第17 保有水平耐力
第15イ及びロに掲げる建築物以外の建築物で高さが31mを超えるものの構造計算
をするに当たっては、第14及び第15の規定によるほか、建築物の地上部分につい
て、次のイからハまでに定めるところによらなければならない。
イ 第19に規定する材料強度によって各階の水平カに対する耐力(以下「保有水
平耐力」という。)を計算すること。

第19 材料強度
一 緊張材の材料強度は、第18第一号の表に規定する降伏点応力度の数値によら
なければならない。
二 緊張材以外の材料の材料強度は、令第3章第8節第4款の規定によらなければな
らない。この場合において、コンクリートの設計基準強度は、1㎝2につき540kg
(プレキャストコンクリートにあっては630kg)を上限とする。

■□ 

From : 管理人 #- / URL -  2007.02・15  [edit]

こんばんは。

なるほど、ということはQu/Qun=0.73 ~1.27の意味は:
(1)短辺方向のQu/Qun=1.27±α、
(2)長辺方向のQu/Qun=0.73±β
こういうことでしょうか??

となると、僕の考えは間違いということになりますね。

もしそうなら、この誤差はどの程度になるとお考えですか??といっても、ビルは一個一個違うんで答えにくいでしょうけど・・・。

例えば、東工大の和田先生という方がこう述べられたようですけど、どう思われますか??

「「要するに構造設計というのは、設計者がどう思うかの世界なんです。耐震強度の判定も、どう思うかによって違ってくる。たとえば、偽装ホテルのオーナーから『ホテルを取り壊したくない』と言われた設計者が数値を大きく出るように計算すれば、国交省が0.5としたホテルが0.8ぐらいにできてしまう。逆にオーナーに『取り壊したい』と言われたら、0.6くらいのものでも0.3に小さくすることもできる。何で小さくしたのと尋ねられたら、『だって僕はこの壁は地震のときに利かないと思う』と言えばいいわけですから」(月刊『現代』2006年5月号, Pp.42-43) 」

■□ 計算誤差は経験の差でもある

From : 田吾作 #jQTfdwCM / URL -  2007.02・16  [edit]

> (1)短辺方向のQu/Qun=1.27±α、
> (2)長辺方向のQu/Qun=0.73±β
> こういうことでしょうか??

古くからある公団のようなと表した建物は、一例にしか過ぎず建物の特性は
千差万別です。特に建物のデザインを担当する意匠設計者は変わったもなど
を計画するのが大好きな人達なので、色々な性質を持つ建物が産まれます。
つまり、短辺方向Qu/Qun<長辺方向Qu/Qunとなる建物も当然存在します。
よってご質問の内容は、設計資料を確認しないとわかりません。

> 例えば、東工大の和田先生という方がこう述べられたようですけど、どう
> 思われますか??

和田先生は実務の設計にも明るく、また明るい性格から、業界の中ではちょ
っとした有名人ですね。(業界内での好感度も高いと思いますよ)

> もしそうなら、この誤差はどの程度になるとお考えですか??といっても、
> ビルは一個一個違うんで答えにくいでしょうけど・・・。

評定プログラムで行なう構造計算は、柱や梁を線材に・壁や床を面材として
入力する事から始まるのですが、複雑な建物を100%そのまま認識させる
事は不可能で、いかに実際の建物の特性に近いものとしてプログラムに認識
させる事が出来るか(これをモデル化と言います)が構造設計者の腕の見せ
所になります。
そして、このモデル化作業の中で出てくるのが「工学的判断」と言う用語で
す。和田先生がおっしゃる「設計者がどう思うかの世界なんです」とか「僕
はこの壁は地震のときに利かないと思う」は、工学的判断そのものです。

工学的判断は、自分の過去の経験に大きく左右されるため、熟練技術者Aと
熟練技術者Bの間では、さほど差がでるわけではありません。一方で未熟な
技術者Cと未熟な技術者Dとの間では大きな差が出る事が当然予測されます。
感覚的で申し訳ないですが、AとBが念入りに設計すればその差はせいぜい
10%前後ではないでしょうか。一方でCとDとの間では50%の差があっ
ても不思議ではありません。

某所掲示板で私が言った「プログラムは計算ツールでしかなく、設計は人が
行なうものだ」との理由はここにあります。

それと、構造設計を行なう中でQu/Qunは、確認しなければならない数値のひ
とつに過ぎません。報道の中でこの用語ばかりが飛び交うので「この数値を
出すのが構造設計だ」みたいな誤解をする人も出てきそうですが、これは誤
りです。

■□ 田吾作さん、こんばんは。

From : 疑問詞 #8l8tEjwk / URL -  2007.02・16  [edit]

田吾作さん、こんばんは。

専門家の方にお越しいただいて恐縮です。(と言っても人様のところですが^^)

最近、見えない震災(建築・都市の強度とデザイン)http://www.msz.co.jp/titles/06000_07999/ISBN4-622-07233-5.html
を読みました。

中に丁度仰っていた、モデル化の話が出ておりましたので、お陰様で少しは理解が深まった気がします。

少し引用

通常の構造計算では柱や梁は棒状のものと仮定され、壁も等価な性状を示す棒状の部材に、床はその効果を梁に見込むなどのモデル化を行うことになり、この際の手法に違いが生じる。他にも部材や地盤をモデル化するときの問題として、鉄筋コンクリート部材のひび割れを考慮する方法の違いや、地盤の力学的な定数の取り扱いなどによっても違いが生じる。

引用終わり

さて、ということは、<モデル化>とは基本的には「全ての材料を棒状のものに置き換える」作業と理解して宜しいのでしょうか?

当方、管理人さんと違い非理科系低学歴につき、脳内構造上過度に専門的内容は理解不能ですので、優しく教えていただければ幸いです。

■□ 

From : 管理人 #- / URL -  2007.02・19  [edit]

田吾作さん、こんにちは。

「短辺方向Qu/Qun<長辺方向Qu/Qunとなる建物」もあるんですね。うーん。ということは本当に千差万別なんですねえ。かといって、画一的な構造の建物だけにしちゃえ、ではナンセンスですもんねえ。

僕が思うのは、このQu/Qunの1.0を境に、耐震強度不十分と耐震強度十分と、とっても、恣意的に決めてしまって、なおかつ、違法・適法という法の力を与えてしまったのは大失敗なのでは、ということです。

なぜなら、このQu/Qunは、意図によって、かなりどうとでもなってしまう数値だからです。式を見てもそうですし、田吾作さんや和田先生やその他の専門家のご意見も、この点では、おしなべて一致しています。

>構造設計を行なう中でQu/Qunは、確認しなければならない数値のひとつに過ぎません。報道の中でこの用語ばかりが飛び交うので「この数値を出すのが構造設計だ」みたいな誤解をする人も出てきそうですが、これは誤りです。

メディアや一般人の間では、この比が、建物の安全を工学的に判断する複数のファクターの中の一つの数値ではなく、ある建築士の耐震判断が違法か否かの法的判断を決定づける唯一の絶対的な基準であるかのような誤解が生まれつつあるように思います。(なにしろ、我が国では、偏差値が知的能力を示す絶対無二の数値として一人歩きする傾向が強い)

この数値に「葵のご印籠」のような権威の印象を与える風潮をなんとか止めるべきと思います。

■□ 

From : 管理人 #- / URL -  2007.02・19  [edit]

疑問視さん、こんにちは。

どう<モデル化>するのかも、やはり、工学的な議論の対象のように思います。実物を、実際に、いろんな揺らし方で揺らしてデータ取るのがきっと一番なんでしょうけど。。。

最新の日経アーキテクチュア読みました。水落さんは「耐震強度は一切、偽っていない」とインタビューに答えていらっしゃいます。また、藤田さんの主張に対しても「「そんなことを言った覚えはない」ときっぱり否定」(p.34)されたそうです。

この記事については、今夜か明日、日記に書きます。

■□ 

From : 田吾作 #jQTfdwCM / URL -  2007.02・19  [edit]

出かけておりましたので、返事が遅くなりました。

見えない震災(建築・都市の強度とデザイン)を紹介しているページ拝見し
ましたが、面白そうな本ですね。自分も読んでみたくなりました。

さて、モデル化ですが・・・
自分の認識では、解析データの作成すべてがモデル化という行為なのではな
いかと思っています。(これに関し少々検索してみましたが、ぴったりの説
明が見つけられませんでした)

以下は、私の解釈ですが。

全ての材料を棒状のものに置き換える作業←これは部材配置をプログラムに
認識させる行為であり、入力データの一部分に過ぎないと思います。

モデル化と言う用語には、部材のモデル化の他に「荷重のモデル化」「剛性
評価に関するモデル化」「地盤のモデル化」etc・・・で、多種のものが
あり、これらそれぞれがモデル化なのですが、単にモデル化と言う場合はそ
れら全てを総称します。つまり・・・

「材料を棒状のものに置き換える」←これはモデル化であると言えば○
「材料を棒状のものに置き換える」←これがモデル化であると言えば×

また、認定プログラム以外まで含めて考えると、上記以外に振動モデルとか
要素モデルとか・・・まあ、複雑ですよね。

> 僕が思うのは、このQu/Qunの1.0を境に、耐震強度不十分と耐震強度十分と
> とっても、恣意的に決めてしまって、なおかつ、違法・適法という法の力
> を与えてしまったのは大失敗なのでは、ということです。

構造に関する建築基準はかなり複雑で、一発で理解するのはなかなか難しい
ですよね・・・

規準では「Qu/Qun≧1.0」を満足する事と定めています。なので満足しなけれ
ば規準を守っていないことになり「違法」と言われます。表現としては確か
に間違いではないのですが、勘違いも生みやすいですよね。

それに「Qu/Qun」ですが、一定規模未満(例えば高さが20m以下など)の建
物では計算を省略することができます。建物の規模や構造種別により、構造
計算をする内容も変わるのです。

感覚的に説明すると
大規模建物など:計算式1~10を全て満足せねばならない。
中規模建物など:計算式1~6を満足させること。
小さな建物など:計算式1と2を満足させること。
こんな感じかな。でもって保有水平耐力計算は5だったりする訳です。

建築基準の中では、耐震強度的な数値は求めていません。
満足させねばならない数値や式が複数設けられているだけなのです。

> メディアや一般人の間では、この比が、建物の安全を工学的に判断する複
> 数のファクターの中の一つの数値ではなく、ある建築士の耐震判断が違法
> か否かの法的判断を決定づける唯一の絶対的な基準であるかのような誤解
> が生まれつつあるように思います。(なにしろ、我が国では、偏差値が知
> 的能力を示す絶対無二の数値として一人歩きする傾向が強い)
>
> この数値に「葵のご印籠」のような権威の印象を与える風潮をなんとか止
> めるべきと思います。

そうなんですよね。構造計算というものがあまりに複雑難解なので、報道の
場でどう説明したらよいのか悩んだ結果「Qu/Qunで説明しよう」となったん
でしょうけど・・・誤解もかなり生んでますよね。
構造設計者の間では当初から「建物の安全性ってQu/Qunだけで説明できる様
なものではないのに」などの声はありましたよ。ただ、他に簡単に説明でき
る術がないのも確かなんですよね。難しい問題です。

■□ 田吾作さん、管理人さん、ありがとうございます

From : 疑問詞 #8l8tEjwk / URL -  2007.02・19  [edit]

田吾作さん、大変丁寧なご説明ありがとうございました。分らないなりに分りました。

管理人さん、私のような素人にもこのような場を提供していただきありがとうございました。少しずつですがいろいろと理解の幅が広がってきている気がします。

さて、いまの段階でわたしに考えられることは、マンション業者は、全てのデータをウェブ上に公開することがいいのではないかということです

勿論我々素人には構造計算式は理解不能でしょう。しかし、そこにオープンな計算式や図面が存在すればいつでも他者により検証可能であり、そのこと自体が購入者に相当の安心感を与えることができるのではないでしょうか?
姉歯のようないんちきも極めてしにくい環境にもなると思うのです。

あとはなんでしょうか?コンクリートの成分表とその抽出したサンプルの保存とか実施工程、気温湿度、現場写真等々、とにかく出来るものはなんでもオープンにする。そうしなければ消費者は買いませんよという意思表示を明確に伝えていく必要があると思います。

また。田吾作さんのような善良の構造設計士がダンピングされないよう賃金の最低基準を設ける。

とりあえず、まとまりのない考えですが、お暇なときに検証していただけるとありがたいです。

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